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アートって何ですか?

3年くらい前でしょうか、私は会う人たちに「アートって何ですか」としきりに聞いていました。ちょっと悩んでいて (ま、今も悩んでいる最中だし、たぶん今後も悩むのでしょうけど) 、えーい、いっそインタビューだ、という気持ちでした。

答えてくれた人たちの表現する「アートとは」は、予想以上に多様なものでした。そのひとつひとつの言葉は大切な私の財産としてずっと胸に抱いています。


…照れくさいことを言いますが、さんざん聞いてまわってから、あぁこれは愛だな、という結論をひとまず出しました。


さらに照れくさいことを言えば…


私たちは「愛」というものがあまりに壮大であるために、その全体像をほとんど捉えられない。誰かに「愛」を語らせる時、それは愛全体のうちのごく一部分であるために、それぞれがそれぞれの愛を表す。実に魅力的に。

私はといえば、いつだってお釈迦様の掌の孫悟空よろしく、ただウロチョロしているだけなのです。幾つもの愛の形を見せてもらいながら、私は目指していたはずの愛つまりアートという大海を、そうとは知らずユラユラと漂わせてもらっていたのではないですか?


ついでにますます照れくさいことを言うと…


愛もアートも私には、とおくてよくみえない、けれど、ひとつ分かるのは、あなたとわたしの間にそうそう簡単に愛は生まれるものではなくて、、、いや、そうではないですね。あなたとわたしの間に、すでに揺るぎなくあるのだけど、そう簡単に認識できるものではない。押したり引いたり、喜んだり悲しんだり、嫌気がさして絶望したり散々してみた後で、やっと、ここに、灯っていることに、ハッと気づく。


気づいたら、それは決して消えない。

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