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ゲージの猫

今日の朝の事だ、つな君がゲージの上に乗っている、えっ、二度見した、嬉しいー思わず口に出す。

ゲージって何と仰るお方にお教えしよう、猫ゲージなるものが有ってですね、これが言わば猫ちゃんのお家なんですね。

猫は家全部が自分のお家なのですが、ゲージは災害時に入れておく意味もあって必要なんですね(娘に教えて貰った)子猫の時期には絶対に必要。

そうだゲージは買おう

ゲージと言っても種類が一杯あって選ぶのは大変、そこは検索好きの次女が選んで家の一番いい所に設置。

このゲージが大きい、私の身長を随分こしていて、こんなのいるー?と思わず言った大きさ。

「大きい方がいいじゃん、もし災害が起こってもここで暮らせるもん。」

「この子大きいから大丈夫、これが適当。」

大概に適当な事でけむを撒く娘二人である、これでつな君が使ってくれると良いけど、ドッキドキの心を抱えてつな君に吟味して貰う。

つな君はお迎えした時からへっぴり腰で、高さのある所は相当考えないと乗って行かない。

きっと、石橋を叩いて渡るタイプの猫なのだろう、このゲージも最初は上がって、上りきった所で落ちて鼻字を出すわ、怖がって乗るのに時間を掛けるわで、君は本当にネコか?状態だったのです。

ペットショップに半年いたつな君はお迎えした時点で大きかったのですが、それでも怖がりの怖がり、それでも流石に猫そのうち慣れて上がり下がりをするようになる。

彼がゲージに慣れた頃、人間はもう一つ野望を持った、それは彼がゲージの外から登って上に行ってくれる事だった。

このステップに上がるにはやっぱり台がいる、猫用のタワーを設置して試すと、ちょっと登って直ぐ降りる。

やっぱり無理か。

無理だと思ったのは数年前の事だが、今になってつな君が上がっている、これは長女の引っ越しで、前からあった階段をゲージの横に設置した為。

最初はランちゃんが喜んで上っていた。

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この世界はあたしの物よとランちゃんが上から見下ろすのを、つな君は下から見上げていた。

ところがである、今朝掃除も終わってゆっくりした時間に、次女がつな君ーと声を掛けている。

何だなんだと見に行くと、彼がどっかりゲージの上に乗っている、ゲージの所からはみ出す足も可愛い。

「つな君凄いねー、やったね!」

人間の喜びにキョトンとしたつな君、同じことをしてもランちゃんならほっておくのにと言いたそうな気配がある。

なぜ人間は能力の低い子が出来る様になると大騒ぎするのでしょう。

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