気分爽快になれるコメディ映画5選!
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『テッド』
かわいいテディベアの"やさぐれ具合"が面白い!
孤独な少年ジョンは、クリスマスにプレゼントされたテディベアと友達になれるよう星に願う。すると、テディベアには命が宿り、唯一無二の親友・テッドとしてジョンと人生を共にすることに。27年後、ジョンは35歳になり、テッドの中身もすっかりオッサンになっていた…。外見はモフモフのかわいいクマちゃん、中身はお下品で酒と女とマリファナを愛するテッドの強烈な存在感に笑わされる快作。
同じく自堕落で、30代のくせに大人になりきれないジョン(マーク・ウォールバーグ)とのウダウダしたやり取りが、残念過ぎて楽しい。そんなテッドとジョンが友情の危機に瀕し、取っ組み合いの喧嘩を繰り広げるくだりは、コメディ映画史上に残る名珍場面。アクション映画も顔負けの本気バトル(けれど傍目にはほっこり)に心の汗と涙を流すクマと中年が、たっぷりの笑いを提供しながら、友情の大切さを教えてくれる。
『デッドプール』
スーパーヒーローの毒舌トークがとにかく愉快!
末期がんを告知された傭兵のウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)が、治療と引き換えに極秘人体実験の被験者に。驚異的な治癒能力を手に入れ、スーパーヒーローの"デッドプール"と化す。…が、世のため人のために戦うほかのヒーローとは違い、ウェイドはもともと気まぐれな傭兵で、煩悩だらけ。しかも、かなりおしゃべりで口も悪いウェイドの戦いは、人体実験の過程で彼の全身を醜く焼けただれさせた悪徳科学者への復讐を掲げながら、混沌へと突き進む。
自らを"俺ちゃん"と名乗り、おちゃめな態度で心の傷を隠すウェイドのマシンガントークは聞いているだけで(相当疲れるが)愉快だし、あらゆるポップカルチャーネタもふんだんに盛り込まれていてかなり楽しい。また、おしゃべりが過ぎて、彼の物語を見ている観客に話しかけてくることもあり(!)、文字通り笑いの渦に巻き込んでくるのも愉快。
『宇宙人ポール』
宇宙人の芸達者ぶりに笑わされる!
SFオタクのイギリス人青年クライブ(ニック・フロスト)とグレアム(サイモン・ペッグ)は、アメリカ中西部のUFOスポット巡りに出発。その道中、"エリア51"から逃げ出してきた本物の宇宙人ポールと遭遇し…。オタク2人のゆる~い旅行が、故郷に帰りたい宇宙人との遭遇劇へ。
となると『E.T.』並みの感動が予想されるが、長年のアメリカ暮らしですっかりアメリカ~ンなノリが染みつき、フランク過ぎるナイスガイとなったポール(セス・ローゲンが声を担当)のキャラクターに笑わされる。おまけにこのポール、"『E.T.』並み"どころか『E.T.』を監督するスティーヴン・スピルバーグに助言したり、超人気SFドラマ「X-ファイル」の制作にかかわったこともあるそう。そんなポールと2人の旅は追手とのバトルへと突き進み、事態は予想外の方向へ!? SF好きはもちろん、笑って泣いてほっこりしたい人におすすめ。
『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』
謎を解けば解くほど、爆笑してしまう!
結婚を2日後に控えたダグと彼の親友であるフィル、スチュ、そして義弟となるアランは、独身さよならパーティと称してラスベガスへ。高級ホテルではしゃぐ4人だったが、翌朝のスチュ、フィル、アランは二日酔いに。主役のダグは姿を消し、荒れ果てたホテルの部屋にはトラと赤ちゃんがいた! ダグを捜して結婚式を無事に迎えさせるため、3人はすっかり抜け落ちた前夜の記憶を取り戻そうとするが…。
ミステリー風を装いながら、謎を解いていく過程は爆笑に次ぐ爆笑。人によってはハメを外しがちで、トラブルの種になりかねない独身さよならパーティの危うさを、下ネタ満載で面白おかしくつついていく。それでいて、大人になるべき男たちの成長物語へとほんのり昇華させているのも粋なところ。本作から始まるシリーズ3作を手掛けたトッド・フィリップスは、あの『ジョーカー』の監督でもあるのが興味深い。
『ズーランダー』
男性モデルを暗殺者に!? 荒唐無稽ぶりがなんとも痛快!
ファッション界のトップに君臨する超売れっ子モデルのデレク・ズーランダー(ベン・スティラーが監督・脚本も兼任)は、新人モデルの勢いに押されて意気消沈。引退を決意して故郷に戻るが、そんな彼に大物デザイナーから新コレクションへの起用依頼が舞い込む。しかし、その裏には、恐るべき陰謀が隠されていた…。
男性ファッションモデルの固定イメージを徹底的に茶化しながら、バカバカしい笑いをトッピング。何よりもまず、"ブルー・スティール"と命名された必殺のキメ顔を武器に、業界を駆け抜けてきたズーランダーがいちいち笑わせてくれる。さらに、頭脳よりも容姿重視で与しやすいモデル(※あくまでも固定イメージ)を文字通り洗脳し、暗殺者に仕立て上げようとする展開も荒唐無稽で笑えるところ。もちろん、固定イメージの痛快な逆襲もきちんとあり、爆笑した分だけスカッとさせてくれる。
文=渡邉ひかる text:Hikaru Watanabe
photo by AFLO
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