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地球には命があふれている(旭山動物園・坂東 元さん)

 金曜日というのは、おとといだったかな?いや、もっと前のような気もするし・・・とカレンダーを確かめたらやはり2日前のことだ。なのに感覚的にはもう少し経っているような気がしてしまうのだ。

そう、おとといの日が暮れた頃。この日いつもと違うスケジュールで仕事の研修に出ていたわたしは、通常ならまだ働いている時間の帰り道、歩き疲れたので何か冷たい飲み物でも飲もうと思って、新宿高島屋をのぞいてみたのだ。

入ってすぐのところで、この案内に出会った。
「伝えるのは、命」

「伝えるのは、命」と言うフレーズが、ぐっと飛び込んできた。なんども何度も、声を出さないこころの声で言ってみた。「伝えるのは、命」と。

あまりいろんなトークショーに行くタイプのわたしではないけれど「行きたい!行ける日にち?! 行ける! 行こう。」と即決したのだった。

「いのち」は、わたしの深い深い、深海のようにふかーく根底にあるわたしのキーワードなのだ。

いのちのことを伝えたい。から始まって、そこそこの年月を経て、いのちと自然をつなぎたい。というところに行きついた経緯がある。

そして、いのちの垣根を超えて。をモットーにしていることもあって、人・動物についても、それぞれ地球での役割がある。尊重している。と感じているし、また考え続けている。


わたしは、そのような看護職であって、心理職。そしてそれ以前に職業は抜きとして、そのような人間のひとり。

だいたい、そんなふうに信じているし、それを自分らしく自分の言葉で伝えてみたい。

それがここまで遠回りをしてきた、唯一の原動力になっている✨


そのような経緯もあって、坂東さんのお話は、身を乗り出して聞いてしまうほど興味深く、また共鳴する内容だった。

ちょっと、ひときわ輝いている、その響き渡った(刺さった?)フレーズをまとめてみたい。

「地球は命であふれている」

「寒いところに住んでいると、最近の気候変動がよくわかる。雪が少なくなってきた」

「川は人間がまっすぐにしても、氾濫があれば元の位置に戻ろうとする。戻りたがっている」

「自分たちに都合がいい生きものばかり、いるわけではない(ヒグマの話。行動を観察すると感性豊かな生きものという事が分かる)」

「人と野生動物の距離を近づけてしまった」

「北海道には100年前まで、エゾオオカミという存在がいた。もういなくなった。そういう意味で、もう北海道に本当の自然はないんじゃないか・・・」

<現代の哺乳類・総重量>
※〇千万トンの部分の数字は記憶が違っていたらすみません
・野生哺乳類 6000万トン
・家畜哺乳類  6億3千万トン
・ヒト 3億9千万トン
「野生動物の哺乳類が、もう6000万トンしかいなくなってしまった」



さて、午後開始の10分近く前に会場に着くと、椅子が一つだけ空いていたのが目に入った。だから、わたしはここに座るんだ、と分かった。

帰りに、旭山動物園の動物達をモチーフにしたアクセサリーをみようと、VENDOMEのポップアップショップに寄ってみた。トークショーに行ってきたことを話すと「並びましたか?」と聞かれたので「ちょうど1つだけ席が空いていたので座れました」と答えた。


「午前中から並んでいた方たちがたくさんいたんですよ。ラッキーでしたね」
確かに私が着いて間もなく、立ち見の方で後ろもすぐにいっぱいになった。大変にラッキーだったのでしょう。

大切なものを、みんなで守れるのが人

一人ひとりが環境問題を自分事として、ちいさな行動変容をすることが大切だとのメッセージにも、首を何度もココロの中で振りながら頷いた。

そして、近年人が住む領域に入ってきてしまうヒグマは、道庁が飼っているものではないと。

そうだよなあ。確かに、ヒグマは野生動物で誰に飼われているわけではなく、本来山に生きるものとしてこの地球上に存在している。

行政だけが責任を負うのではなく、一人ひとりの行動や選択が、自然環境に影響を及ぼしていることをもっと意識していくことが大切と。

もう100年先にいのちが生き生きとして住みやすい環境を残すことは、結構キビしい状況になってきているという。

そんな中でも「大切だと思ったら、みんなで守ることが出来るのが人」と、人間のもつ性質を、希望として最後にうかがって勇気をいただいた。

そうだ、わたしたちにはいい部分もちゃんとあるのだ。そうだったんだ。

わたしも、そのいい部分に向けて、さわやかな微風を送り続けたいな、と原点に立ち返った時間だった。


わたし的にはどういうわけか、トークショーの半分くらいの時間は、ポロポロと涙が出るし(感激で、だと思う)、ハンカチは忘れるしで💦ちょっと想定外。

だけど、ここから先また、自分のルーツを確認して進んで行けるまたとない機会になったことに感謝してここに残しておこうと思う。そして、おなじ風に共鳴する方に届いたら、ほんとうにうれしい😊


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