【観劇感想】ミュージカル「憂国のモリアーティ」Op.5-最後の事件-を観て
観てきました……。
同じことを何度も繰り返すのですが、モリミュが好きをただただ書き連ねたくて始めたnoteです。
公式HPは下記
内容は特にない……備忘録兼個人的な想いを自由に綴るので、見る権利の他に見ない権利を行使してくだださいませ……。
各種思いっきりネタバレします。
ネタバレありです(今までのモリミュだけではなく、原作まんがも含めです)
まずは言わせて編
“この世界を“生きている彼らにとっての「美しい世界」とは
ここで、論文書けそうな作品。
そんな気持ちになりました。
冒頭ひとりでウィリアムが歌った、、、
そして、シャーロックと二人で歌った、、、
「この世界を」
観劇が終わった今思うならば、彼らにとって世界はどう変わったのかなと思いを馳せたくなります。
消え去る予定だった「この世界」に残ることにしたウィリアム。その決断は重い枷でもあったはずなのに、それを凌駕した友情は美しいですね。
あと、「美しい世界」が何を示すのかがきになりました。
「限りなく平等に近い世界」
なのか
「誰かが自分を認めてくれる世界」
なのか……。
下手すると、命を掛けて手に入れようとした「限りなく平等に近い世界」なんてなくても、「誰かが認めてくれれば」美しい世界だったりするわけで……。シャーロックにウィリアムが出会うことがなければ、、、みたいなことを延々と考えられそうで、楽しかったです。
構成が美しい……
本当に大好きです。
(漫画ではある意味、解はでている気がするのですが、敢えてその言葉を口にしていないと勝手にふんでます。)
序盤のダイジェスト
語りが、アルバートなのも、懺悔のようで良かったですね。自分自身を幽閉した塔の中を想像してしまいました。あと、円盤でしか出会えてなかったので3兄弟の歌を生で聴けて嬉しかったです。
そして、ホワイトリー刺すウィリアムが見れるの?!という喜び。苦悩していくウィリアムがみれる喜び、ミルヴァートンがくるりとターンした瞬間、笑ってしまいそうになったのはさておき、めちゃくちゃ”あの”ミルヴァートンが居て楽しかったです。そして、ミルヴァートンを撃つシャーロックの動揺とか、それをみたウィリアムの表情がたまらなかったですね。Op.4のときは見えなかったものが見える!という喜びもありますし、Op.4のめっちゃ山場をまたみれる幸せもありました。豪華すぎました。
ウィリアムが、シャーロックがミルヴァートンを撃ったことよりも、撃ったことによって動揺している姿を見たときに心が揺らいでいるようにみえて、胸がギュッと掴まれました。それでも、ウィリアムはシャーロックに殺してほしいって思うってことですよね……切なる願い重い……。Op.3のウィリアムがソファで歌った歌を思い出しました……。
とくにここの照明好きだよ編
メインテーマ
民衆が手を伸ばす先にある光がいいなぁと思いました。
十字に似た光がウィリアムに沢山刺さっているように見える箇所がありまして(主観)、胸が締め付けられました。囚われている、、業が、、、自由がない、、、鎖……みたいなことを考えては悶絶しておりました。今回も間違いなく照明が好きだ!と思いました。
メルパルク2階がめっちゃ綺麗に見えたなの思い出です。
フレッドが手紙を書こうとするところ
十字に似た光がフレッドを照らしているのです。罪ですか……?裏切りであると認識した上での行為ですものね。。。感情が照明でよりかき回されていくのを感じました。(十字に似た光を見るたびにやられてた私です。)
ウィリアムだけが四角い光の中にはいってるやつ
他者を寄せ付けないと言いますか、同じ地平に居ない気がしてしまって、胸打たれたひとつでした。衣装の形も相まって、影ですらなにやら絵画のように美しいなと思ってました。影が絵のように見えてしまったからこそ、別物と言いますか、もう仲間たちと同じ地平に居ない気がする気分になったと思うのですが(泣)同じ板の上で立っていても隔てられているかのようで、なんだか美しかったです。(これ、2-3階席だったからより美しくみえたことがわかりました。)
生きようのところ……
命を捧げる儀式の間、、、なのかしらと妄想してしまうぐらい、美しいなと感じた瞬間の1つでした。結局は、仲間たちがウィリアムに捧げた命をウィリアムは手にしなかったことへのアンサーではあると思うんですけど、仲間たちは、ウィリアムを神にも似た捉えたかをしているように思うのに、失っても生きる選択をする彼らは、やはり思慮深く行動できる人たちだったんだなと思いました。ウィリアムが自分たちへ向けた想いを無碍にはしないという強さを感じました。
火消し
ここはもう、舞台セット、花吹雪、風、光がの使い方が上手いと言いますか、火と火の粉にしか見えなくて、感動しました。本物の火にみせる魅せ方ってすごいな、そして、アンサンブルさんたちの芝居が、より火にしたんだなと思いますし、鎮火したときの感動も一際でした。
