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心は味方であるように見えて、 時に敵のように私を惑わす。 善も悪もそこに無く、ただ、 存在そのものとして在り続ける。 小さく縮こまったかと思えば、 大きく膨らみ私を押しつぶす。 軽くて空に浮かぶ時もあれば、 重たくて地に伏せる時もある。 味方であり、敵でもある、 その二面性が私を試す。 どん底へ引きずり込み、 優しさの仮面を剥がす時もある。 なぜ心は私のものなのに 私を傷つけるのか 揺れるたび、迷うたび、私は そっと心を外し、傍観する。 そして静かに待つ、心が落ち着き
そう、ゆっくり生きて ゆっくり生きて、たくさん頑張ったから、 もう充分頑張ったから、 今を感じてみてほしい。 ゆっくり息をして、 浅い呼吸が詰まっているなら、 そこから解放しよう。 酸素はたっぷりあるからね。 息をするように、自分のことをゆっくり愛して。 誰よりもあなたは素晴らしい存在だから。 あの時言われたあの言葉は、 ゆっくり痛くて、まるで針に刺されたように、 チクっと一瞬の痛みだったかもしれない。 けれど、少しずつ出る赤い液体は、 確実にあなたを守っている。 何
「明けない夜はないって本当にそう思ってる?」 まだあどけなさの残るその少女は、 黒くて長い髪を揺らし、 狐のように細めた目で僕を見つめる。 陽は顔を出し、深い夜は グラデーションと共に消えていくが、 僕の目には明けない夜が映って見える。 光の届かないこの空間で、 耳元にささやく風の音、 冷たい空気が心を撫でる。 暗くて怖くて、どうしようもない不安を 彼女は見透かすように言う。 「きっと君の夜が明けていないからだよ。」 僕はその言葉にハッとして意識を戻す。 いつも通り
そこは真っ白で何もない空間 空気も色も花もない 私は無から生まれる ならばどうしようか 何を選び、何を作り 私を作っていけばいいのだろうか 私は安心が欲しい 今日の事も忘れてしまえるくらい 私は私のままでいいんだって そう、安心させてほしい だから私は、大きなテディベアを 無の空間に、ぽつんと置きたい。 彼はいつも優しくて話を聞いてくれて、 私を安心させてくれるから。 寝るときは抱き着いて寝たい。 次に、大きな木を一本。 そこにはたくさんの鳥や動物がやってきて、 美し
こちらの「見えない彼女と見える僕」のリメイクです! 。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・.。*゚+。。.。・. 僕は僕としてこの世界があって、 この世界に流れる風は、どこまでも冷たい。 幾千の星々は、そんな僕にでも微笑んでくれるけど 朝になれば結局、泡のように消えてなくなっていくんだ。 霧の中、見えない存在たちが僕の周りに潜んでいる。 かつての夢を抱いたまま、形を失い、 空を漂い彷徨っていて、願いを僕
ただ一日だけ、 また一日だけ、 少しずつを惜しんで生きてみてください。 寄りかかれる存在がないなら、 私がいます、あなたの傍に。 日常の喧騒の中で、 どうか忘れないで、 あなたを思う私がいることを。 無理に笑わず、そのままでいいんだから。 一緒に感じることが、 心の柔らかさを取り戻す鍵、 少しずつでいい、生きてみてください。 ただ一日だけ、 また一日だけ、 あなたの中にある 大事なものを一緒に守りたい あとがき 今日も、近しい人が鬱症状で仕事を辞めました。 私にでき
いつも夢の中で僕は走りたくて あの先に光って見える場所へ行きたくて でも足は重く、まるで泥の中 進みたくてもすすめない、足は地に縛られ 見えない鎖が僕を引き止める あの光の中で、無邪気に走り回る僕が 今の僕を嘲笑うように笑っていた あんなにも恐れを知らず、進んでいたのに 今はどうして、進めないのだろう? 現実は残酷に過ぎ去り 夢の僕さえ追い越していく 「焦るな」と自分に言い聞かせるけれど 時間は僕を待ってはくれない 耳鳴りのように響く声が、僕に問う 「進まないのか?お前
