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見せてあげよう素晴らしい世界

大学3年生の頃、「ゼミ合宿」という名の旅行で、韓国へ行った。

当時は部活をしていたので、「あいつ部活サボって韓国行くらしい」という物凄い反感を買った。※死ぬほどお土産を買ってきて許してもらった

そんな私は、お恥ずかしながら今回の韓国が「人生初の海外」だった。だからどうしてもこのゼミ合宿に参加したかったのだ。

・・・・・・・・・

あの7月の2泊3日は忘れもしない。

行きの飛行機はピーチだった。悪天の影響もあり、「羽田→仁川国際空港→伊丹→仁川国際空港」という謎の超ロングフライトだった。

韓国に着いた私たちは、すぐさまサムギョプサルやマッコリを嗜んだ。

「人間科学部健康福祉科学科」に在籍していたので、一応韓国の「健康状況」を学習した。何故ならこれは歴とした“ゼミ合宿”だからだ!

その後は、解散し自由行動となり、ゼミの友人と夜市やクラブを楽しんだ。

2日目も一通り、韓国の健康状況を学習した。

何故なら、これは歴とした“ゼミ合宿”だからだ。

そんな2日目の夜は、ゼミの先輩が企画した「ナイトクルージング」に参加した。

正直、「おいおい、こんなの東京でもできるだろ・・・」そう思い、乗り気じゃなかった。


確かに景色はすごく綺麗だった。

が、

船内で行なわれていた「リサイタル」が、どれもこれも韓国語の曲ばかりでつまらなかった。


5、6曲くらいをボケーっと聞いていた、その時だった。


「トゥルルン〜、トゥルルン〜♪」

明らかにこれまでとは違うイントロだった。


「 アイキャショーユーザワー、

 シャインニッ△○□スプレーンディッドゥ、

 ・・・・・


 アフォーニューワ〜、

 アニューファンタステッィクポイントビュ〜 」

なんだこの落ち着きの中に力強さがあるメロディは!

私は韓国の名前も知らない河の上で、とんでもない1曲と出会ってしまったのだ!

私は驚きのあまり完全に聞き入ってしまった。

「よし、大学を中退して韓国に移住し、このグループをスカウトして、世界デビューさせよう!」そう決意した。


が、曲が2番のサビに入ったその時だった。

隣に座っていた良輔という親友が、

「 アフォーニューワ〜、

  ア、ダズリンプレースアイネヴァニュ〜♪ 」

と、この曲を口ずさみ始めたのだ!


思わず私は「え!?なに!?なんでこの曲知ってんの!?」と聞くと、

良輔は『いや、逆に知らないの?(笑)』と、めちゃめちゃ小馬鹿にした顔で言い返してきた。


そう、この曲はディズニー映画『アラジン』の主題歌で、「A whole new world」という、全世界で愛されている名曲だったのだ。


そんな名曲を23年間知らなかったこと、

そして「こいつらをビートルズ並みの世界的なアーティストにしてやろう!」と思っていたこいつらが、ただの「コピーバンド」だったこと、

全てが悲しかった・・・


そんな感動と絶望を味わった1曲「A whole new world」、

それが、 

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