ラスト
「白紙なんだ」とウィリアムがベンチ一人座って言うとき、ウィリアムには白い光で、ベンチ外には小さく黄色い光が当たっているんですよね。シャーロックはベンチ外にいるのですが、ウィリアムの隣にシャーロックが腰掛けるとウィリアムにも黄色い光が当たるようになる。この流れが美しくて……たまらなかったです。凍えた心とか精緻に築かれた城とか、あたたかみとは離れた表現だったウィリアムに、あたたかさが入り込んだ瞬間と言いますか、シャーロックが、本当に溶かしてくれたんんだというのが照明からもつたわる気がして本当に好きでした!希望の光でした。
その他たくさんあるけど
客席に向けて光を使うところも好きですし、希望の光めっちゃ明るいですよね。
シャーロックとウィリアム対峙してるところとかで、赤と青で分かれているのがドキッとしました。
ものの出し入れ編
ジャック先生が、モリアーティ陣のものの出し入れのときにいらした!ライトが当たってるわけではないのにジャック先生!あまりにもジャック先生で、キャスト一覧表をうっかり見返してしまいました。愛を感じましたし、佇まいが良かった……ありがとう……。こういうところがとっても好きです。
あと、女王陛下の椅子を出し入れしている方がいらしたのですが、こちらの方も、女王陛下が前を通るときは礼をされていて、スポットライトは別の場所に当たっているのに!板の上の皆様は、生きていると感じてめちゃくちゃ良かったです。暗いし、別に黒子が椅子をせっせと出してさっと戻ってもそういうもんかなと気にしないようなタイミングでも、生きている……を感じて、好きの気持ちが募りました。221Bはハドソンさんが、部屋を整えて待っていてくれて居ますし、どうでも良いと割り切ることができる箇所だとしても、ちゃんと在るのが好きです。
この歌、この音好きだよ編
セリフ裏のBGM……勿論、こちらも当たり前のように生演奏なんですけど、めちゃくちゃいいですよね。
邪魔しないのはもちろんのこと相乗効果と言いますか……不安を煽ったり、寂しさみたいな雰囲気だったりが本当にすきです。リズムとしては、四分音符の刻みみたいなのが続いているだけでも、強弱と和音が秀逸だぁと感動してました。
あと、これはパッと感じているだけなのですが、ルイスの歌で、「僕には兄さんしか居ないのに」のところの音階が大好きです。あの♭感(♭なのかわからないですけど)たまらないです。印象として強く残る音の運びに感動しつつ、自分でなぞろうとすると全く歌えない……すごい…と思いました。(私のスキルでは音をきっちりはめられない……)
あと、アルバートの「生きなければ」のところが結構印象的でした。ウィリアムとかは、気持ちよく歌い上げる感じの楽曲で、シャーロックは比べて、畳み掛けたり粒感を失うと流れていってしまいそうな曲が多いですけど、アルバートは、なんか”意志”って感じを強く感じました。語感の強さから来るのでしょうか?同じ言葉を繰り返すのに、同じようなメロディのようで少しずつ変えていくバランスのよさなんですかね、わからないですが、ガツンと入ってくるのが印象的でしたね。
キャラごとに思いついた順に自由に書くよ編
フレッド
めちゃくちゃ、好きでした。
魅せ方と言いますか、ワンフレーズに対して受け手として抱く感情が多くてドキドキで、ありがとうの気持ちでいっぱいでした。
(役柄的にの意味で)年下のフレッドだからこその、正義感の持ち方と言いますか、あの真っ直ぐさ故にウィリアム本人に伝えることができるのかなと思うと、愛おしかったです。ウィリアムもウィリアムである意味、真っ直ぐなんですけど、フレッドにとってのウィリアムはヒーローなんだなとあらためて。そして、ウィリアムに希望(願い)を伝えることに迷っていたOp.2の頃とは違って、関係値を築いてきたフレッドだなと勝手に思ってます。
でも、そんなフレッドに、いやそんなフレッドだからウィリアムは今まで言葉として明言して来なかった自分の気持を吐露してまったのかしら。自分という幻想を捨てて、フレッドらしく生きてほしいと思ったのかしらとか考えてしまうけど、そこから動くフレッドが、なんでどうしてと疑問を持った上で、自分の中の正義を肯定していくのがたまらないなと思いました。
「舞台の幕が開いたもう誰も止めることは出来ない」
のところの声の使い分けが痺れました。
出来ないで力強く言い切って
意志を固めたフレッドがかっこいいなと思いました。
「信じられない」からのところから、貴族と市民が手を取り合う姿を見て、目指していたものだとしても実現することをイメージ出来てなかった、そんな未来、来るはずがないほどの差が常日頃からあったのにということが実感として感じるような感動の仕方で、私も感動しました。
ルイス
