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お家居酒屋開店

昨日は娘が気合を入れて、料理を作ってくれた。

自分もそうだが娘も仕事を終えると料理する気にならないらしく、保存食や冷凍してある味付けセットを炒めたりしている。

味付けセットとは何かというと、肉に味を揉み込んで野菜と一緒に袋に入れて冷凍したり、肉と野菜を一緒に居れて味付けをして冷凍してあるお手軽自家製ミールキッドだ。

これがまあ役に立つ。

焼けばいいだけ、煮れば良いだけってのが簡単で良い、考えると料理が手間に感じるのは、切ると味付けを考える所なのだろう。

昨日はカレー粉や塩コショウで味付けした肉を解凍して、油で揚げると宣言して料理に入った。

次の日が休みとなると、力が湧いてくるのかも知れない。

現在の我が家は娘の次の給料まで、今有る食材で賄っていきたい、お金をなるべく使わずに、満足な食事が合言葉だ。

保存してあった冷凍肉

保存してあった冷凍肉は室温で溶かして調理する、冷凍庫から冷蔵庫に場所を移しても、中々解けない。

まだ暑すぎる季節でも無いので、外に出して置くのが良いのだ、火を入れるんだから大丈夫だよねとか言って、外で溶かす。

「片栗粉にしようか?」カリカリに揚げたいので、片栗粉をまぶしている、うん、ビールに合いそうだな。

お酒は止めた方が良いよねと娘に言ったのに、勝手にビールと合わせてニヤニヤしている。

この間、ヤフー記事でドラマで昭和の女性がお酒を飲むくだりは、納得いかないと書いてあった。

女性がお酒を飲むことに躊躇うような時代背景があったと考えているらしい。

それは無いわ~。

勿論、昭和10年ごろの事は知らないが、私などは36年生まれで、友達は結構お酒を飲んでいた。

私自身は20歳で結婚して直ぐに妊娠したので、お酒を飲みだしたのは40前位だが、結婚が遅い友達はよく飲んでると言っていた。

30歳過ぎてから結婚した友達なんか、「私の体はほぼワインで出来ている。」と川島なお美さん張りの言葉を吐いていた。

私がビールの事を考えている間に、次女がちゃっちゃと豚を上げていく、チョットだけカレーの匂いが漂っていい感じ、早く食べたいと口を開けて待っている。

揚げた豚肉

ウーン、インスタ映えはしないかも知れないが、茶色い食物は美味しいのだ。

「人参有るから、ラぺ作ろか。」次女が今度は谷シェフの料理本を見て、ニンジンを洗っている。

「ええねー、久しぶりやねラぺも。」と答える、彼女がワイン酒場で仕事をしていた時には、結構作っていたけど、この所韓国料理が多かった。

彼女の作る人参のラぺは好きだから、こっちもワインに合う~とか考えてニマニマする。

ドンだけお酒飲みたいの私は。

綺麗に皮を剥いているので、何で??????と手を見つめる、我が家では人参には皮が無いと考えているのだ。

「人参の皮剥くの???」と次女の手元を見つめて聞いてみる。

「うん、谷シェフのレシピをその通りに作ったことが無いんやけど、今日はお言われたとおりに作って見よと思ってさ、谷シェフって人参嫌いなんかな、凄い剥くのよ。」

そうなんや、皮にえぐみとか有るもんね、解るわ~、私も人参は皮を剥きたい、だけど勿体ないとか、気にならへんでとか言われて、そのまま使ってたんだよね。

ビネグレットも機械を使わずに手で混ぜて作る。

「何かさ、機械を使わん方がええらしい、きついけど手で混ぜるわ。」大変やなー、結構他人事で見ている。

綺麗な人参ラぺが出来上がるには、下処理が大切なんやな、家で食べるにはそれ程必要は無いが、お家居酒屋を目指す次女には(彼女は飲まないのに)
下処理は大事のようだ。

私も下処理が大事なのは分かって居る、辻調理師学校の通信教育を受けた時に、料理って殆ど下処理で決まるってのを、イヤになる程実感した。

やはり下処理なのだよね。


出来上がったラぺ

美しいラぺや、綺麗に皮剥いた成果が有ったと言うものだ、自分がした訳でも無いのに納得している。

「トマトは玉ねぎと漬けておくわ。」我が家では定番のトマトと玉ねぎの塩付けだ。

これが美味しいのだ、生の玉ねぎが嫌いな次女も食べる。

作り終えた娘が出かけようとしている、もう作ったのになと考えて聞いてみる。

「何処行くの????」

「この料理やったら、ビール飲みたいんとちゃうの??買ってくるわ。」流石我が娘、全てお見通しみたいだ。

「じゃあ、お金渡しとくわ。」となけなしの500円玉を差し出した。

「ええの~、買ってきます。」と言って次女が5分も掛からない場所にあるコンビニに走る。

目の前にコンビニが有ると行きたくなる、だけどコンビニは商品が高いから、出来るだけ行かない様にしている。

だけど、ビールだけは別だ、ビールは何処でも値段が変わらない、大量に買うなら安くなるのかも知れないが、1本だけなら何処でも変わらないのだ。

「要らんもんも買ってきたー。」と自分用の炭酸水も手にして次女が笑う。

ビールと夕食

お皿は親から貰っても日の目を見ていなかった、木村元次さんの掛け分の皿だ。

内山居酒屋開店である、美味しい、楽しい夕食であった。

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