またそうやって僕はどうしようもないことに留まっては 過去の影に囚われ、前に進めないでいる あの頃の夢は色鮮やかで、今の僕には眩しすぎるよ 過去の栄光に引き戻されるたび、未来が遠くなる そんなの知ってるよ 周りのみんなはどんどん変わっていって あの頃のままなのは自分だけで 気持ちだけがあのまんまってだけで。 みっともないよな 口から出るのは思い出ばかり 何度も話した同じ思い出は 僕だけのもの 皆の中では忘れているもの ゲームにジャンプに パチンコ三昧 全然楽しくなんかな
※物語は全て無料で読めます😊 木が生い茂り、来るものを拒む森。 ここは一体どこなんだろう。 どうして僕はこんなところにいるんだろう。 僕は何度も自分に問いかける。 足元の落ち葉を踏むたびに、 過去の誰かの冷たい言葉が、頭の中こだまする。 『君はいつも間違っているんだ』 『誰も君を必要としてない』と。 それらの言葉が、僕を森に引き戻し、 何度も何度も僕を傷つける 「こんな森にいる理由なんて、もうとっくに忘れてしまった。どこに行きたかったのかすら、忘れてしまったよ」 果て
ある晴れた日、小さな村に住む少女は、一人海辺に座っていました。潮風がそよそよと吹き、波が静かに寄せては返す音が聞こえてきます。太陽は真上から照りつけ、肌をじりじりと刺すようでしたが、少女は気にせずに空を見上げていました。 少女は今日も、何かを待つように空を見上げていました。誰よりも小さな少女はいつも馬鹿にされていました。そんな時は、いつもこうやって海辺に座り空を眺めます。彼女がまだ幼かったころ、世界を旅する船に乗って村にやって来た大きな男の人と出会いました。その出会いが彼女
夜の静寂が訪れる頃、 一陣の風が、過去の記憶を運んでくる 何の前触れもなく、胸に触れるその風は 忘れたはずの痛みや後悔を呼び起こす 心がざわめき、かつての感情が蘇っては 吐きそうになる自分が風に乗って 嫌な思い出に一瞬で胸を支配される 心の平穏が揺さぶられ、不安が顔を覗かせる 怯えにも似た感情が覆いかぶさり 過去に縛られるみたいだ 先ほどまで緩やかに流れていた風が 酷く冷たく、荒く吹く フラッシュバックは自分をどこまでも沈め 言葉にならない感情で埋め尽くされてしまう
路地の奥にある時計店「アズール・タイムズ」は、時間と空間の狭間である。この店では、時計が止まった瞬間青く光り、その光は「青の時間」と呼ばれる過去へと訪れる者を導く。 彼女はその一人だった。行き場を失くした劣等感がこの店まで引き寄せた。店の扉を押すと、賑やかだった店内の時計たちが一斉に停止し、すべてが深い青色に包まれる。時計師は彼女に語る。「ようこそお嬢さん。ここは青の時間への扉、時間は流れを失い、過去と現在が繋がる場所です。」彼女は安心したかのように微笑み応える。「ずっと、
そっと目を閉じてイメージした私の未来はどうなっているんだろうって 眠気にも似た感覚で瞼を閉じ、イメージするは未来の私 アクアブルーの世界が広がる たくさんの人が浮かぶ でもそれはフィルターをかけたように アクアブルーに染まって映る 見え方が違う、心のせい? 過去の記憶が色を変えたの? どうしてこんな風に見えるんだろう? 世界の色がアクアブルーしかなくなったような 靄がかかったような 心が創り出す幻影 希望と恐れの狭間で揺れる 儚い未来の景色 その中で見たものは、私
かつて、せせらぎのように清らかに流れていた川 その水は透き通り、魚たちは跳ね、虫たちは舞い、 動物たちが水を飲みに訪れる場所だった。 川は誇らしげに言った、「私がここにいるから皆が助かるのだ」と。 だが、その声の中には不満があふれていた。 魚が来れば、川はその泳ぎを非難し、 虫が舞えば、川はその羽音を嘆き、 動物たちが水を飲むたびに、川は愚痴をこぼした。 不満と嘆きが積もるにつれて、 川の水は次第に淀み、澄んだ色を失っていった。 かつての透明な流れは、今や濁った泥の色に変わ