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半径5メートルからはじめるサブスクリプションモデル

まさかこんなに立て続けにお知らせすることになるとは、半年前の私は知る由もありませんでしたが…
構成を担当した『サブスクリプション実践ガイド――安定収益を生み出すビジネスモデルのつくり方』が7月3日に出版されました。

著者の佐川隼人さんは、SaaSサービス「たまごリピート」などを提供するテモナ株式会社の代表取締役社長。2018年12月に一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会を設立、代表理事に就任されています。

今回の書籍もまた、いつも執筆している「未来を変えるプロジェクト」がきっかけでして(本当に頭が上がらない)……
発行元の英治出版で編集長を務める高野達成さんを取材させていただいたのがそもそものきっかけでした。

『ティール組織』をはじめ、さまざまなベストセラーを出版されているなか、「社員全員が企画に参加」「絶版にしない」など、意志ある本づくりをされていて、本当にステキだな、と思っていたところ、今回の企画の話をいただいたのです。

一昨年あたりからサブスクリプションのビジネスモデルがバズワード的に取り上げられるようになっていて、関連書籍も少しずつ出揃ってきていますし、直近では「リカーリングモデル」など、サブスクリプションを内包するビジネスモデルの解説も出てきているけど、サブスクリプションと聞いて、「SaaSサービス開発できるくらいそこそこ規模のある企業じゃないと導入するのは無理なのでは」と感じる人は多いと思うのです。「サブスクリプション2.0」なんて本も最近出てますしね。

けれども著者の佐川さんの思いとして一貫しているのは、「事業規模の大小問わず、どの事業者にもサブスクの考え方は取り入れられる」というもの。それこそ、個人事業主でも。
佐川さん自身、受託開発事業を続けることに限界を感じて、サブスクモデルに転換し、いまでは東証一部上場を果たした経験をもとに、1000社以上の企業に対してサブスク化の支援を行なっています。そのノウハウを記したのがこの本、というわけです。

個人的には、実践企業5社の取り組みが、いい意味でバラバラというか、定型化されていなくて、すごくリアルだなと感じました。そのなかで何か共通点が見出されるとしたら、やっぱり「顧客本位」に尽きる、ということなのかなぁと。継続的に顧客とのリレーションを築いていくことが前提なので、プロダクトやサービスはもちろん、コミュニケーションツールや決済手段など、周辺的なことも含めて、やはりそこに立ち返らざるを得ないんでしょうね。
それにまさにいま、いろいろと動いているビジネスモデルということもあり、取材時点から日々更新される情報やサービスローンチなどを追いながら書いていったので、本当に興味深かったです。(そのぶん、ちょっと構成をまとめるのに時間がかかってしまいました……すみません……)

私自身、完全に受注の有無に左右される働き方をしているわけですが、「ライターとして何かサブスクモデルを取り入れるとしたら、どんな働き方の可能性があるのかな……」と、脳内で思考実験をはじめたら楽しくなってきました。そんな感じで気軽に読んでもらえたら嬉しいです。


読んでくださってありがとうございます。何か心に留まれば幸いです。