見出し画像

転職って簡単には決められない。大企業からスタートアップに転職したAIエンジニアの話

こんにちは、クラウド録画サービスを扱うセーフィー株式会社でAI/画像処理エンジニアとして働いている柏木です!

前職は精密機械を扱う大手メーカーに勤めており、今年2月にセーフィーに転職しました。今回は、そんな私がどんな経緯で大企業からスタートアップ企業に転職したのか、実際に転職してみて感じたことは何かを自分の体験に沿って紹介したいと思います。

・大企業に入社し違和感を感じている人
・スタートアップ/ベンチャーって実際どうなの?って気になっている人

に今回の記事を参考にしてもらえると嬉しいです!

新卒で入社した企業

大学院の修士課程を修了し大手企業に入社。誰もが知っているブランドを持ち、残業が少ないホワイト企業として有名でした。私の大学院での研究テーマは画像処理に関するもので、入社した企業でも多くの画像処理を扱っていたため、一生ここで働くものだと思っていました。

僕の感じた違和感

新卒で入社後2年間は研究部門に、その後製品の開発部門に配属されました。空前のAIブームにより私が専門としていた画像処理にもその波がきたので、Courseraなどのオンライン学習サイトを使ったり国立大学の勉強会などを通じて自主的に勉強しました。

ただ、いざ学んだことを業務に活かそうとすると、
いくつもの承認の壁と、安定志向が築き上げた "変なことに挑戦するくらいなら何もするな" という高い壁が。また、終わりのない資料作りとハンコリレーの嵐が待ち受け、肝心のエンジニアリングは何十年も前のコードの継ぎ足しが続きました。
だんだんと、「これで自分が本当にエンジニアとして成長できるのだろうか」という疑問が湧いてきました。

そんな中でも自分を納得させながら業務にあたっていましたが、最終的なきっかけとなったのは 社内の昇級試験
"いままでどのようなことをやってきて、これからどのように会社に貢献するのか"  を手書きで論文にするのですが、論文作成にはお作法や技があるので先輩から伝達されてひたすら練習しなくてはなりません。
「この練習には果たして意味があるのか…。自分が大学院まで行き、技術職になったのはこのためなのか…。」と感じていた疑問が更に大きくなりました。

このとき『イノベーションのジレンマ』という、大企業がなぜイノベーションを起こせないかを論理的に解析した本を読んでおり、自分の業務を照らし合わせた時に多くの心当たりが。
「自分は新しい技術を学びそれを世の中に活かすために働いているんだ。古典的なコードの受け継ぎと、上の人への説得をメインの仕事とするのは違う。」と、
入社4年目の夏に転職を決意しました。

転職 〜大企業からスタートアップへ〜

 大企業病から抜け出すため、ベンチャーに絞る

転職を決意したものの困ったのは転職先です。
前職では転職するひとの多くが似た規模感の企業へ行っており、私もそういう道を行くべきだろうと大手企業ばかり調べていました。

しかし、知り合いに話を聞いたりネットの退職エントリーを漁ったりしているうちに、他の大企業もたいして変わらないということに気づきました。

・大企業は安定志向を重視するあまり意思決定・承認の速度が遅くなる
・技術的な価値より社内政治が重要視される

といった、いわゆる『大企業病 』というものです。
こういった企業体質から一歩抜け出すため、大手企業は転職先候補から外しました。残る転職先候補はスタートアップ企業か、外資系か、起業か…。起業はタネも何もないし、外資系よりもできれば日本のために働きたい…。スタートアップ企業で探してみることにしました。

目標をスタートアップ・ベンチャーに定め、転職エージェントに2社ほど登録し転職活動をはじめました。(時節柄、自分が苦手としているリモート面接も多く、転職活動では歯がゆさを感じることも多かったです)

ベンチャーに絞り転職活動をする上で感じたのは、それぞれの企業が良い企業かどうか判断するのが非常に難しいということです。そもそもの情報が少ないですし、ネットで調べているだけではどうしてもわからないところが多くあります。

そこで、AI/画像処理を扱う分野に絞り、とにかく色々受けてみることにしました。エントリーシートを提出しただけだと、おそらく20社ほどになると思います。受けた企業の分野は、医療系、ドローンを使ったもの、コンサルティングファームなど、多岐にわたります。そして、その中から1次面接を8~9社ほど受けました。同じ1次面接でもコーディング面接を行うものや、面接より会社概要説明に重きをおいているもの、デモを見せてくれるものなど、会社によって結構違いがあり、面白かったです。

