手話とAIと僕、Vtuberを添えて(続「絵師」と「イラスト生成AI」の不和を考える)
まえがき
2024/6/14追記
本記事は全て投稿日から数日経ったくらいまでの心情のまとめであり、現在は全く未練のない状況です。ただし、本記事を通して人文的に世の中や人生を読者に考えて欲しいため、アーカイブとして残します。
本文
この記事は『「絵師」と「イラスト生成AI」の不和を考える その1』の続きものですが、
1."手話"のキーワードが気になって読みに来て頂けた方は単体で読んで問題ないです。
2."生成AI"のキーワードで読みに来て頂けた方は、御手数ですが「その1」を確認してからこちらの記事を読んで頂きたいです。
・「絵師」と「イラスト生成AI」の不和を考える その1(作曲の事例を交えて)
https://note.com/saisyokuayato/n/nb34e39f7d72b
僕の耳の異常
僕は以下の状況に置かれています。
「一時的難聴が出てきたのを、なんとか整体や投薬、歯科器具(顎へ)などにより引っ込まさせ、また耳に負担が出ないか気をつけながら生活する。それが不定期に繰り返される」
これは首や肩、顎の異常な痛みと強ばりや、バランスの崩れにより、内耳や鼓膜にまで影響が及んで聞こえに影響しています。
一時的難聴になったあと、身体の状況がそのまま持続すると真性的難聴になってしまうかもしれない。
必死に器具や整体を使って凌いでいるが、いつ真性になってしまうか分からないという恐怖の中戦っています。
逆に聴覚過敏が酷くなる場面もあります。あまり知られていませんが、
『耳鳴り』
『聴覚過敏』
『難聴』
はそれぞれ隣あっています。
そして、顎を動かすと体の複数の箇所に痛みが出てしまうと言う症状を患っています。そのため、意思疎通が必要なときに、口がうまく動かせないと言う状況が多々あります。
耳と口、両方が良くない状況のため、手話と言う選択肢が自分の中に出てきました。
耳以外の病気があり、大まかに言えば
・首
・肩
・目
・歯
・顎
・精神面(副次的だが、仕事ができず外出もままならない今メインの一つ)
・足
・会陰部
に問題を抱えているのですが、今ここで病気の経歴を一から書いて行くのは骨が折れ、読者の興味を保ちながら書ける自信が無いです。
もし書いていくなら、文庫本一冊ほどの分量が必要になるイメージ。さらに、誤読を恐れ気をつけて、日常のポストや創作批評などよりも神経を使って書き連ねなければなりません。
(2024/6/8追記……簡易的ですが)
https://note.com/saisyokuayato/n/n62d5645f48a5
周りの人々
僕には約2週間に1回、土曜日に部屋の片付けの手伝いに来てくれたり、家具の組み立てを代理でしてくれる知人が1人だけいます(以下知人A)。
その人物に本noteのリンクを教えているため、ちょっと彼に申し訳ない気持ちになる文章を記載します。すまない。
僕は耳が悪化する数年前から全身にも問題が発生し、外出なども大変な状況。
そのため、手話サークルなどに参加するのは厳しい。
オンラインも、手話を覚えて使えたと言っても『体調を労りながら画面移りよく』手話ができる状況ではないです。
また、障害認定をうけるほどの聴覚障害ではないため、手話通訳などの支援を受けられる立場でもない。
他の症状などを合わせると本来もっとしっかりした介護を受けるべき立場なのですが。
そうなると「周りに覚えてもらう」ことに期待したくなりますが、私の周りで覚えてくれる人はいません。
かつて身体が動いたころの趣味が出来なくなった時、話す話題はなく、世界中で流行ったコロナは疎遠を加速させた。
その後僕に助けの手を差し伸べられる友人はぜんっぜんいなくなってました。僕が”精力的に声をかければ”関係が回復する可能性が保留されている関係も無いわけではない…しかし、そんな体力と健康があればそもそもそこまでやさぐれません。
そもそも世の中の人は基本的に自分のことでせいいっぱい
2週に1回来てくれるただ1人の知人A(関係復興は2023の半ばなので、病歴から見ればかなり最近だ)でさえ、手話を覚えるモチベーションや"余裕"はないです。
僕はある考察を2021年頃と2022年に「はてなブログ」に投稿していました。以下、抜粋(と一部文言の修正)して当時の記事を載せます。
☆2021/12 の「はてなブログ」記事
以下はhallotalkという色んな国籍の人が使う言語学習アプリに投稿した内容です。
本文:
僕の病気は顎や歯、耳に関わることなので、喋りずらい状況になっているが、手話を覚えればコミュニケーションに困らないのではと手話を覚えた。
でも、周りの人は手話を(いくつかのジェスチャーとして読み取ってくれる部分以外は)理解してくれない。それは友人たちだけでなく親もだ。
しかもこちらが痛みが原因で喋れないのを、説明しても「不機嫌に見える」と言って親自身が不機嫌になる。
