白夜

映画やアニメ、文学や漫画、音楽や美術、などのサブカルチャーをこよなく愛するオタク。気ま…

白夜

映画やアニメ、文学や漫画、音楽や美術、などのサブカルチャーをこよなく愛するオタク。気まぐれ不定期更新。どうぞよしなに。

最近の記事

大竹伸朗展

記憶を閉じ込める制作をしている。 大竹伸朗自身、毎日夢日記を書いているらしいが、夢といった"無意識の世界"や実際に起こったことをリフレインすることで上書きされる"記憶"といった潜在意識に強い興味を持ち、人間の核に触れる曖昧な部分を芸術として表現してるからこそ、こんなにも歪であり不思議な世界観の作品が出来上がるのだと思った。そんな展示会感想。 記憶の断片を繋ぎ合わせる、夢からの構想、無意識を可視化させるという点でシュルレアリスムの系譜を感じる。 まわる円盤の上には紐で括り付

    • 君島大空くんのLIVEに行った話

      最近は色んなLIVEに足を運ぶようにしていて。 それというのも、晴れて就職先も決まり、4月から社会人になるため、大学生のモラトリアムな時間を謳歌できる今のうちに好きなものを浴び、刺激的なものに触れ、良いものを吸収したい、特に大好きな音楽は生で聴けるうちに聴こうという一心で、だ。 12月の羊文学と小山田壮平の弾き語りライブ、年明け初ライブであるVINTAGE ROCK、全て素晴らしかった。 そして君島大空くんの今回のライブが本当に凄まじかった。 君島大空を知ったのはたしか、塩塚

      • 私のヨスガ

        私は、生きるのが不器用な人にしか見えない世界があると信じている。 生き辛さ、人とは違うという劣等感と恥、臆病な心、繊細さ、抱えてきた全部。 器用な人間と不器用な人間で二分するとしたら、 私は不器用な人間側なのだと思う。 でも、だからこそ、不器用な人にしか感じられない何かを、そのフィルターを通して表現したいという欲があるのだ。 昔から表現の世界への憧れがあった。 音楽でも、詩でも、文学でも、映画でも、写真でも絵でも、表現や芸術といわれる類には全てに興味があった。 作品や

        • "花束みたいな恋をした"を見た話

          今話題の「花束みたいな恋をした」、2回目を見てきてやっぱりいい映画だなあと実感したので感想をつらつら書こうと思っている。 本当に上質な恋愛映画で、恋愛の本質と過程を丁寧にリアルに描いていると思う。多くのポップカルチャー/サブカルチャーが作品名をぼかさず、映画を構成する要素として入り込んでおり、映画やロックバンド、本や漫画に漫才といったサブカルチャーをこよなく愛する身としては心躍る映画だった。 また、小説を捲るような感覚に陥る映画でもあった。この映画のメインである麦と絹の両

        大竹伸朗展

          幸せとは何か?

          幸せとは何か? それはきっと、誰もが一度は考えたことのあるテーマであり、そして、誰もが人生の中で追い求め続けるものであると思う。 自分はまだ大して人生を生きているわけでも、大層な人生を歩んできたわけでもないが、自分の中で定まりつつある"幸せ"の答えがある。 私が思うに、幸せとは、"幸せを感じられる心を作ること"。"今あるがままを受け入れられること"である。 幸せというものには様々な形があり、100人いれば100通りの幸せの形があるだろう。 富や名声を手に入れて金銭的

          幸せとは何か?

          進撃の巨人の持つ哲学と、EDテーマ「衝撃」から見えた"生きること"に生を肯定できた話(本誌137話内容アリ)

          137話を迎えて、進撃の巨人Final seasonEDテーマ、"衝撃"がどれだけ素晴らしい楽曲であるかを再確認しました。そして、進撃の巨人の持つ哲学が、ニーチェの思想における哲学と、とても通ずるものがあると思った、ただ感銘を受けた自分の感想です。 この記事は137話読了後に書いています。記事の内容にその内容も含まれますので、まだ読んでいない方はご注意ください。 進撃の巨人Final seasonでつかわれている楽曲、"衝撃"。マーレ編以後の進撃の巨人のディープで重厚な世

          進撃の巨人の持つ哲学と、EDテーマ「衝撃」から見えた"生きること"に生を肯定できた話(本誌137話内容アリ)