ルイスは、びっくりするぐらいお兄ちゃん子だと思っているのです。ルイスくんお兄ちゃんに守られ育った子だと思ってるので、ルイスにとってのウィリアムは兄的側面の他に無償の愛をくれる親的側面もあったんじゃないかなぁなんて思ってるんですよね。兄をシャーロックにとられるのが寂しいと言いますか、気に食わないぐらいだったようにも思えていたのですけど、実兄が自ら死を選択しようとしている……という場面で、ウィリアムを救うための最適解としてシャーロックを見出したことに、感動してしまって。でもって、次期Mになる姿が見え隠れしはじめているようにも感じて、すごいなと思うなどもしておりました。自分の存在を認めてくれていた兄を失っても、兄の想いを受け取る彼が愛おしくて。
Mとなったルイスは、一人で立つ覚悟を決めたんだという姿もカッコ良かったです。
アルバート
ウィリアムを殺すことになったのは自分のせいだぐらいの感覚で居そうなのに、血の繋がらないウィリアムに対して求めて得たものの代償がウィリアムの命だったことに苦しんでもいると思うのに、他の人が居る前では決して揺るがないアルバート様を思うと胸が苦しいですね。
マイクロフトさんが、一個人としてアルバートに会いに来てくれたとき、一人で抱えていたものを少し吐露した姿に、少し安心しつつ、アルバートにとっての遺され「生きる」道は贖罪だとは思うと苦しいのとともに(めちゃくちゃ漫画のネタバレします)、漫画で再会したウィリアムに対して「死にきれなかったというのか」と発言した、アルバートに納得がいきまして!嬉しかったです。アルバートにとってウィリアムは神だと思うのですけど、(ゴルゴダの丘のシーン好きでした。)「生きなければ」のところで、バサバサ赤い布をはためかせるのですが、現地だと布のはためく音も聴こえるんですよね。力強い音は、屋敷が燃える音でもあるし、地獄に焼かれる音でもあるし……と考えてしまいました。依頼を叶えてもらって、ウィリアムは居なくなり、目的を果たし終えて共犯者になれなかったら、核も失われてしまう、、、アルバート様孤独の身になってしま……う。。。。。
ウィリアム
順々に悪魔を抹殺するウィリアムさん、わざと?わざとですか?と言いたくなるぐらい、痛めつけるように刺殺していらっしゃる?と思いました。彼であるならば急所に一発決めることが出来そうですし、銃などではなく敢えて剣を用いて、敢えて悲惨な現場になるように殺していくのかと。それは、犯罪卿への増悪を募らせる効果も勿論あるとは思ってるのですが、私にもウィリアムが自ら死に向かって進んでるようにしか見えないよフレッドくん!!といいたくなりました。ウィリアムにとっての神の存在と悪魔の存在って何?とかおもい始めて、このnote上で何度も言ってるキリスト教を知りたいの気持ちになってしまった。
神として君臨すること自体が(唯一神以外)まず悪魔の行為で、罪の先にあるものは死なんですか?
わからないですけど、ウィリアムくんよく生きてるよなとは?本当に思います。
神とか罪とか色々考えたくなってしまいますけど、仲間たちの幸せを神に願うのがまた、業が深い気がして……。ただ信ずるだけでは、叶わぬ(とわかっている)願いを叶えるために悪魔になることも構わないのに、仲間の未来を(居るかどうかもわからぬ)神に祈るのかと思うと、信仰する神を持たない私としてははっきりとはわからないですけど、なんだか苦しくなりました。
それはどれとして、いざ地獄へいざゆかんのロングトーン最高に楽しいです!!
シャーロック
シャーロックはもとより優しい人ではありましたが…あまりにも包容力が増してて……ドキッとしました。最後のシーンのあたたかさたるや……。びっくりですよ。ついていきたい。とか思ってしまうもの。
あと、「お前のスコア(総譜)のままにお前の破滅への輪舞曲を奏でてるだけ」の歌詞が最高だなって思ってます。痺れませんか?スコアは総譜の意味で捉えている前提なんですけど、あらゆる楽器が出す音を指示する楽譜の集まりは、ロンドンの中の全て(貴族、市民問わず)を支配する筋書きをたてた上で、闇を深めた分だけ、シャーロックによる希望の光が強くなる輪舞曲を奏でるウィリアムーと思うとぞくぞくしてしまう。ひとつの言葉で広がるイメージの強さがすごく好きなかしょです。
そして、「俺のだけの音 かき鳴らしてやる」が、もう筋書き通りにはさせないぞっていうシャーロックが、希望の光。今まで、希望の光って形容をつけてたのはどちらかというとジョンだったのですが、ジョンから教えてもらったシャーロックはとても強くて頼もしいですね。
モリミュ
一区切りを終えたモリミュ。
素敵な世界が広がってました。
またいつか、生であの世界に入ることができる日が来ますように……
これは、私の気持ち(とくに感想は書いてない私用)
https://note.com/preview/n5f0814b5acb8?prev_access_key=2fe6c36cc7d08b28c60b644ab10ce5d6