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ウーバーイーツ配達員、労働組合法では労働者?

ウーバーイーツ配達員は労働組合法上の労働者?

弁護士ドットコムニュース(「ウーバーイーツ配達員は労働組合法の『労働者』なのか 都労委で尋問」2021年11月22日配信)は「ウーバーイーツの配達員たちでつくる「ウーバーイーツユニオン」が、ウーバーイーツの運営会社が団体交渉に応じないのは不当な団交拒否にあたるとして、東京都労働委員会に救済申し立てをしている問題で11月22日、証人尋問があった。ユニオン側の証人たちが、配達業務の実態や仕組みの問題点などを語った」と報じた。

ウーバーイーツの配達員は労基法の適用されない自営業者として扱われているが、労働組合法上の労働者性は自営業者にも認められることがあり、都労委の判断が注目されている。

その後、中央労働委員会の再審査や裁判に発展する可能性もあるが、最終的に申し立てが認められれば、ウーバーイーツの運営会社は、ユニオンとの団体交渉に応じる義務が生じることになる。(弁護士ドットコムニュース「ウーバーイーツ配達員は労働組合法の『労働者』なのか 都労委で尋問」抜粋)

ウーバーイーツ配達員は労働組合法の「労働者」なのか 都労委で尋問(弁護士ドットコムニュース)

東京都労働委員会審問でウーバー側責任者が証言

そして、本日(2021年12月7日)配信された朝日新聞デジタルの記事によると、昨日(12月6日)、東京都労働委員会の審問が行われ、ウーバー側の責任者が初めて証言に立ち、「われわれはプラットフォームに過ぎない』と繰り返し、「団体交渉に応じる義務がある」というウーバーイーツユニオンの主張に反論したとのこと。

飲食宅配代行「ウーバーイーツ」の配達員が労働組合を作って団体交渉を求める権利はあるのか――。「ウーバーイーツユニオン」が東京都労働委員会(都労委)に申し立てた紛争が山場を迎えている。6日にあった都労委の審問ではウーバー側の責任者が初めて証言に立った。「われわれはプラットフォームに過ぎない」と繰り返し、団体交渉に応じる義務があるというユニオンの主張に反論した。

この日証言したのは、ウーバーイーツジャパンで配達員のオペレーションを統括している責任者。尋問は通訳を介して英語で行われた。

尋問冒頭で「ウーバーイーツは運送事業者か」とウーバー側の代理人から問われた責任者は、「私たちはプラットフォームサービス(の事業者)だ。ユーザーである飲食店、配達員、注文者の間のマッチングをしている」と否定した。

ウーバーイーツは、顧客が飲食店に食事を注文すると配達されるサービス。ただし、配達員は特定の飲食店の従業員ではなく、個人事業主で、自転車やバイクなどを使って配達する。飲食店への注文、配達員への依頼など一連の作業がスマートフォンのアプリで進む。アプリはウーバーが開発したものだ。

日本での事業は2016年9月、東京都渋谷区と港区で始まった。今では47都道府県に広がり、加盟している飲食店は13万店超。稼働している配達員は約10万人いる。(朝日新聞デジタル『「われわれはプラットフォーム」 ウーバー責任者が主張 都労委』2021年12月7日配信)

「われわれはプラットフォーム」 ウーバー責任者が主張 都労委(朝日新聞デジタル)

この記事を書いた澤路毅彦・朝日新聞編集委員(労働担当)は個人のツイッターアカウントで次のように連続してツイート。