7/【フリーランス1年生は知っておきたい】経費は思っているより自由です
●節税に必要な2択は「売上を下げる」か「経費を上げる」
そもそも「勘定科目」なんて言葉、これまで聞いたことなかったって人、多いと思うんですよ!わたしもそう!誰も教えてくれなかったし、確定申告をする時、国税局のe-taxのページにだって書いてない(そもそも白色申告には必要ないから最低限の知識というわけでもないんです)。前回も説明しましたが「勘定科目」とは個人事業主の仕事にまつわる経費の種類のことです。
結局、ややこしい本を不安な気持ちになりながら読むか、誰かから話を聞くしかないんですけど、日常生活でそんなタイミングってあります?なので、苦手な「確定申告の本」を読む前に、せっかくだからここで基礎的な話だけでも仕入れておいてください。
では「経費」の仕組みについてについてもう一度考えておきましょう。例えば10万円の収入(これを事業所得といいます)があったとしてもその仕事に5万円の経費がかかっていれば収益は5万円ということになります。だから確定申告では「収入」と「経費」を税務署に申告し、収入から経費を抜いた額、5万円に対する税金を支払うという仕組みになっています。逆に言えば経費を申告しなければ10万円に対する税金を支払うことになってしまうわけですから大損です。
厳しい税金を少しでも緩和するためには、仕組み上「売上(収入)を減らす」か「経費を増やすか」の2択です。「売上」が低い人は、税金も低いままです。でも、当たり前ですが、わざわざ売上を減らすことは事業に差し支えるでしょうし、実際の売上を隠して少なく申告すれば脱税になります。つまり単純な話ですが、税金を安くする最大のポイントは「経費」を増やすのが一番。「どんな勘定科目なら経費として認めてもらえるのか?」「どんな内容なら経費として認めてもらえるか?」を知る、ということに尽きるわけです。
●経費のグレーゾーンにひるまないこと
「勘定科目」やその内容の審査をするのは税務署の国税調査官の人たちです。
経費って職業によってあからさまに基準が違うから、機械では処理できないんですよ。そして人間がジャッジする以上、必ず白黒つけられないグレーゾーンもあります。
例えば多くの人が使っている「勘定科目」のひとつに「接待交際費」というものがあります。名目としては「取引先を接待した時(主に飲食)に使ったお金」です。もちろんあなたの飲食費も全て含みます。「仕事に少しでも関係がある人との食事」であれば経費として認められちゃうんですよ。
また、その人が「仕事に関係するかどうか」判断するのはあなた自身なわけです。税務署がこれを否定できるのは「仕事に全く関係がないという証拠を掴んだ場合」だけです
「じゃあ、少しでも仕事にまつわる人と接待交際費で豪遊できるじゃん!」と考えてしまいますけれど、よく考えてみてください。飲食に使ったお金を、確定申告で経費に入れることはできますが、飲食した時、確実にあなたのお金は減ってしまいます。経費のお金は生活費から飛んでいってしまいます。 経費を増やせても自分の生活費を圧迫してしまうのは本末転倒ということになりますよね。
ここでお伝えしたいのは、勘定科目も、その内容もやりたい放題ではない、ということ。でも、かなり自由度が高い、ということです。
私の場合、取材にかかった交通費や宿泊費は全て経費。原稿書くのに使うパソコンやその周辺機器ももちろん経費。自宅で仕事をしているなら自宅の家賃や光熱費の一部を経費に入れることだってできます。フリーランスの場合は一般の人が思っているより経費の線引きがかなり緩いと思ってください。もちろん大前提として経費の領収書が必要なんですけれど実際には領収書がなくても経費として認められるケースだってあります。
税務署は納税者から質問があれば「問題のない確定申告のやり方」を答えてくれるのでありがたいのですが、通り一遍のことしか教えてくれないとも言えます。これは経費で落ちますよねと積極的に説明することでまあそうですね経費でいいでしょうといった判断が下されることも決して少なくないのです
だからこそ過去経費として認められている体験談を知っておくことも「節税」に意味があると思うのです。
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