時計の契約:第1章2時
2時:記憶の闇
どのくらいたったのだろうか。自分のベッドに横になっていた。やっと落ち着いてきた俺は、ベッドに座りなおし、ベッドボードに置いてある写真を手に取った。5歳の誕生日に皆で撮った写真だ。父さん、母さん、時翔、そしてじいちゃん。この日の記憶だけ切り取られたようにすっぽりと抜けている。何度思い出そうとしても霧がかかったように思い出せない。ただあるのは、あの日じいちゃんが亡くなったという事実だけだった。もし、時翔の話が本当なら、フラッシュバックが現実だとすればもしかして悪