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花咲かじいさんと福音書、ポーカーチップ算数体験会をやりました他

未来社から出ている日本の民話シリーズ第1巻は「信濃の民話」です。

この中に「花さかじじい」のお話が収録されています。

「正月も近くなったので、おじいさんはおばあさんの織ったつむぎを中野へ売りにいき、帰りに正月のおごっそうを買ってくることになりました。」

ところが、子供たちが「子犬を棒で叩いたり、けったりしていじめている」のに出会います。

「子犬はかなしげになきながら、おじいさんの方をずっとみつめました」

「おじいさんは、かわいそうに思い、『おいおい、その犬オレにくれや』」

結局、おじいさんは反物を売ったお金を子どもに渡して、犬を連れて帰るわけです。

この犬が大判小判の在り処を教え、最後にはお殿様からご褒美をもらうよくご存知の展開になっていきます。

これを読んで、なんとなく、福音書に書いてあることってこういう事じゃないのかなあと思いました。

「何よりもまず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのもの(食べ物や飲み物、着物のこと)みな加えて与えられる。だから、明日のことまで思い悩むな(マタイ福音書第6章)」

つまり、花さかじいさんは、「お正月のご馳走」と「子犬を救うこと」のうち、子犬の方を選んで、ご馳走を諦めたわけです。

しかし、その結果、大判小判、お殿様のご褒美もついてくることになりました。

この場合、「子犬」の方を選ぶと言うのが、福音書が言う「神の国、神の義を求める」事なのではないでしょうか?

哲学者のヤスパースは、「実存道標」と言うことを言っています。ふだんは適当な態度で生きていていいが、人生には、時々、「分かれ道」があって、道しるべが立っている、その時にどちらの道を選ぶかと言うことらしいです。

花さかじいさんは、「子犬がかなしげにないて」見つめられた時に、「道しるべ」に出会ったのではないでしょうか。

そして、「かわいそうに思って、(子供たちに)犬をくれ」と言った。こうして、子犬を救う方の道を選んだわけです。

「神の国、神の義」なんてものは、あんまり、大げさに存在するものではなく、たまたま、お正月のご馳走を食いたいと思っている時に出会う子犬のようなもの、日常の中でふいに起きる出来事で、どうするのかと言うような事、そういう事なんじゃないかと思います。

ところで、昨日、ポーカーチップ算数の体験会を「としまNPO推進協議会」の「みんなのえんがわ」でやりました。

新六年生と新五年生のふたりが参加。ふたりとも「算数キライ」と言う子でした。保護者の方がよく連れてきて下さったと思います。

ポーカーチップを使って、足し算から始めて引き算、掛け算、割り算をやりました。

「苦手」な繰り上がり、繰り下がりの計算も出来ました。

ポーカーチップ算数はコロナ禍で学校が休校になった前後、算数で苦労している子ども達に出会い、「碁石」を並べ替えて計算をしてもらう体験をきっかけに生まれたものです。

この時、計算が出来ない子どもが碁石をきちんと並べられず、1列が10個になったり、8個になったり、そもそも、碁盤のマス目にそって並べることが出来ず、グチャグチャに並べたのにびっくりしました。

しかし、そこで怒らず、セカさず、「ちゃんとマス目にそって並べようね」と伝え、きちんと並べられたら、次に碁石を並べ替えていくことをやってもらいました。

驚くべきことに、碁石を並べ替えることが出来るようになった子供たちは、計算力が見違えるほどアップしていました。

この時の体験を踏まえて、四則計算だけでなく、分数や小数、負の数や虚数、初級の文字式なども取り扱えるように、「体系的」な方式を考えてみたのが「ポーカーチップ算数」です。

開発するのに3年ぐらいかかりました。

今回が、開発後、第1回の実践事例でした。

とにかく、この方法で算数が苦手、キライな子供たちに教えていけると言うことが分かりました。

開発者としては、この点が、最大の収穫物だと思っています。

ポーカーチップ算数の件は、またおいおいお話していきます。

2週間予報によると、4月に入ると最高気温19℃ぐらいの状態が続くとの事です。

カボチャ、キュウリ、オクラ、ズッキーニ、枝豆・・・

4月に種まきする野菜の種類は多いです。忙しくなります。

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