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栗の渋皮煮作り。最高の癒し時間。

3年前、たしか双子の妊娠中だった秋に、初めて「栗の渋皮煮」を作りました。ちょっと興味があった程度だったけど、ご近所さんから大量の栗をもらったので作ってみようと、実家の母とお喋りしながらせっせと皮を剥いて。すごーく時間をかけて茹でては水を捨てまた茹でて・・・をひたすら繰り返しました。手は腱鞘炎になる寸前、あまりに時間をかけて作ったので「あーもうやらないよ!」と作り終わる頃には母がぼやいていたのですが、出来上がった栗を一粒ほおばると・・・衝撃の美味しさ。「うわ、美味しい・・・また食べたいね」と母(笑)。それまでかけた手間と皮剥きした手の痛みが吹き飛ぶほどのあまりの美味しさに、またいつか作ろう、とずっと思っていました。

が、双子が生まれて、生後4か月で職場復帰し、一体どういう生活だったのか記憶に残っていないくらい、仕事と双子育児、イヤイヤ期最高潮の長男対応と怒涛の日々を過ごす中で、栗を剥く、ましてや何時間もかけて煮るなんて考えられるはずもなく。栗をいただけば実家に持っていき、よくて剥くのをちょっと手伝うか、できあがった栗ご飯をいただく程度の近年の私の栗生活でしたが、今年は退職して、時間がつくれる。・・・今年は、できる!というわけで、良い栗が落ちているポイントをたくさん知っている例のご近所さんからいただいた立派な栗で、今度は一人で渋皮煮を作ってみました。

前回は渋抜きに重曹を使ったのですが、今回は使わなくてもできるレシピもあったので、栗とお砂糖だけで。その分、時間は倍くらいかかりました。

作り方を紹介する記事ではないのですが、せっかくなので、参考にしたレシピを。材料の分量は、以前作ったときと同じ、栗1キログラムに対して砂糖500グラムにしました。作りたては、重曹使わなかったし渋みが残ってるかな?砂糖多めがよかったかも?と思いましたが、時間が経つにつれてしっかり甘みが感じられて十分でした。

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さて、作業開始。固い鬼皮が剥きやすくなるように、軽く茹でて。

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鬼皮を剥いて、割れないように水に浸しておく。ここまでが一苦労!

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そしてここからが長丁場・・・20分ほど煮て。

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茹でた栗を、渋皮が破れないようにゆっくり鍋のお湯を捨てながら取り出して、渋皮についた筋を、爪楊枝や指の腹で優しく擦りながら、きれいにしていく作業。

これをなんと6回!茹でている間に、読みたかった本をゆっくり読んだり、ふと現実に戻って夕食の献立を考えたり。

最後の1回が終わったら、水と砂糖を入れて火にかけて、砂糖が溶けたら栗を入れて弱火で1時間煮込みます。

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最後は栗を取り出しておいて、煮汁を煮詰めて・・・煮沸しておいたビンに栗と煮汁を入れて、蓋をして完了。

一口食べると・・・うん、やっぱり美味しい。そして、このひたすら栗を剥く作業、茹でては水を替え、優しくなでては、またお鍋に戻してコトコト・・・この時間が、なんと平和で穏やかなことか。栗に集中。柔らかく渋味が抜けるのをゆっくり待つ。無心になれる、とても贅沢な時間でした。毎朝のヨガタイムに匹敵する癒し効果があるかも?!

できれば一日、日を決めて、朝からとりかかりたい作業。私もそのつもりだったのですが、その日の朝調子が良くなくて今日はやめようかな・・・というところを昼頃から決行したので、一日では終わらず次の日にまたいでしまいました。夕方子どもたちの迎えの時間が近づくと、ちょっと焦る気持ちが出てきて、そしたらそれを見透かしたかのように栗の実が割れてしまう。うーむこの小さいやつめ、作り手の心をしっかり反映してしまう。

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そして、出来上がった栗を、美味しいコーヒーと一緒に一粒ずついただくのが、また至福の時間。手間暇かけたものって、なんでこんなに美味しいんだろう。作る時間に癒され、食べる一粒一粒にまた癒され。あー幸せ!

たくさん作ったので、しばらくこの幸せが続く・・・とウキウキしていたのですが、お世話になっている人にお裾分けしたり、子どもたちが群がったりしていると、あっという間に消えてなくなりそうです(笑)。

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