脱皮した自分を見ようかね

音楽は好きだと言っても、毎日色んな音を聞きまくっているんではない、それどころか全然音楽を聴かない日も有る。

大概の音楽は好きで、演歌でもポップスでもクラシックでもロックでも聞いていた。

だけどね、ちょっと苦手な音楽って有ったんだよね、それがヒップホップだった。

それも韓国のポップグループなんかを聞く様になって、やっとヒップホップに近づいていく様になった。

「お母さん、ナムさんのラップええやろ、ホビちゃんのもユンギのもええやろ。」三女が聞くので、うん良いかもと言っていた。

実は韓国語ってヒップホップに合っているのかな～、なんて考えていた、英語は勿論だけど、日本語でもあんまり聞いては無かったんだけどね。

それが遅ればせながらbling‐bang-bang-born を聞いて、凄い中毒に陥っている。

クリーピーナッツは知っていて、DJ松永さんは凄いって分かって居たんだけど、R- 指定さんって知らなくってね。

テレビもラジオも目や耳にしなくて、自分で好きなYouTube動画を見ているだけの私にも、このファーストテイクの映像は目に入る。

『聞きやすいし、何言ってるか分かんないけど、聞いてみるか。』てな感じで見たら、凄いんだよね。

嘘これ1人で歌ってたの？？

何、この声と音楽？？

R- 指定さんが1人で歌っている映像に驚愕してしまった、だって音域も広いし、いきなり違う歌い方になる。

いやー才能の有る方なんだなー、それにこの曲キャッチーで楽しくて、頭に残り過ぎる。

そんな訳で今日の私の頭はこの曲に侵されていると言っても良い。

これまで聞いてこなかったのを後悔した、娘にはクリーピーナッツは聞くべきと言われていたのにね。

自分の音楽との付き合いはバイエルからだったかな？バイエルと言えばピアノ教室でも定番だと思うんだけど、好む好まざるは置いて於いてピアノを始める時にはこれって奴ですよね。

別にバイエルが嫌いとか言うのは無かったけど、何事もやれと言われると人間は嫌になる。

ピアノの練習が必然ならば、それは嫌の範囲になっていくのは当然ですよね。

内緒だけどね、何人かの先生の内の１人は、間違えると定規で手を叩いたりしてきたから余計に嫌いになったんだと思う。（内緒になってねえ）

今だったら、パソコン一つで音楽が出来る時代だから、もっと楽しくできるかもしれないね。

人に依っては耳に問題が有って、聞きにくいとかも有るんだから、音楽を表現できる機会を持てたのは良かったんだろうと思う。

だけど、音ってもっと楽しむもので、楽しむが無ければ音楽じゃないかも知れないんだよ。

その頃の自分は練習という軛に捕らえらていて、本来の目的を見失っていたんだろうね。

そこは本と同じだと思っていて、人間が生きるのに、音楽も本も無くても生きられる。

だけど、何も見ないで何も聞かないで生きて行くのは、栄養を取ったら良いと薬だけで生きて行くのと同じくらい味気ない物じゃ無いかな。

自分の人生を考えると、ある意味ではずっといい子だったんだと思う。

それが他人から見て良い事か悪いことかは別として、自分にとっては良くない方向性だったのだと思う。

何だかね、本当の自分に蓋をして、今自分がすべきを優先してきて、この年になった。

これから向かってゆくのは、老との戦いと自分の欲望との付き合い方だと感じている。

年を取れば老いるのは誰もが感じてくる、だけど身体が老いるのと心が老いるのはまた違っていると考えている。

少なくとも私はね。

心は老成するけど、老いたりしないと思うんだよね。

気持ちや心は少しづつ円熟もを増して能力を発揮するけど、それは身体の老いるとは違って自分で作っていくものだ。

作るからには少しづつ良くなる、良くなって認めて貰えるんじゃ無いのかな？

何にって？？

それはさ、自分の心になんだよね、これまでどんな風に生きて来たとか、どんな風に感じてきたとかも大事だけど、本当に大事な時間は今なんだ。

ここまで生きてきて、これまでの自分を語るのがきっと自己紹介なんだと分かって居る。

だけど、敢えて私は今の自分を表現したいんだよね。

過去は引き出しの中に眠っていて、何時でも引き出せるけど、過去の自分や気持ちは今はしまって置いて、これからを考えようといつも考える。

聞いてこなかったヒップホップを聞く様に、見てこなかった映画や本も見たいと思っている。

人間って長生きしても１５０年は生きないんだよ、だから見たいものを見て聞きたい物を聞いて、楽しむことが大切なんだよね。

そうやって昔の殻を脱いで脱皮したら、自分は何になるんだろう、前よりも大きい自分なのか、とっても小さい自分なのか、これは自分自身でも楽しみになる。

最後にいつも思うのだけど、自分の人生は自分にしか経験できないし、自分にしか感じる事は出来ない。

そう思うと、この人生を与えてくれた何かしらに感謝するよね、それが自分の望みどうりの形じゃ無くてもね。

さて、脱皮してどんな自分が出てきますか？何だか面白くなってきた。