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返信用封筒を同封せよ。相手を思う気持ちの重要性

22度のぽかぽか陽気から一変、最低気温が急激に下がり、一桁を叩きだしている今日この頃。雪は免れたといえ関東は非常にきびしい寒さに見舞われております。みなさま。こんばんは。

これでは風邪を引いてしまうのも無理はありませんね。なんといっても気温差が10度以上あるという驚異の数字を叩きだしていますからね。

咳きこんでいる隣部屋の妹が心配です。みなさんもどうかお体ご自愛下さいね。

さて。

きょうは「相手を思う気持ちの重要性」についてお話ししていきたいと思います。突然ですが、普段みなさんは相手のことをどれくらい真剣に考えていますか?

返信用封筒を同封せよ

これはつい先日の金曜日のお話です。猫目はある方へのコンタクトを試みるため一通の手紙をしたため送りました。そう、茶封筒をあの赤いポストに投函したのです。

空間に際限のないインターネット世界が展開されている現代で、まさか手段が手紙のほか思い当たらないなんて、こんなにワクワクすることってありますでしょうか。

お問い合わせフォームにて割合かんたんにコンタクトの取れる状況とはちがい、こちとらダメもと懇願の思いでお手紙をしたためたので、そこに注ぐ熱量にはすさまじいものがありました。とりわけ、何度も文字を凝視しては失礼はないか、伝えたいことが伝わる文面になっているかなど、あらゆる不備を点検したのに笑止。

まさかの返信用封筒を同封するのを忘れてしまいました!!

その悔しさといったらありません。

偶然にも猫目は『シャーロック・ホームズ最後の挨拶』(新潮文庫)を読んでおり、そんな最中であるにもかかわらず、このような失態を犯してしまうとは呆れてものも言えません。

え、待って。

シャーロック・ホームズと返信用封筒を同封しなかったことのいったいなにが関係しているのか?

そう思われるのも当然です。

じつは『シャーロック・ホームズ最後の挨拶(ウィステリア荘)』作中にこのような場面がございます。

名探偵ホームズがある電報を受け取ったところからはじまるこの物語で、かれの相棒かつ助手であるワトスンはホームズにたいしてこう問いかけます。

「男かい、女かい?」
これは電報の差しだし人についての質問です。たいしてホームズは答えます。
「むろん男さ。女は返信料つきの電報なんて打ちゃしないよ。それよりも自分で訊ねてくる」

はい、ここです。

女は(性別は置いておいても)返信料つきの電報なんて打ちはしない、という一文。この一文に猫目はにじっさい二、三度あごをしゃくりました。

そうか。返信料つきの電報を打つのとそうでないのとでは、けっこう感じ方(相手のとらえ方)がちがってくるな。返信料つきの電報だったら、たとえ多忙極めていたとしてもその日の夜には「よし返そう」となるかもしれない。

ところが

もし返信料のない、しかも自分にとって特段返す必要のないものだったら……はたして返すだろうか?

あるいは返すかもしれない。しかし、返信料がついているときに比べてその意思は低いだろう。

この返信料は「返してやってもいい」という相手の行動を促すトリガーになると同時に「返さないと悪いかな」というある種で責務のような感情を抱かせるケースがあると猫目は思ったのです。はい。

これを学習したのが2月20日の火曜日。

そうして上記、返信用封筒を同封するのを忘れてポストへ投函したのが23日の金曜日。その間わずか三日足らず。

おわかりいただけますでしょうか。

つまるところ、猫目はなにも学習などしていなかったのです。なにゆえ返信用封筒を同封しなかったのか。そればかりが頭をついて離れません。ダメもとでコンタクトを試みた大切な手紙だっただけに、その後悔はひどく、切手を貼り忘れてしまったのと同様の失態であったと反省しております。

相手を思う気持ちの重要性

なぜ上のような失態を犯してしまったのか。考えらえる原因は2つ。ひとつは気持ちが逸っていたため、行動にゆとりが伴わなかったこと。

そしてもうひとつは、相手のことを考えるのではなく、結局は自分の気持ちを優先してしまっていたことです。

とくに後者は重要で、相手の気持ちを考えることが欠損しまうと、あらゆる面で不利にうごきます。

ここで少し、相手を思うにはどうしたらいいのか考えてみましょう。相手を思う気持ちが大切だ、それはたしかに肯ける。しかし、そう言われても実際に行動へ移すのは容易でないと思います。

