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誰も知らないのに

大切な人が亡くなったら
嘆き悲しむもの

そんなの当り前
誰だって死ぬのは
イヤでしょ──

そうなの?
本当にイヤなこと?

死んだらどうなるか
誰も知らないのに

☆☆☆

こんにちは!
フジミドリです♡

道術家どうじゅつかの私が、見聞きした現象できごとから感じたままを詩と物語へ編み、朔川揺さくかわようさんの柴絵しばえに添えました。

【癒や詩絵物語】

創作の背景など、別サイトへ揺さんとお喋りしつつ公開しております。

では早速──

☆☆☆

西暦2020年代の太陽系第三惑星である。

この星に棲む人類は、奇妙なことに死がどのようなものか知らない。多くの地球人が死ぬことに対して無知なのだ。

生まれて物心つくまでに、自分はどこから来たのか思い出させればよいのだが、そう仕向ける親は少なかった。

だから、地球に生まれると死を嫌う社会通念の中で育てられ、染まってしまうのだ。

─死ぬのは不吉なことです
─生き続けなければなりません

そのように染脳せんのうされるから常識として受け入れる。死は悪いことであると。

誰もが経験する死や死後の世界に関する情報は乏しいのだった。そのためか、死ぬことを過剰に恐れ苦悩してしまう。

政治も教育も思想も科学も宗教も死後の世界について説かない……説くことができないのである。だから生もまた曖昧なのだ。

地球人類は死の何たるかを知らず、ただ心の底で恐れながら生を終えるのであった。

☆☆☆

『たーしかに確かに。オレも不安だったな。どうしても知りたいと願ったのよ。そしたら電車で倒れて光溢れる中にいたわけさ』

『暖かく柔らかでマジ心地よかった。あそこに比べたら、この世はホント地獄だぜ。よく耐えてるなって感心するよ』

『それからだな。粘り強くなれたのは。死後の世界が天国なら、苦しくても辛くてもギリまで生き抜こうって気になるのさ』

『誰でも眠っている間はあそこに居る。だから起きるのタルいぜ。起きたら忘れちまう。地獄を地獄として味わうためだよ』

☆☆☆

幸せを求めるあなた

誰だって幸せに
なりたいでしょう

でも

幸せは死合わせ
幸福は降伏

もう終わっていいと
これより上を望まぬ姿

まだまだ
もったいない

死合わせがわからなくても
生き続けていけば
幸せが待っているから

最期まで粘れるの


イラストは朔川揺さん💖
人生ってなんやろね

☆☆☆

お読み頂きありがとうございます!

ではまた💚



ありがとうございます🎊