キャンペーンの広報の話〜エモとロジ〜
この記事は【#PRLT(Lightning Text) Advent Calendar 2020】の第7日目(12月7日分)にエントリーしています。どの記事も良記事です。
こんにちは。オーディオブックなど音声コンテンツの制作・配信を手掛けいる株式会社オトバンクで広報をしているさえきです。
その想い、エゴですか・エモですか
サービスの広報をする中で、あった苦手意識。それは「エモ」(想い)との向き合い方。
取り組みの裏には、「個人の想い」があることが多い。でも、手段を間違えた場合や正しく伝えられなかった場合、大切な想いを内包した「エモ」も「エゴ」に変わってしまうのでは……という苦手意識があったのです。また、どんなに確固たる想いや気持ちがあっても、伝える場所がミスマッチであればその部分は限りなく優先順位が低くなり伝えるのが難しいケースもあります。(ロジ面が重要な取材など)
そんななか、10月に開催したサービス史上最大規模のキャンペーンに、広報サイドから関わることになりました。
読書の秋に開催するということもあり、”オーディオブックに限らず、本が好きな方”にもこの取り組みを知っていただきたい。そのためには、企画者の想い・企画のきっかけという「エモ」もきちんと正しく伝えたほうが共感いただけて、結果的に認知獲得にもつながりそうだ。一方で、「エモ」だけではなく、”史上最大規模”の背景など「ロジ」にもスポットライトを当てて市場の盛り上がりについてもお伝えしたい。
……ということで、今回の取り組みでは、「エモ」を「エゴ」にせずに活かす、「エモ」と「ロジ」をかけあわせたPRを意識したので、改めてまとめたいと思います。
サービス史上最大規模のキャンペーンだけど、その肝は?
10月27日、「audiobook.jp」はオーディオブックフェスティバルというキャンペーンを実施しました。
これまで実施してきたキャンペーンの中でも、史上最大規模の取り組みとなりました。
・出版社42社が参加
・出版社の中の方からおすすめコメントをいただいて掲載
・最大50%オフ
大規模なキャンペーンに結果なりましたが、きっかけはとある社員が1on1MTGで何気なく発した言葉。
「毎年、神保町ブックフェスが楽しみだったのに、今年はコロナで読書イベントが軒並み中止で寂しい。オトバンクでも今年は読書の秋を盛り上げる企画ができませんかね?」
「それはやるべき!」と社内でもあっという間に賛同を得て、企画者の強い想いもあったので、短期間にも関わらず大規模なキャンペーンが実現しました。
そして、その主催者の想いは確固たるものがあったので、ただ「大規模なキャンペーンをやるよ!」というだけでは非常にもったいないと感じました。一方で、キャンペーンという取り組み上、想いの扱いを間違ってしまうとせっかく素敵な「想い」であってもエゴ化してしまうのではないか…。そんな懸念もありました。
なので、今回はきっちりと「エモ」(想い)と「ロジ」を分けた手段で伝えるのを意識して、下記のようなPRを行っていきました。
エモ その裏にどんな思いがあったのか
想いは強い。しかし、キャンペーンを「実施します!」とお知らせしただけでは、今回のようなケースでどんなに想いがあっても意図が伝わり切らない……。しかし、社会的意義やインパクトと想いの部分をごちゃごちゃにしすぎても、前者が伝わり切らない可能性がある。
ということで、
エモ(主催者の想い)の部分とロジ(社会的な意義やインパクトはどのような点であるのか)の部分を整理
して、適切な手段で伝えていこうと心掛けました。
・note
企画者のキャンペーン開催にあたっての想いをnoteに記事化。今回のキャンペーンの主催者であるイトウのエモ(想い)の部分を、できるだけ伝えたくてnote化しました。結果論ではありますが、noteのまとめに掲載いただいたこともあり、1万PVを超えたくさんの方にご覧いただきました。
執筆:イトウ、編集:こっこ
・企画者インタビュー
業界紙「新文化」の連載【この人・この仕事】(一面)で掲載された企画者イトウへのインタビュー。今回の取り組みについてだけでなく、さらに根源にある企画者の「本」への想いを掘り下げたような内容になりました。社外からもですが、こちらは社内からの反響も大変沢山あり、「想い」の部分がきちんと伝わっている実感が沸きました。
▼下記は見出しだけですが。。
・Twitter(番外編)
Twitter施策は今回、私は直接かかわっていないのですが、こちらも重要な役割を果たしていたと思うので。インターンのみそしるすすると企画者のイトウが主導となって、社内でフィードバックをもらいながらメッセージを作っていきました。
オーディオブックに限らず、読書の秋自体を盛り上げたい!という想いでハッシュタグ「#読書の秋に推すならこの本」でのツイート拡散に挑戦。
ほかにも、今回のプロジェクトにおいてTwitter施策を中心に動かしていたみそしるすするが、主催者にインタビューをしながら本人の言葉を活かしたツイートをしていたのも非常に印象的でした。
ロジ 社会的意義・インパクトをきちんと明確にする。
ロジの部分も、もちろん重要要素です。
・42社もの出版社にご協力いただけた:オーディオブックが黎明期だった時代には考えられない規模!市場の盛り上がりを伝えられる。
・コロナ禍での読書の秋:コロナ禍を迎えての読書の秋を乗り越えるため、様々な取り組みが生まれていた。そのうちの一つとして。
という切り口で訴求を行いました。
・出版社の参加社数、最大50%オフなどの意義、インパクトからのストレートニュース掲載
and more...
・オーディオブック市場に関するインタビュー
・コロナ禍の読書の秋
客観的な情報、主観的な想いを適切に伝えていきたい
かなりざっとまとめてしまいましたが、「エモ」を「エゴ」にしない、向き合い方が私の中では少し見えてきた。ような気もします……。
とはいえ、「届けるだけでなくもっとリアクションをもらえなくては」「そもそもまだ認知獲得の余地あるのは?」など、まだまだ足りない部分もたくさんあります。道のりは長い。
今後も、「エモ」と「ロジ」のかけあわせとバランスを意識したPR施策を模索していきたいです。
一つの取り組みに絞った話になってしまい大変恐縮ですが、この機会に頭も整理できてありがたい機会でした!
何か似たようなケース、わいはこうしてるよ、疑問点、意見、要望などありましたらお気軽にTwitterにご連絡ください🦁
では、よい年末を🎄
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