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絵本プレゼンテーション!>> うちの子が大好きだった絵本。おばちゃんキャラの動物たちが愛らしくて優しい。そして繰り返しがひたすら楽しい「でんしゃにのって」

うららちゃんののりものえほん1 でんしゃにのって
発行 1997年6月20日 初版発行
著者 とよたかずひこ
発行所 株式会社アリス館

あらすじ

麦わら帽子の女の子が、たったひとりで電車に乗って、おばあちゃんの待つ駅まで行くという、とってもシンプルなストーリー。
『うららちゃんは おばあちゃんの ところへ ひとりで でかけます。おばあちゃんへの おみやげと、きっぷをしっかりもっています。おりるえきは「ここだ」えきです』とお話は始まります。ん?「ここだ」駅?と思いつつも、電車はガタゴトーガタゴトーと進んでいきます。

子どもが面白がるところ① ユニークな駅名とキャラクター

「そのままやん!」とつい突っ込みたくなる駅名とお客。駅ごとに乗り込んでくるお客がとてもユニークなんです。絵もそれはそれはユニーク。わかりやすい。一番初めは『ワニだ駅』。ワニのおばさんが乗ってきます。そしてくまのおばさんは『くまだ』駅から、ぞうのおばさんは『ぞうだ』駅から。うさぎのおばさん、ヘビのおばさんもそれぞれの駅から乗り込みます。幼い子供の目線からしたら、知らないおばさんは個性的なワニやゾウに見えるんだろうな。だから子供たちも「なんで?」なんて言わずに面白がるのかもしれません。

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子どもが面白がるところ② 子どもが大好きな繰り返し

 愉快なおばさんたちは、乗り込む時には必ず「はい、おじゃましますよ」と言います。読むこちら側も、つい、ぞうの野太い声を出したり、ヘビのニョロニョロ感を出したり(分かりますかね😅)して面白がっちゃいます。繰り返しいろんな動物のおばさんが乗り込んで来ては、「はい、おじゃましますよ」を言うので、見ている子どもたちは、もう次の「はい、おじゃましますよ」を待つようになります(笑)。うちの娘が3歳の頃は、「はい、おじゃましますよ」とうさぎの奥さんが乗り込んだ後に言った「おや、まんいん‥」という言葉が何故か?お気に入りでした。

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子どもが面白がるところ③ ナンセンス

うさぎのおばさんが乗り込んできたら、電車はもう満員。どうするのかなと思いきや、ぞうのおばさんが「どうぞどうぞ」と言って、うさぎのおばさんを抱っこして座る。大人同士でそんなことありえないと、子どもでも分かるから面白い。ヘビのおばさんに至っては網棚に登ってしまうので、子どもにはおおうけです。

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子どもが面白がるところ④ ちょっとしたスリル&ハラハラ感

ようやく『ここだ』駅について うららちゃんが降りようとすると、切符を落としてしまいます。動物たちのおばさんが声をかけて、切符を拾ってあげるのですが、切符を渡すまでに見開き3ページも使っているので、電車閉まっちゃうよ!!と、電車に乗ったことのある子ならハラハラする場面。ようやく無事におばあちゃんの待つ駅におり、うららちゃんとおばあちゃんが手をつないで歩く絵に、子どもたちはほっとします。緊張と緩和ですね!

子どもが面白がるところ⑤ まだ何かあるんだろうなと想像させるラスト

うららちゃんがおばあちゃんと手をつないで歩き、電車は『ここだ』駅を出て行く。電車は次の駅名をアナウンスし始めます。『つぎは おばけだー おばけだー』と。「え、あの動物のおばさんたちはどうなるの?」と思いつつ次のページを開くと、次の駅ではかわいいおばけさんたちが電車を待っている挿絵。いろんなことを想像して、わくわくしてしまうラストなのです。

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絵本は表紙から裏表紙までがひとつのストーリー

絵本を読んだら、必ず裏表紙まで見てくださいね。裏表紙に結末のその後があったり、物語の余韻があったり、表紙と裏表紙が繋がって一枚の絵になっていたりしますから。それを発見するのも、絵本の楽しみ方のひとつです。

最後に

何度も何度も読んだので、背表紙はボロボロになったわが家の『でんしゃにのって』。娘はもちろん、その弟である息子も楽しみました。
本にサインをしてもらったのは、まだ平塚に住んでいて、絵本作家さんのお話を聞きに行ったとき。絵本作家さんのサインは多くの場合、可愛いイラスト入りなのでちょっと得した気分になります。わたしの大切な思い出でもあります。

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子育て中にお母さんたちの絵本の読み聞かせあい会から絵本にハマり、図書館や小中学校での読み聞かせボランティアをしてきた経験をもとに絵本の紹介をしています。絵本はコスパの良いおもちゃ!親子で活用しやすくなるお手伝いができればと思い、思いつくところから書いています。自分が持っている絵本を撮影して使っていますが、著作権の問題等ありましたら、お知らせください。



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彩美 saimi
亡父の詩集を改めて本にしてあげたいと思って色々やっています。楽しみながら、でも、私の活動が誰かの役に立つものでありたいと願って日々、奮闘しています。

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