相手を思いやるには、第一に”相手の気持ちになって考えてみること”が必要です。

相手の気持ちになって考える。

小学生のころなどに道徳の授業で教わりましたでしょうか?(道徳教育にはあまりいい思い出がないですが)

では、相手の気持ちになって考えてみましょう。

と、したとして。

これって結構むちゃぶりじゃないですか。

そもそも相手の気持ちになるには、相手を理解し、なりきらないといけません。ところが私たちは日常、自分のことですらよく理解していません。その証拠に自分の思いや伝えたいことですら、うまく伝えられないことがしばしばあります。

要するに

なにが言いたいかというと、相手になりきって相手の気持ちを考える、という行為それ自体がじつはこちら(自分)の考えや思い、常識に基づいたものに他ならないのです。

たとえばLINEのスタンプ。

「あした何時にどこで待ち合わせする?」
「○○駅の改札前でいいかな」
「いいね。じゃあ時間は13:00でどう?」
「了解」

すでに会話が終了したあとに返信の意として送るスタンプ。これにかんして猫目はスタンプを送ることも、送られることもなんとも思いません。

しかしある友人は「会話はすでに終了したのだから、スタンプを送る必要はないし、スタンプが送られてくることで再度LINEアプリを立ちあげなくてはいけないので面倒だ」と意見しました。

なるほど。言われてみればそうかもしれません。

じっさい2021年頃からLINEの吹き出し(会話)に絵文字をつけるといった”リアクション機能”が追加されました。これは忙しい方にとっては非常に有難い機能だと思います。なぜってスタンプとちがってリアクション機能は通知がされません。

とくにグループトークでは会話の邪魔をせずに済むので有効ですし、いわゆる既読スルーとみなされる心配もありません。

(ほんとうに複雑な世の中であり心理だ)

まあそういうわけでして。相手になりきって気持ちを考えるのは非常にむずかしく、至難の業なのです。

では、どうしたらいいか?

もちろん相手になって相手のことを必死に考えるのは、タイトルでも記したとおり重要です。が、これらを日常でおこなおうとすると(しかもだれに対しても同様に)かなり脳みそを使うことになり、ほとほと疲弊してしまいます。

ですので、いったん感情の介入は抜きにして、状況の展開だけを順序立てて考えてみるのが最適かと思います。

そうですね。

たとえば冒頭 返信用封筒の件でたとえると、こうなります。

1)熱意を持って手紙を書く(しっかり筋道を立ててね)
2)便箋を封筒に入れる
3)相手の住所、名前、切手などに間違いがないか確認する
 ※まだ封をとじない

と……ここまでは基本中の基本です。肝心なのは、このあと。

4)いったん封筒をデスクの上に置く
5)封筒を前に目をつむる
6)まぶたを持ちあげる
7)目の前の封筒を”今届いたもの”として再度見る

ここです、ここ。想像力を働かせるのですね。それもなるべく状況だけを切り取って

8)封筒を手にとってみる
9)表、裏へチラッと目をやる
10)中身を取りだしてみる
11)読んでみる(あるいはこの時点でなにか読むに値しない不手際が発生するかもしれない。ちょっと信じがたいけど、たとえばコーヒーの染みがひどいなど ➡ そうしたらここで原因を追究し改善する)
12)自分は暇ではない。けど、なんだか熱意がすさまじいし、夜に身体があいたら返事でも書くか。いやでも封筒なんて持ってないな。切手を買いにいくのも億劫だ。
※ここではじめて感情を抱く。ごく自然に。

この過程で重要なのは、いかにして相手の状況を順序立てて追ってみるかです。このように、うまく想像力を働かせることで100%相手になりきらなくとも、おのずと答え(問題点)が見えてきます。

ふーう。

それにしたってどうして猫目は返信用封筒を同封しなかったのか。

これは偏に想像力の欠如と言わざるを得ません。

本日もさいごまでお読みいただきありがとうございました。また来週も、あなたがお越しになるのをお待ちしております。猫目

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