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ボストンに住んで1年。ボストニアンから学んだ「ウェルネス」な生き方。

アメリカ・ボストンで生活するようになって1年

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レジで精算する前の商品を食べながらスーパーで買い物しちゃうこと。
お尻の形がくっきり出ちゃうスパッツを履いて街を闊歩すること。
カフェで隣に座った見知らぬ人に「トイレに行ってくるからパソコンと荷物見ておいてね~」と頼まれちゃうこと。

日本とは異なるアメリカ文化に圧倒され続ける毎日ですが、私が特に印象に残っていることを4つ紹介したいと思います。

1.「ヘルシーなファストフード」という新しい食文化

ボストンに住む前、私の頭の中にあったアメリカの食文化と言えば「ハンバーガーとコカコーラ」

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ヘルシーとは無縁の国だと思っていましたが、いざアメリカで暮らすようになり、そのイメージは完全に覆されました。

街にはマクドナルドやケンタッキーなどのジャンキーなファストフード店ではなく、「Sweetgreen」をはじめとするサラダ専門店や、「世界一ヘルシー」と言われる地中海料理のファストフード店があります。

日本にもサラダ専門店はあるものの、「表参道などお洒落スポットにある、意識高い系女子のための店」というイメージがあり、男性が入りづらい雰囲気があります。

しかし、ボストンのサラダ専門店は、常に男女問わず多くの人で賑わっており、サラリーマンが1人で食事をしている姿もよく目にします。

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「ハンバーガーや牛丼を食べる感覚で気軽にサラダを食べる」
そんな文化がボストンにはあります。

2.運動がライフスタイルの一部に

ボストンはいつもランニングしている人の姿で溢れ返っています。
雪の中短パンにTシャツ姿で走るカップル、一緒に走っている犬がバテるほどのスピードで走るお爺ちゃん、赤ちゃんが乗ったベビーカーを押しながら走るママ…。

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老若男女問わず皆身体を動かすことを楽しんでいます。

夏になれば公園ではヨガイベントをはじめとする様々なフィットネスイベントが開催されます。(しかも無料で!)

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また、ランニングした後に好きなだけドーナツが食べられる「ドーナツラン」や、ビール工場までランニングした後にみんなでビールを飲む「ビールラン」など、楽しみながら運動できる無料イベントが沢山用意されています。

決して肥満体型の人がダイエットのために運動しているのではなく、皆運動をすることを純粋に楽しんでいるのです。
運動がライフスタイルの一部となっている彼らは、「運動をしなければ気持ち悪い」とすら感じるようです。
そして運動を楽しむ人々のために、街をあげて様々なイベントを企画・実施しているのです。

3.仕事を自己実現の手段として捉える

ボストンで出会った友人たちは、自分の仕事に誇りを持って生きており、仕事内容を聞くと目をキラキラさせながら仕事の話をしてくれます。
デザイナーやwebサービス開発者は、自分の作った作品を得意気に見せてくれます。

また、ハーバードやMITでは、「高い給料がもらえる会社を捨ててでも、関心のあることを学びたい・研究したい」という想いで、無給になってでも自分の好きな事や夢を追求している学生に沢山出会いました。

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フリーランスが年々増加しているアメリカでは、「組織の一員」としてではなく「個」としてのスキルを高め、「お金を稼ぐ手段」以上に「自己実現する手段」として仕事に向かい合っている人が多いように感じます。

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ハーバード大学の近くのカフェの階段に書かれた「Dream Every Day」というメッセージが表しているように、日々夢を追い求めて仕事に取り組んでいるのではないでしょうか。

4.ゆるい繋がりを求め、様々なコミュニティに所属

「Meet up」「Eventbrite」をはじめ、イベント検索プラットフォームが多数存在しているアメリカ。
ボストンでも多種多様なコミュニティが存在し、毎日街のどこかで何かしらのイベントが開催されています。

例えばボストンに住んでいる女性達が立ち上げた「Girl Friends Boston」

ボストンの飲食店とコラボイベントをしたり、ボストン在住の女性起業家を招いてイベントを開催したりと、ボストンを盛り上げる様々な施策を実施し、今では大きなコミュニティに育っています。

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「ボストン在住」「ボストンが好き」という“ゆるい”共通項をもった女性達が集うこのコミュニティでは、会社と家の往復をしている中では出会えないユニークな人達と沢山出会う事ができます。
私自身、ボストンに引っ越したばかりで友人がいない頃、このコミュニティのお陰で沢山のボストンガールと知り合うことができました。

「人種のるつぼ」と言われるように、様々な人種で成り立っているアメリカに住む人々は、自分と異なるものも受け入れる体制があり、それ故フレンドリーで社交性が高いように感じます。

電車で向かいになった人と目をあうとニッコリと微笑みかけてくれますし、カフェで近くに座った人と話がはずんで連絡先交換をする、なんてことも日常茶飯事です。

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毎日連絡を取ったり、ベッタリする訳ではないけれど、会えば楽しい時間を過ごせるし、何かあったらサポートする。そんな広く浅い人間関係をアメリカ人は大切にしているように感じます。

日本にいた時は、居心地の良さに甘え、会社の人や付き合いの長い学生時代の友人とばかりつるんでいた私にとって、積極的に新しい人との交流を深め、ゆるい繋がりを構築していくボストニアンの姿はとても新鮮でした。

ボストニアンから学んだ「ウェルネスな生き方」

このように、ヘルシーな食事をとり、楽しみながら運動し、好きなことを仕事にし、良好な人間関係を構築しながら心身共に充実した生活を送っているボストニアンのライフスタイル。

この魅力的なライフスタイルこそ、今世界でホットワードとなっている「ウェルネス」という概念を表現したものでした。

ウェルネスとは何なのか?
ウェルネスを実現するために必要なことは何なのか?

長くなってしまったので、これらについてはまた今度書きたいと思います!

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