現在コミュニケーション不足に陥っていて、闘病生活に支障をきたしている。
hallotalkを使っているみんなは言語を新しく覚えることにあまりハードルを感じないと思う(言語の難易度は置いておいて)。
しかし自分の周りは……いや、海外に目を向けない“普通の人々”は皆、新しく言語を覚えるということに拒否感を持つ人ばかりである。
これは、日本の英語教育の質が低く、新しい言語を覚えることを実際よりはるかに難しいものと認識させてしまっていることが影響していると思うが、どうだろうか?。
残念ながら、日本人はほぼ6年間必修で英語を学んでも全然英語が身についてない、あるいは「多少の会話だけでも中高6年間のような月日が必要」と認知してしまっているののかもしれない。
この状態の人に「簡単な手話だけでも覚えよう」と言って自発的に覚えてくれるモチベーションになれる人はほぼいない。
僕自信が健康であれば、周りの人に直接教えてあげられるが、教える体調があればそもそもここまで悩んでいないのだ。
2つ目
☆ 2022/10 の「はてなブログ」記事を1部修正した文章です。
※※※※※そして注意が必要です。昨今、約2年も経てばインターネットの状況はイコールで語れないという点です
本文:
以下は「そんなの理想論だ」みたいに言う人が居そうだし、一部のろう者の方から微妙な反応を受けるかもしれない考えを述べます。とても切実な願いです。
世の中に「手話を第一言語とした、面白い映像作品」が少なすぎると思います。
「英語を学ぶ、学んだものを維持する」場合、
・洋画を観るとか、
・好きな海外ドラマを観るとか、
・YouTubeのストリーミングやゲーム実況を観るとか、
・ゲームの言語設定を英語にするとか、
などで、作品を理解するために、楽しく見れる、毎日接するということがかなり容易(それでも前述2021年の記事に書いた通り英語教育には疑問ですが)。
手話の映像創作物はどうでしょう……今後、youtubeとかで面白い動画が増えていくことを信じていたいです。
残念ながら現状闘病生活で苦しんでいる自分に創作の余力はないです。
ここ数年。日本のドラマで手話が題材の物語が複数出てきていますが、どれも上記の願いを叶えるものでは無いと思います。「最近手話が題材の話があるじゃないか」という意見が出てきそうなので、念の為私の主観ですが……。
というより、私含めTVを観ない人たくさんいるでしょう? 特に、身の周りの人はこれらを見る気はないです。
(21時恋愛ドラマや朝ドラなら尚更、さらに繰り返し視聴に向いていない)
手話が題材の創作をした
前述の項目で「創作をする体調はない」と語ったのですが、その後2023年5月頃から、身体に無理をさせて執筆をしました。
理由は大きく2つ
1.現状を嘆いていても結局体調は悪くなっていった
詳しくは前回投稿の記事で語っています。
https://note.com/saisyokuayato/n/nb34e39f7d72b
2.リスクリターンで、「僕自身の創作物を事前用意すれば、体調が悪い時にそれを渡せば関係が絶たれてしまう空白期間を埋めれるかな?」という期待があったのです。
(結果は失敗でした)
タイトルが途中で代わっているのですが、
・初期は
『Sign and Summon』
・小説をリメイクしたした際は
『龍の落とし子』
という題になりました。
当初は『Vtuberなどがゲーム実況で扱ってくれるようなノベルゲーム』という理想を掲げてシナリオ部分を執筆しました。
見通しが甘いという批判はここでは受け付けておりません。充分僕は苦しみ、のたうち回ったのです。
SNSがどうしても上手く使えないんですよね。また、イラストレーターに依頼しようにも「手話の再現」の指定を含めた大量の立ち絵なんて、100万円以上かかるでしょう。
そして、手話コミュニティに助けを求める勇気がなかったのです。……というより、金銭で解決しようとできる余裕なんてなかったんです。
SNSで情報を発信して、賛同者を求めようとしました。誇張なく1人の反応もありませんでした。賛成反対ではなく、そもそも読んで貰えなかったんですね。まあ、素人創作者としてよくあることです。
ノベルゲームとしては"当然"頓挫して、文章をなんとか小説の体裁にして『小説家になろう』に投稿しました。
ただ、手話を学習できるパートは本来ムービーか、イラストが良いのに日本語の文章で無理やり作ってしまっているので、目も当てられない出来栄えです。記事の末尾に「小説化になろう」のリンクを添付しており、辿れば見つかりますが、読まなくてよいです。読まないでください。
執筆をした理由の2.の方に着目しました。
『僕自身の創作物を事前用意すれば、体調が悪い時にそれを渡せば関係が絶たれてしまう空白期間を埋めれるかな?』
書いた文章を、TRPGにできないかと考えました。ここで大学高校のTRPG好きあたりに広まればもしかしたら……!
