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2歳にもらった、アイラブユー。

せっかく作ったご飯なのに、子供が泣いて嫌がるって経験ありませんか?


もう、こっちが泣きたいよ、って言いながら、自分も泣いた記憶。できるだけ思い出したくないくらいの胸が痛くなる記憶。


子どもは大人をマネするんだって。私だって笑いたいけど、必死に笑おうとしても、涙はこぼれるばかり。。私にも、そんな時がありました。何を食べさせよう、今日何しよう、と考えて、日が暮れて、また朝が来て。一日があっという間。全てが必死でした。



それが、親戚の子と過ごした数日間。昔の自分の闇の記憶をアップデートできました。あの頃の自分に、がんばったねって、そのまま全部ハグしながらの、上書き保存。できたんじゃないかなって、そんな経験を書いていきます。




主人公は、親戚の子Lちゃん2歳(以降Lちゃん)
いや、主人公は私にしよう。私の人生は私の物語だから。


それは、私がLちゃんに、チーズグラタンを作った時のことです。チーズグラタンといえば私の大好物。トロッと美味しく作れたと自信満々にテーブルへ出しました。


ところが


Lちゃんは全体を一瞬見ただけで、
涙を流して
全身で嫌がりました。


イヤーって身体全体を逸らし、椅子から落ちるくらいに、口をスプーンから遠ざけようとする。


わたし、笑っちゃいました。
すごいな、こんなにも嫌って表現できるって。


そして、その後で、私はちょっと言いたいだけなんだけど、聞いてね、と彼女に話かけました。拙いアラビア語の範囲ですし、全部伝わらないだろうなとは思うけれど。


「昨日の夜から下準備してたし、何なら買い物も忙しい合間で小走りで行ったし、荷物重いの牛乳も大きいパックでLちゃんが好きだからって買った来たんだよ、って。それで、こんなに嫌がるなんて、食べ物も、作った私も悲しいよ。」
私の全力のアラビア語


私がそう言った後で、この子、何て言ったと思いますか?


「アイ ラブ ユー」
L ちゃん2歳


えっ?
ウェーン、もう、ハグするしか他にないですよね。


二歳児にもらったアイラブユー。


ごめんね、かもしれないし。
おばちゃん、好きだよ、かもしれないし。
今はいいんだ、かもしれない。
どんな気持ちで言ってくれたのかまでは、分からないけれど、
真っすぐ目を見て、言ってくれたアイラブユー。


愛は世界を救う。
Lちゃんに教えてもらいました。


冷静にテーブルを見ると、まあ、大惨事の手前くらいのごちゃごちゃぶり。

小さい子と暮らすって、こういう感じなんだなって、懐かしくもあり、改めて凄いエネルギーのぶつかり合いな事を再確認しました。


結局、チーズの乗ったパスタは好きではないこと。
トマトソースだけが好きなことを、後で聞きました。


滞在最終日、カタールへの帰る日。
私はLちゃんに、トマトのパスタをお弁当に作りました。
とびっきりの、アイラブユーを込めて。



最後まで読んでくださって、ありがとうございます。

いい一日をお過ごしください🍀



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