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勝っても負けても…

私の運動嫌いは筋金入りだ。オリンピックやワールドカップも興味ないを越えて「くっそ、この時間〇〇が放送されるはずだったのに…」と憎しみさえ沸く。特に勝ち負けや順位を競う競技が死ぬほど嫌いだ。オリンピックで1位を取った人の裏で2位以下で悔しさを噛みしめている人もいるだろう、「あぁ、1位に慣れなかった国の選手は帰国しても国民に石投げられたり、罵声を浴びせられたりするんだろうな…」とすら思うし、更には、そのオリンピックの代表選に惜しくも敗れてしまった人たちがいて。更にその…。

とまぁ、そのど底辺にいるのが恐らく自分なのだろう。何をやるのも鈍くさく、体育の授業は「どんなに努力しても評価は底辺なクソ授業」という認識でいる。実際そうだった、やっと水に受けるようになって泳ぎが形になろうが、全くできなかった跳び箱が飛べようが、スポーツテストで持久走の伴走にに付き合えば成績をプラスすると言われて参加しても。いつも体育の成績は上昇しない低空飛行だった。

運動会、体育祭は私は大体クラスの足を引っ張る疫病神的存在で、体育祭や運動会の練習期間は結構陰湿な嫌がらせもあった。毎年雨や地球滅亡、体調不良などありとあらゆるマイナスな努力をしたが、義務教育期間中は叶うことなく高校3年時についにズル休みに成功した。

だが、しかし大人になり子供を持ってようやく運動の大切さに気付く、結婚後、腰を痛めやすい体質だとわかり、医師に適度な運動を勧められたし。娘が産まれてからは体力のなさを痛感した。

せめて娘は、「身体を動かすのは楽しい」ということだけは学んでほしくて、幼稚園の放課後の課外活動の体操クラブに通わせた。見学も何度かしているが、苦手意識を持ちそうな競技も楽しんで取り組める工夫がされており、指導もわかりやすく、娘も現在苦手だと言いながらも鉄棒や縄跳びを頑張っている。

さて、ここで困るのが運動会の親子競技。娘の通う幼稚園は年少、年中、年長全学年に親子競技があるという鬼畜仕様。まぁ、でもこういうのはパパが参加してなんぼだろうと勝手に思ってたら運動会当日はまさかの「パパやだ。ママがいい」_(´ཀ`」 ∠)_競技が玉入れだったこともあり、騙し騙し参加したけれど、今年は大玉転がし…あぁ、これはアカンやつや…。と平日開催だけど、パパに有給を取ってもらい娘には「パパと一緒なら勝てるから、親子競技は、パパがオススメだよ!」と毎日のように言い聞かせていると娘から「勝っても負けても楽しいのが運動会だよ!!だからママが来てね!!」

……あー、そういう風に幼稚園では教えてもらってるのかー。素晴らしい幼稚園だねー、いやー私もそういう幼稚園通いたかったわー。あー、小学校でも同じこと胸張って言えてたら凄いねー。っておいっ!!

「勝っても負けても楽しいのが運動会だよ!!だからママが来てね!!」って勝っても負けてもいいならパパでもいいじゃん!!危うく娘の感動的な言葉に乗っかるところだった。私の運動嫌いはもう拗らせすぎて好きには傾きそうにもないけど、娘は、どうか身体を動かすことが好きでありますように。

※当日親子競技はパパが参加し、かけっこは余裕の最後でしたが達成感満点の表情でゴールした娘を見て「勝っても負けてもこの子が楽しいならそれでいいな」と思いました。

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