 セーフィーの面接体験談

なかでも、セーフィーの面接は少し変わっていて面白いものでした。

主に職務経歴や理由について聞かれ、ここだけだと普通の面接なんですが、それぞれの内容について
・どういうものの考え方で意思決定をしてきたか
・別のシチュエーションならどうしたか
 などを雑談を交えながらもかなり深堀りをされ、脳みそを使う面接
でした。

また、他に選考を受けている企業について聞かれたため答えると、その企業の情報について親身に教えてくれました。この深掘りと情報のインプットにより、自分の考え方だとどういう企業が良くて、どういう企業が向いていないか についてとても勉強になりました。
(面接は1次面接、2次面接とも2時間にわたり、他の企業より長い時間となりました。)

面接を通し部長陣の人柄が優しくものの考え方が面白いなと感じ、この人達と一緒に働きたいと思いました。


 "AI/画像処理"を本当の意味で活かせる事業

また、もう一つ私がセーフィーで注目したのは、プロダクトとAI/画像処理の結びつきです。

セーフィーは、"クラウド上の映像を集め一つのプラットフォームを作りたい"というビジョンがあります。カメラを使って映像をクラウド上に集めてプラットフォームを作るという性質上、きっとAI/画像処理は必要になるだろうという予感がしました。
AIや画像処理を扱う企業は多いのですが、この分野を実ビジネスで活かすのは非常に難しく、製品にAIの処理を付け加える 、までで終わってしまうことが多々あります。

そんな中、映像を集めるプラットフォームを作ることをビジョンにし、ディープラーニングが流行している中で技術そのものではなくそれを活かすためのデータ収集に着目しているのがセーフィーで、
「このプロダクトはAI/画像処理を本当の意味で活かしたものになるはずだ」と感じました。

▽セーフィーってどんな会社?が気になった方は、こちら。


 決断までの最後の一歩

セーフィーへの転職の意思は固まりつつありましたが、そうは言っても大企業は大企業です。簡単にはつぶれませんしブランド力も絶大。給与も安定しています。オファーレターをもらったものの、転職するかはかなり迷いました。

"ベンチャーだから給与は上がりにくいのだろうか"  "今の安定的な道を捨てていいのだろうか"とオファーレターをもらってから次々と不安から来る疑問が湧き出てきました。結局一週間くらいにわたりほぼ毎日転職エージェントと電話し、また、セーフィーの人事担当者との電話をセッティングしていただき人事制度をはじめとした様々な疑問を解消しました。

これを経て、転職するならセーフィーしかないだろうというところまで考えていました。スタートアップで大企業出身者が多く、ここまで多くの従業員数と資金調達額を持ち、事業内容に納得がいく会社は他にはそう多くはありません。ここで転職しないと、もうこのまま転職する企業は現れないような感じがしました。そして、「今の大企業で働き続け、自分が死ぬとき20代30代を振り返り、この企業のために働いたと考えて納得できるだろうか」と考えたときに、

「やろう。一度の人生だから。」

と、セーフィーに入社する意思を固めました。ベンチャーへの転職を両親に告げるのは辛かったですし、退職を上長に言い出すときは非常に気まずい思いをし、いざ退職するとなると社内のお世話になった人が思い浮かんで心が非常に痛みました。
上記に綴った数々の壁を乗り越え、ようやく大手企業から転職しました。

勇気の決断の先は

画像1

転職してから数か月、私はセーフィーで楽しく働いています!

スピード感のある体制から色々なツールが導入されております。また、エンジニアは裁量労働制で勤務時間も自分で調整できますし、リモートと出社も割と自由に使い分けできるため、非常に柔軟に業務にあたることができます。社内のメンバーや役員は若く活気があり、上司や役員の方とも距離が近いので、風通しも良いです。

スクリーンショット 2021-06-16 13.29.00

想像と違ったところは、下記です。

・大企業出身者が多く、皆さんコミュニケーション力が高く優秀である
・計画を立てグループ間で協力をする

スタートアップというと、勝手にもっと尖った人(エンジニアリングが超できるけど意思疎通が苦手な天才っぽい人)が多いイメージでしたが、そういうわけではなく、優秀で且つコミュニケーションの取りやすい方々が多かったです。また、1分1秒を争ってあらゆる業務を詰め込んでいるイメージがありましたが、セーフィーは大きく計画を立ててグループ間で協力して業務にあたることができます。

最後に

画像2

私はこのnoteを自分に似たような境遇にある人に向けて書いています。

・大企業に入社し、違和感を感じている人
・エンジニアリングを高めもっとよりよい境遇を探している人

そういった人の一つの今後の転職時のモデルとして参考にしていただけたら幸いです。

もし、少しでも興味を持っていただけたら、セーフィーについて調べてもらえると嬉しいです!特にエンジニアの採用には力を入れていますので、気軽なカジュアル面談からでも、ご相談ください!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?