いや、いいです、皆さんの予想通りです。
言わなくていいですよ。
「そんな美味い話あるわけない」って。
そもそもTRPGとしても上手くいかず、「2人用ゲームブック」という形にしました。一応、体裁は保って投稿出来ました。
ちなみに、話題に何度か上がってる知人Aと前半部分はテストプレイしました。ありがとうね。
でも、行ってる最中に体調を崩しました。元々無理をしていたんです。最初からリスクリターンの発想があってはじめたことでした。でも、やっぱり虚しいですね。
このゲームブック、やっぱり誰か賛同者・協力者が(知人A以外で)出て欲しいと思いながら書きました。
手話部分は相変わらず日本語説明で、
「辞書用意してね」
「片方は手話わかってる人がやってね」というものでした。
2人用ゲームブック『Sign and Summon』
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=20232195
手話とAI
さて、ここで「手話辞典」という話が出ました。それと、今までも「手話イラスト」の話題を出しています。
手話の辞典を確認すると、「手話のイラストには著作権があり、無断な使用はできない」と書いています。知ってましたか?
(文字情報の辞典の場合、そこに記載されている単語を引用することは当たり前に行えることですね。じゃないと人間としての言語活動に問題があります)
しかも「引用に関して個人対応はできない」と明記している辞書もあり……
研究のための引用なら使えますが、僕のは"創作"です。
フリーイラストのサイトなどを探して手話の語彙などを探したのですが、とても語彙が少なく使い物になりません。
…………AI?
AIの出番じゃないか? こういう時こそ。
「SureTalk」(SoftBank)
https://www.suretalk.mb.softbank.jp/
ソフトバンクが提供するサービス「SureTalk」2022年からチェックしていますが、未だに実用化されていないですね。
AIを大学の技術提供などで正規でやっているようですが、僕から見たら牛歩な存在です。
『AIが手話の自動翻訳を実現!?新たな社会基盤を目指すコミュニケーションツール「SureTalk」への期待』(withnews)
https://withnews.jp/extra/ishisotsushien/article/15/
2017年頃始動したそうです。
手話の通訳、翻訳に関するサービスは「自治体のサービス」として"いくつか"の地域で導入されたりしていますが、そもそも外出すらままならない、しかし訪問の福祉なども余り受けられない立場の自分には、恩恵はない状況です。
生成AI
イラストの生成AIは手話の語彙ひとつひとつを再現できるか?
おそらく答えは、“可能”でしょう。2パターン考えられます。
1.AIに学習させるための提供ページで手話をたくさん読み込ませる
2.人間が書いた下書きか、もしくは生身の人間がポージングした写真、動画を読み込ませる。
ただし、試行回数は1回2回じゃすまないでしょうね。
学習手法も問題です。
著作権的にかなり問題がある。アウト。
グレーゾーンも、現行はまだ確定ではないが近い将来「ダメ」ともっとしっかり明言されると思われる現在のAIの現状を利用して、上記のことを僕はしたくありません……
そもそも手話創作のためにAIを使おうとすることが……
僕は現状では、生成AIを使ったところで、完成にはたどり着けないなと思っています。
理由は2つ
1.AI利用だから何もしなくていいわけじゃない
「生成AIはいくつかのテキストを入力するだけ」と認知されているが、自分が狙ったイラストを手に入れようとするには何回もテキストの組み合わせや読み込ませをリトライして、場合によっては何百と回数をこなさないと"狙った"イラストは出てきてくれない
さらに言うと、手、指の造形は未だに生成AIはミスりやすい部分と言われています。そこを自分で加筆修正するなら、どの道自分で筆を持つことになる……。
今はそれが厳しい。2023/10頃から、生活環境が外部の人間によって歪められてしまう出来事が起きてしまい、未だに解決していない。
(なぜぼかした書き方をしているかと言うと、かなり精神的に参っていて、この記事の話題と並列に記述したくない……という心理状態なくらい、しんどい)
そのため「加筆」という手段すら、無理なほど疲弊してしまっている。
2.そもそも、手話系創作の充実という面で、だんだんと僕の出る幕じゃなくなってきている。
前述した「手話を自然に学べるような娯楽」という話ですが、だんだん増えていってます。
