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地方自治体の耕作放棄地調査を正確・簡単に!衛星データの解析で農業を支えるアプリ「ACTABA」ってなに?

こんにちは。サグリ株式会社 採用担当の山本です!
今日はサグリの主力サービスである「ACTABA」について解説します。
そもそも「耕作放棄地」にはどんな課題があるのか?是非ご一読ください!

日本が抱える「耕作放棄地」の課題とは??

「耕作放棄地」ということばを聞いたことはあるでしょうか。
日本では現在、農業者の高齢化や後継者不足などで、作付けされない農地が増え、そのまま耕作放棄地となってしまう土地が年々増えております。
耕作放棄地が増え、農地が減れば、当然、国内の農業生産量は減り、食糧自給率の低下にも影響します。
その他、国土の保全や、水源のかん養などといった、農地が持つ機能が低下してしまうことや病虫害・鳥獣被害の発生といった問題が発生する可能性があります。
国としても、耕作放棄地の解消に向けた取組を進めております。

地方自治体が担う「農地利用状況調査」とは?

「農地利用状況調査」は「農地法」に基づき、農地が適正に利用されているか、毎年の調査が義務付けられています。
農地の少ない自治体も含め、すべての自治体で毎年調査が実施されております。
「耕作放棄地」の問題への対策として、荒廃状況、権利関係、土地条件といった地域の実情に応じてきめ細かく対応していくことを重要としており、対策のための第一歩として、まずは正しく「農地利用状況調査」を行うことが大切です。

「農地利用状況調査」を実施するにあたっての課題って?

「農地利用状況調査」は、規模の大きい自治体の場合、約10万区画を調査しなければならず、負担の多い業務です。

地方自治体は、パトロールを行うメンバーごとに紙の地図を作成します。農業委員会・推進委員会のメンバーが実際の土地へ足を運び、目視でパトロールと地図への記入。さらにその結果をもとに市町村の台帳と国の台帳へシステム入力を行っております。

「作業の手間」に膨大な時間がとられている現状と、「目視」のため荒廃状況についての記録など基準のばらつきが大きいという課題を抱えています。

市役所の方のお仕事


「ACTABA」で解決できること!

ACTABAでは、農地パトロール調査の”効率化”、農地利用状況調査の作業の"手間の削減”、荒廃状況の”正確性の担保”が可能です。

これまで自治体の方が、紙の地図を使って、農地パトロールをする農業委員、推進委員の方に、パトロールする区画を割り当てし、結果を紙の台帳に記載、事務局職員が手入力ですべてのパトロール結果をまとめていました。

ACTABAでは、自治体の全区画の中から耕作放棄地となっている可能性の高い区画を高精度で推定。
耕作放棄地の可能性の高い区画を農業委員・推進委員にシステム上で簡単に割り当てることが可能です。農業委員・推進委員のメンバーはタブレットでACTABAを操作し、パトロールルート設定をサポートする機能も使って農地パトロールと調査結果の入力を実施。
事務局は入力された情報をもとにACTABAで報告用の台帳を作成します。

ACTABAの機能での農地パトロールの効率化、事務局の方の報告書作成の手間の削減、高精度で耕作放棄地を推定することによる”正確性の担保”が実現可能です。
大きな自治体は10万区画以上を調査しているため、耕作放棄地の推測や作業の効率化は非常に重要です。

農業委員会事務局ではPCを使ってあらかじめ、
農地パトロールの担当区域をパトロールをするメンバーに割り当て。
調査後は、メンバーが入力した調査結果の内容をワンクリックで、
CSV形式での一括ダウンロードが可能です。


農地パトロールを行う農業委員・推進委員のメンバーは
タブレットを持って割り当てられた区域をパトロール。
効率的に回るためのルートを設定し、割り当てられた区画に調査結果を入力していきます。

実際「ACTABA」はどんな機能があるの?

当社のWebアプリケーションエンジニアが開発するACTABAの機能の中からいくつかを紹介します。
当社のWebエンジニアを志望される方は、是非今後のACTABAの進化に向けた新しい機能について、お話ができればと思います!

事務局向け機能①
パトロール対象農地の中で、「耕作放棄地」の可能性が高い区画を検索する機能。
機械学習エンジニアが解析したデータをもとに、検索することができ、可能性の高い区画を優先して調査することが可能です。

数値を入れて検索すると、該当する農地が表示されます。

事務局向け機能②
調査区画の割り当て機能。
農業委員にアカウントを発行し、登録した農業委員に区画を割り当てることができます。地図に示された区画を見ながら、効率的に指定することができます。

区画を指定し、パトロールを行う農業委員に割り当て。

事務局向け機能③
結果のダウンロード機能。
調査結果がそのままダウンロードでき、結果の手入力は必要ありません。

パトロールした結果をダウンロード。

農業委員・推進委員向け機能①
パトロールルートの設定機能。
移動手段を選択し、ルートの設定を行います。
経由する農地をタップし、「開始」ボタンを押すだけ!効率的なルートでナビゲーションを開始します。

移動手段を選択
割り当てられた農地をタップし、開始ボタンを押すだけ。

農業委員・推進委員向け機能②
パトロールした農地を判定します。
該当する区画をタップし、判定を入力。備考欄へのメモや、写真を撮ってそのままその区画に添付することも可能です。
判定をすると、地図上で区画の色が変わります。

区画をタップし、結果を入力
判定を入力すると、内容に応じて色が変わります!


衛星データから「耕作放棄地」を見つける解析とは?

ACTABAの解析&モデル構築

ACTABAのWebアプリケーションの裏側では、各自治体の衛星データを解析し、区画ごとに、耕作放棄地の可能性を解析しています。

「衛星データ」は実は、人間の目に見えない、非可視光領域の赤外やマイクロ波のデータも取ることができ、また同じ場所を定期的に周回し、時系列の変化を捉えることができる、といった特徴があります。
一方で、エンドユーザーが直接衛星データを利用するには、難易度が高いという活用に向けた課題もありました。

この衛星データの活用可能性と、農学の知識を掛け合わせ、解析を行うことで、サグリではWebアプリケーションの形でエンドユーザーが衛星データを活用することを可能にしています!

サグリでは仲間を募集しております!

今回は「ACTABA」を紹介させていただきましたが、サグリでは「衛星データ×AI」で農業に貢献するプロダクトを他にも開発中。
▼下記URLからご応募をお待ちしております!


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