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2. 何が喜びの原点なのかを知る


-1. 何が自分にとって最高の喜びなのか

 ぶれない生き方を身につける2つ目の心得は自分にとって何が喜びなのかを知る事である。それも最高の喜びはどこにあるのかを知ることが重要だ。

 人は常に喜びを求めているしそれを得たくて行動するようになっている。 しかし多くの場合、自分では「これが最高の喜びだ」と思っている事が深く掘り下げていくと実はもっと奥深くにあるという事に気づいている人の方が少ない。

 そこでこの章では自分自身の喜びが「どこ」からきて、どのような「過程」を経ていくのか。また自分にとって最高の喜びとは「何か」を深く追求していきたいと思っている。そしてそれを知る事を通して何事にもぶれる事のない自分自身の軸というものを形成していけたらと思っている。

-2. 喜びが生じるプロセス

 喜びには物質的な喜びと精神的な喜び、このどちらかでも欠けていたとすれば完璧な満足感、つまり最高の喜びを得る事はできない。願っている事が、現実となって現れた時、構想(形なし)と現実(形あり)が一致する事でそこから刺激を感じて喜びが生まれてくる。

 そのプロセスは2通りある。一つ目は「こんな事をして、こんな喜びを得たい」といった物質的(物理的)な条件が整ってからの延長線上に精神的な喜びを得るパターン。

 もう一つは「このような精神的な喜びを得るにはどんな事(行動・環境)をすれば手に入れられるか」といった精神的な喜びが先で物質的(物理的)な喜びが後にくるパターンである。

 この時はまだ現実となっていない構想の段階なのでその姿を見られたら周囲からすれば、1人でニンマリ考えている状態になってしまうのでとても変な人と思われる可能性はある。しかしすでにこの段階で構想の中だけではあるが喜びが生じている事にお気づきだろうか。そう最高の喜びはすでに構想の段階から始まっているのだ。

-3. 喜びを発見する8つの質問

 この2つのパターンは前者と後者が前後しても構わない。先にどちらを選択するかで決めても良いだろう。その手助けとなるように最高の喜びを発見するための8つの質問というものを準備したので参考にしてもらいたい。

この質問から導き出された自分の喜びの源泉がどこから湧いてきているのかを知る一つのツールとして活用してもらえればと思っている。

 今すぐにあるいは現実的には難しいと思えたとしても構わないので、それぞれの質問に対して漠然としたものではなく、なるべく具体的に臨場感をもってイメージしてみると良いだろう。

最高の喜びを発見する8つの質問
 ①どんな仕事をしていたい?
 ②富(お金)はどんな状態にしたい?
 ③どんなを持ちたい?
 ④どんな事を体験をしたい?
 ⑤どんな知識を持ちたい?
 ⑥どんな人間関係(学校・職場・家族)を築きたい?
 ⑦常にどんな精神状態でいたい?
 ⑧どんな健康状態でいたい?

-4. 喜びの原点

 次に考えてみてほしい事はこの8つの質問から導き出された中に自分以外で誰か喜んでいる(あるいは喜ばせたいと思っている)存在がいたかどうかを確認してみよう。

 イメージした事により現実となってその状態にある自分自身が味わっている最高の喜びを誰かと分かち合っていたり、それを共に笑顔で喜んでくれている人はいなかったか。

 誰かのために料理を作る経験をしたことのある人はわかるはずだ。クッキーやケーキであってもそれがオムライスやカレーライスでもいい。それを作ろうとした段階からその人が喜んでくれている姿を思って買い物をし調理をするのではないだろうか。

 ここでのポイントは「喜んでくれたらいいな」と思っている対象が誰(何)なのかである。ここに実は喜びの原点が隠されている。この喜ばせたいと思っている対象が自分にとって最高の喜びを与えてくれる存在という事になるのだ。

 喜びは相手が喜んでいる姿を通してでしか得れないようになっている。単純だがこれが真実である。つまり一人では決して喜びは得る事が出来ない。

 何が自分にとっての最高の喜びなのか、その喜びの原点を深いところまで探ってみると、辿り着くのは「誰(何)かを喜ばせてあげたい」という本心から湧き出る抑えきれない動機から生じてくるのである。

 いま自分は何をすべきなのか、力が出ないとき、辛くなって動けなくなったときなど、ぶれそうになった時は必ずこの原点に帰る事である。

 つまり自分はいま何のためにそれをしようとしているのか、何を実現したくてそれをしようとしているのかを自分に問いただしてみることがポイントだ。


ぶれない生き方をする5つの心得
目次
1. 何を「心の中心(軸)」とするのかを定める
 -1.宇宙や自然に対する畏敬の念を大切に軸とする
 -2. そこからくる刺激や感性を軸とする
 -3. 倫理道徳観はぶれる事のない軸を確立する近道
 -4. 信念の本質(動機)に軸を定める

2. 何が喜びの原点なのかを知る
 -1. 何が自分にとって最高の喜びなのか
 -2. 喜びが生じるプロセス
 -3. 喜びを発見する8つの質問
 -4. 喜びの原点

3. 何をすべきかより何を実現したいかを考える
 -1. 喜びのゴール設定をする
 -2. 価値視している事を整理して序列を決定する
 -3. イメージ膨らます(具体化させる)

4. いかなる衝撃を受けても原点を見失わない
 -1. 常に原点に戻る  
 -2. いまやるべき事を見失っている時 
 -3. 力・やる気が出ない時 
 -4.「自分は絶対に悪くない」「絶対に自分から謝らない」と思った時

5. 愛されている許されているという実感を持つ

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