最近は追えていないですが、「ゆる言語学ラジオ」というポッドキャスト、YouTubeチャンネルが何回か手話を取り上げていますし、「QuizKnock」というクイズ系YouTuberが手話動画を出しました。
・ゆる言語学ラジオ
https://youtu.be/L8JOs6BM94k?si=LkDorGCeUJGPMOEo
・QuizKnock
https://youtu.be/d5Res5POg10?si=LDKYVwKdgxe4TKdh
ちょっと話はそれますが、ここでQuizKnockメンバーの河村さんの発言に
「覚えなきゃいけないとは思ってるんですが……」という場面がありました。この一言に、手話というものの社会の立ち位置を感じずにはいられません。
まあ、僕が手話創作を求めた理由は
「そもそも手話に興味、関心をもった人が自発的に見に行って、結果その人たちは覚える気になれるレベル感の動画、面白さの動画」
ではなく
「洋画が好きで見ていればそのうち英語でのコミュニケーションのハードルが下がっていく、韓流やk-popアイドルを追っかけてるうちに韓国語のハードルが下がってる」
「ある界隈、ジャンルのファン・視聴者が手話が使われているのを受動的に観て自然とハードルが下がる、好奇心を刺激する」
レベルのものを求めての話なのです。
結局、じゃあそのレベルを闘病生活中の僕が作れるの?って話なんです。
これが、「当初ゲーム実況されるような『ノベルゲーム』として成立させたかった」といった話に繋がるのですが、AIに頼ったところでそのレベルにはたどり着けない。
そして「Vtuber」
ゲーム実況もそうですが、僕はVtuberというジャンルに手話表現って相性がいいと思っているんです。トラッキング技術に関しても、正直2022年の段階で「クリア」できてるレベルだと思っています。(特に口語との併用なら)
プラスして、一時期Vtuberで小流行した「言語系ゲーム」がありました。
「7 days to end with you」です。
「7 days to end with you」
https://apps.apple.com/jp/app/7-days-to-end-with-you/id1602772289
(Switch版もあります)
これを手話翻訳できる方が(文法はゲーム依存なので単語だけですが)『7days〜』の台詞に合わせて提示する実況、プレイ動画が出来れば、僕が作ろうとしたノベルゲームなぞより余程完成度の高く、僕の周りの人間が多少目の引く動画が作れるでしょう……それを作れる体調もないですが。
(やりたいと思った方が"もし"いらっしゃったらどうぞやってください)
あと「Vtuber喉やらかしがち問題」「マイク入らない事故」というのが合って、そう言う時に……みたいな。
それで、最近、「手話 Vtuber」で再度調べたのです。
……うん。僕個人が面白いと思えるものはない……けど、常闇トワ氏が手話歌を出したり、海外組の方が手話歌を出したり……手話Vtuberが出ていたり。
うーんどうなのでしょうね。今後の行く末を見守るモードに入ってます。
常闇トワ/『サンビタリア』手話してみた
https://youtube.com/shorts/m0fY3_DITn0?si=diPIXwL6FTvq3UOr
(僕は手話歌に対しても思うところがあります。書く体調がないので、後日書けたらいいな)
まとめ
この記事は、僕が「創作」に対して諦めきれない感情がある一方、「手話を題材にすること」は(ほとんど)諦めたからこそ生まれた文章です。
以下4点でまとめます。
1."行儀よく"AIで収集しているサービスは全然実用化されず、待っていても仕方がない。
2.僕自身が創作できる健康もない。
3.手話イラストの著作権はめんどうくさい。
4.手話イラスト生成AIは"僕には"もう合わなくなってしまった。
最後に
僕が手話経験を元に書いた小説の残りを、以下にリンクします。
・龍の落とし子
(Sign and Summonから、極力に学習の意識は排除して読み物として面白くしようと努力した中編)
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21851235
・理想は高い自動通訳機(リメイク)
(私小説"風"ですがフィクションです。主人公のような友人はいません)
https://kakuyomu.jp/works/16818023212839266239/episodes/16818093076292580057
・同級生は異界の魔王
第十話から第十八話はほぼ『龍の落とし子』と同一の内容です。
https://ncode.syosetu.com/n5710iq/
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