サンタさんへ
こんばんは。
今、何をしていますか?
クリスマスが終わり、ようやく一息ついている頃でしょうか。暖炉の前のロッキングチェアでうたた寝などしていませんか?風邪を引いたらたいへんなので、ブランケットは必須でお願いします。
今年も激務だったことでしょう。いくら少子化といっても、サンタさんを待っている子どもたちは、いつの時代も変わらず存在するのです。
サンタさんのお仕事は、クリスマス当日よりも事前の準備がもっと忙しいのでは。と勝手に思っています。リクエストを叶えるため、プレゼントを調達しに行ったり。はたまた、なにが欲しいのかリサーチをするところから始まる場合もあるでしょう。どちらにせよ、年に一度とはいえ大仕事であることに変わりありません。
そして、子どもたちに内緒で準備したプレゼントをクリスマスの朝にひっそりと届けるのですよね。サンタさんの苦労は知られてはならないのが暗黙の了解です。立派なお仕事です。
こんなにたいへんな思いをして、なぜサンタさんをやっているのですか?見返りも報酬もないのに。
25日の朝に子どもたちが目覚めると、枕もとやツリーの足元にあるプレゼントに気がつきます。プレゼントの包みが非日常感を演出し、中身が何であれそのうれしさを顔に浮かべることでしょう。
もしかしたら、一年で一番「ありがとう」や子どもたちの笑顔があふれる日なのかもしれません。そんな偉業を毎年やってのけるサンタさん、やはりあなたはすごいです。
しかし、大人になるにつれてサンタさんという存在は縁遠いものになっていくようでした。今のわたしには、サンタさんはやってきません。これはかなりの主観ですが、サンタさんはトトロのような存在ではなかろうか。きっと、純粋無垢な子どもにしか訪れない奇跡のようなものです。
そんなわたしにも、幼い頃はサンタさんが来てくれていました。ブラビのVHSやカードキャプターさくらのクロウカード、おジャ魔女どれみの魔法の杖などなど……たくさんのプレゼントが毎年届きました。例にもれなく、サンタさんありがとう!と笑顔いっぱいの一日を過ごしたはずです。
子どもの頃にしか存在を感じられないはずのサンタさん。でも、わたしの記憶ではプレゼントをもらってよろこんでいる姿を見て、両親も笑顔だった気がするのです。彼らはプレゼント、もらっていないのに。子どもだったわたしのうれしさが伝染したのでしょうか。
クリスマスって、大人もうれしい日なんですね。サンタさん、あなたはどんな人にでも魔法のような体験をさせてくれるのですね。
クリスマスのプレゼントをわくわくして待ち侘びていたあの頃から時は経ち。今は、プレゼントをもらうのはもちろんですが、大切な人に何かを与えることが一番のよろこびになりました。
冒頭に、見返りがないのになぜサンタさんをやるのか?と問いましたが、歳を重ねた自分からその答えが出てくる気がします。
大切な人の笑顔は、何にも代え難い美しさと価値があるのですね。
サンタさん、わたしもあなたのように笑顔を届けられる人になりたいです。もうすこし、見守っていてくれるとうれしいです。
今年もおつかれさまでした。
ゆっくりとお身体ご自愛ください。
Dear サンタさん、 From わたし。
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