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「2024.03.17」週刊書評まとめ:古い羅針盤135章

先週の評点:
「「仮住まい」と戦後日本」(◎):平山洋介、「家族が誰かを殺しても」(〇):阿部 恭子、「覚醒剤アンダーグラウンド 日本の覚醒剤流通の全てを知り尽くした男」(〇):高木瑞穂。「山口組 顧問弁護士 (角川新書)」(△):山之内幸夫。
「仮住まい・・」は切実な問題である持家に関して、もう少し上位から見た良書である。日本の失政(最近はこればかりだが)中の一番に当る部分だろう。住まいさえあれば、何とかなるのに、ここを民間任せにした。そのツケが何十年後の今に至り、これだけ国民を痛みつけている。「家族・・」は人権とは何かを教えてくれる本だ。誰にでもそれは有る。そして、犯罪にしても、魔が差す、運が悪い、多々事情がある。だが、被害者の気持ちに立てば、加害者は全て一体ものに見えるのは当然かも。「覚せい剤・・」は風聞に過ぎないと思われる恐れがある。どれだけ、警察や暴力団が暗躍しようと、それを必要とする市場がある限り、強欲な人間は組織ぐるみで闇販売を続ける筈。ある程度の使用を認めれば、事態が緩和するなら、それも考慮すべき時期が来ているのかも。「山口・・」はどうしても、嫌悪感が先に立って読み切れなかった。任侠の物語なのかもしれないが、暴力は暴力。許容は出来ないのだ。


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