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天使のkiss

ここのところ、スピリチュアル的感覚が研ぎ澄まされているような気がしてならない。
もともと精神とか魂とかそういうものに興味はあったが、今その熱が高まってきている。
なにか高い壺を買わされた訳ではない。
なにか高い絵を買わされた訳ではない。
私は正気だ。

一年くらい前に、或る夢を見た。
その夢の中で、誰かが私の首の後ろを撫でて、キスをした。
目が醒めて、あれは誰だったのだろうかと思いながら、ユメカルテで夢診断をした。
説明しよーう!ユメカルテとは、夢の内容を文字で入力するとその夢にどんな意味があるのかを診断してくれるというサイトである。
診断結果は、
"今ある環境に変化を求めています"。
へぇー。まぁたしかにそうかもしれないけど。
と、当時はふわっとその結果を受け容れた。

私の中ではその結果よりも、首の後ろにキスされたことが気にかかっていて…。
直感的に、そこに何か意味があるように思えた。
と同時に、色んな事が繋がりだす感覚があった。

私の首の後ろには、結構大きめのアザがある。生まれつきで、かれこれ30年近くの付き合い(アザとの付き合いとは一体?)になるわけだが、場所的に鏡を使ったり写真に収めたりしない限り普段自分では目にすることがない。
しかし他人は逆。首の後ろは割と他人の目につきやすい部位なのだ。

髪をアップスタイルでセットするとき
温泉や美容室などで髪をまとめるとき

どうしても首が露わになる場面ではやはりアザに注目される。
このアザどうしたの?痛い?大丈夫?ああ、怪我とかじゃないんだ。
今までにそんなようなことを何度か言われた事がある。
決して嫌だったわけではないが、このアザが自分にとってマイナス要素なのであればいっそ消してしまおうかと考えたこともあった。
でもやっぱり消さないことにした。
消さないことにしたのは、約2〜3年前にバースマークという言葉を知ったから。

生まれつきのアザは、バースマークとも呼ばれるらしく。前世からのメッセージ、天使のkissなんて表現されることもあるんだとか。
どこまで本当か判らないが、どうやら首にあらわれるバースマークには過去世で活かし切れなかった個性を上手く生かし自信を持って…というようなメッセージがあるらしい。
そんな嘘か本当かよく解らない説を都合よく解釈したあたりから、私のスピリチュアルの扉が開き始めたような気がする。嗚呼恐ろしい。もはや退けない。
この説のおかげでアザに愛着が湧いて、結果アザを消すという選択肢が消えた。

あの夢を見た日、目醒めてすぐにふと自分のバースマークのことが頭を過ぎったのだ。そして、The Origin of Love が脳内再生された。
説明しよーう!The Origin of Love とは、ドラァグクイーンであるヘドウィグが自分の片割れを探し求めながら生きるというストーリーのミュージカル『Hedwig and the Angry Inch』の作中歌である。
プラトンの『愛の起源』をもとにしたこの曲を聴くと、自分の片割れについて考えざるを得なくなる。バースマークともリンクして、より一層スピリチュアル感が増したような気がした。それはもうスピスピしていた。スピスピ。

更にここ数年、スマホのデジタル時計を何気なく見ると11:11(ゾロ目)や11:19(自分の誕生日)になっていることが割と頻繁にあった。それは今でも続いていて、無意識に目にした数字が意味ありげな並びになっていることが多々ある。
当時は意味など考える事もなく、1111の並びを見てあっポッキーだ!と心の中で呟くという如何にも平成生まれな反応しかしていなかった。こんなにも無意識的にポッキーが連想されるのだからポッキーの日は凄い。トッポでもプリッツでも良さそうだけど、それでもポッキーなのだから。それはそうと、私は最近になってゾロ目や誕生日の数字がエンジェルナンバーと呼ばれている事を知った。
どうやら天使からのメッセージが込められている数字らしい。また天使か。と思った。

天使のkissに天使からのmessage、バースマークとThe Origin of Love…
そんな色々が今、自分の中で絡み合っている。
時系列的に考えると、2017年に日本でのHedwig and the Angry Inch特別公演を観たとき"自分の片割れ"の存在をぼんやりと意識したのがスピリチュアル的思考のはじまりだったかもしれない。そのいつ消えてもおかしくないようなうっすらとした意識が、ずーっと心の中に在ったのだ。消えずに在ったのだ。

その後、いつだったかバースマークが自分の片割れを見つける手掛かりになるといった記事を読んだ時、またぼんやりと"片割れ"を想った。
男とか女とかそういう性別を超えた何か。
考えても答えの出ないその存在を想った。
存在しないかもしれない不確かな存在を。

あの夢を見た日もまた"片割れ"を想った。
あの顔を見る事ができなかった誰か。
私の首のアザを撫でてキスした誰か。
人が勝手に天使と呼ぶような誰かを。

更にエンジェルナンバーとかいう言葉を知ってしまった今、私の周りでなにかスピリチュアルな事が起こるのではないかと、かなり漠然とした予感がしている。
スピリチュアルな事ってなんやねん。

こんなふうに文字を連ねながらようやく、
今私はきっと魂が共鳴するという経験を求めているのだと気づいた。
自分自身の成長のために。
ユメカルテでも変化を求めているという診断結果が出ていたが、間違ってはいないかもしれない。

ヘドウィグが様々な魂との共鳴を経て完全なる一人の人間としての自分を認めたように、私もそんなプロセスを望んでいるのかもしれない。

首の後ろの天使のkissに、もっと具体的で現実的な"意味"を与えることができたなら、それはどんなに幸福だろうかと思う。


❤︎最後まで読んでくださりありがとうございます。

この記事の結びにThe Origin of Loveをぺたっと!


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