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競争すると勝てない⁈

先日、柄にも無く⁈美術館に行って来ました。
行ったのは平塚市美術館。
人生初平塚。
とてもいい天気だったので、車ではなく東海道線で。
品川から50分ですが、ちょっとした小旅行気分。
お目当ては、「けずる絵、ひっかく絵」展覧会。
こちらすごく良かったです。
どう良かったかは、ここでは触れませんが、一言で言うと、展示室の真ん中のベンチに座って絵に囲まれている空間を感じることをオススメします!

連携することで大きな価値を創り出す

今回のキッカケは、新聞でこちらの美術館のキュレーターである土方明司さんの記事を読んだこと。
その記事のメインは上記の展覧会ではなく、同時開催されているもう一つの展覧会「リアル(写実)のゆくえ 現代の作家たち 生きること、写すこと」展でした。
これはこれで面白かったのですが、私がこちらの展覧会について面白いな、と思ったのはその成り立たせ方です。
この企画展、“全国の公立美術館が連携“して行っているのです。
一つ一つの公立美術館の予算が限られている中、共同で企画し巡業展開することで、一館では出来ないようなより質の高く面白い企画を創り出しているそうなのです。

リアルな目の前の人をHAPPYにする

ネットで世界中と繋がることが出来、ビジネス的にもエリアに縛られずに無制限にマーケットを拡大することが出来るようになった今。
私、逆に「“リアルに目の前にいる人“をどうしたらもっと“HAPPY“に出来るのか?を考える姿勢」が大切なのではないか、と最近ヒシヒシと感じるのです。
平塚市美術館のアクションは、公立美術館というまさに地域の方をアートの力でHAPPYにする為に存在する施設が、どうしたらもっと面白いアートを地域の人=目の前の人に届けられるのか?を考えた結果のスタイルだな、と思います。

競争するというスタンスの限界

仮にもし、個々の公立美術館がとってもマーケティング的/ビジネス成長的なスタンスで運営していたら、他のエリアの人々も一人でも多く来場させるぜ!と独自の企画展を争うように展開するかもしれません。
でも、予算は限られている。
となると、自分達の予算内で出来ることを精一杯やるか、より大衆的でキャッチーな(一概にこれを否定はしませんが)特徴の無い展覧会を羅列する、ということになってしまうかもしれません。
結果、イマイチ人来なかったね、と。
地域貢献度的にも興行的にも良き成果が残せない、という状態。
競争するというスタンスが、逆に“負け“を生み出す可能性を高めてしまうのです。

共創で“目の前の人“をHAPPYにする

「競争から共創へ」
この言葉が言われるようになってしばらく経ちます。
よく言われるのが地域創生におけるマーケティング戦略において。
地域の中小企業が一社ごとではなく、共同でマーケティングすることで、販促力を高めましょう、というのがその骨子。
私も良く言っていましたし、地域の良きものをより多くの人に体験して貰うのは、その体験する人にとってもHAPPYですので、そのチャンスを高めるという意味では非常に良いやり方だと思います。
ただ、時が経ち、それとは別に新たなスタンスが生まれたな、と思うのです。それが
「各々が目の前の人をHAPPYにする為に共創する」というものです。

マーケットではなくHAPPYにする相手

最近、人をマーケットとして見るスタンスは古い、ということを書いていますが、この公立美術館の連携もまさにそれを表しているな、と思います。
人はマーケットではなHAPPYにする相手。
そして、まだ見ぬ人の獲得⁈に腐心するのではなく、目の前の人のHAPPY度をどうしたら上げられるか?に努力する。
それこそが、結果としてビジネスとしての結果も生み出すスタンスなのではないかと感じますし、何よりやっててその方が楽しいですよね!笑


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