ひとり広報の最初の一歩!! #Voicy書き起こし
こちらは、入谷佐知がVoicyで配信している #明日どんなふうに生きてゆく ? の書き起こしです。TUKA.Kさんが書いてくださいました!(TUKA.Kさん、本当に神さまなのでしょうか…。ありがとうございます…!)この回は2018年6月19日に配信した「ひとり広報の最初の一歩!!」です。
おはようございます、入谷佐知です。明日、どんなふうに生きてゆく?はじめたいと思います。
------------------
ということで、おはようございます、入谷佐知です。いかがお過ごしですか?昨日は大阪の北部で大きな地震がありましたね。
私が住む地域も震度5弱の揺れがあって、ちょうど娘と一緒に歩道橋の上を歩いていたところだったんですが、歩道橋がね…怖かったですね。おおきな地響きがあってものすごい揺れで、本当に驚きました。
家のなかが散乱していたり、交通機関が動かなくて久しぶりに徒歩で長距離移動して、疲れた〜という人も多かったかもしれないですね。たくさんの情報が SNSやテレビにあふれていて、知識不足だったり準備不足な自分にどきどきしたひともいたかもしれません。なんというか、こういうときってドッと疲れが出るんですね。
情報から離れるのは怖いかもですが、ちょっとの時間でもいいから、SNSやテレビから離れて深呼吸して、手を上にあげて。背伸びしてみてください。
空気を吸って、吐くと、ちょっと整うと思います。自分自身のこころの安全も、守ってあげてくださいね。
さて、このチャンネル、明日どんなふうに生きてゆく?は、これからの生き方を考えるメディアです。ふだんは若者支援NPOで、広報と資金調達のマネジャーとして働いているわたくし、入谷佐知がお届けしております。
いつもどおりの配信で、おとどけしたいと思います。いただいたご質問にお答えしていきます!
SNSで、これからの時代をサバイバルしていかなきゃと言われると疲れます
では最初の質問です。
「入谷さんこんにちは。やさしい入谷さんの声が好きで、話している内容が難しいときはあるけどついずーっときいてしまいます。入谷さんのさらっとしたキャラも大好きです。さて、わたしはこの番組の、明日どんなふうに生きてゆく?というタイトルが好きです。でも最近は、SNSで、すごく個人がこれからの時代をサバイバルしていかなきゃいけないんだという風潮があるような気がして結構疲れます。サバイブする必要はあるんだろうけど…。入谷さんはそういう風潮感じますか?どう思われてますか?ばっくりした質問ですみません。」
ということで、わあ、初っ端からめっちゃほめられて嬉しいです、ほんとに〜!ありがとうございます!そうですね、時代が大きく変わっていって、しかもものすごい速さで変わっていくなかで、SNSを見ていると、なになにするべきとか、生存戦略とか、これを知っておかないとまずいみたいな言葉が溢れていて、「自分はそんなふうにしていかなきゃこの世界を生き残っていけないのか」と思えるような情報に溢れていますよね。その疲れのようなものはとてもよくわかります。
安心して存在できる社会をつくりたい
わたしは、へんなはなしするんですけど、個人に対して、変われ!生き残れ!と言う社会って、あんまり生き残っていけないような気がするんです。社会としてね。社会全体が衰退していきそうだな、って思ってて。
個人が安心してそこにいられて、安心しているからこそ自然とやりたいなあと思うことが生まれて、それをその人が周囲に素直に言えて、素直に周囲のひとをたよりながらなにかが実現できて、その人がその人らしく生きていられる環境である、みたいな、そういう社会をつくりたいって思ってるんです。
こういう地震が起きたときにね、心がそわそわするときに、あらためて感じるんですけど、私が日々仕事に打ち込めて楽しく過ごせるのって、インフラがこの社会にあって、地面がゆるがないもので、安心して存在できるって思うからであると。安心して存在できる、という土台がなければ、さまざまなチャレンジだってできないよね、って思うんです。なにかが成功したとき、自分の努力でここまでやってきたぞって思って私も調子にのってしまうんですけど、実はその努力だって、土台がなければできなかったはずで、自分は、やっぱりさまざまなものに生かされてるんだなって思うんです。生きてるんじゃなくて、生かされてるなって思う。
疲れないでご機嫌でいることが一番の社会貢献
社会は変わるんですよ、急激に変わるし、地面だって揺れちゃうんだけど、安心して存在できるようにしたいって思ってて。だからわたしは、この世の中で、安心して存在できていないひとがいること、例えば社会的にマイノリティだったりとか、学校とか企業社会でうまくいかなかったとか、家族のしがらみに苦しめられてたりとか、そういう人ひとりひとりと一緒に、安心して存在できる場を社会にいくつもつくりたいなって思ってて、そういう文化のようなものをこの地につくりたいなって思ってます。
質問者さんがSNSで疲れてしまうということでしたが、そうですよね。さまざまなアドバイスにSNSで出会うと思います。その情報ってだれかが端正こめてかいたものも多いから有用なものだって多いし、誰かのアドバイスには素直に従ってみていいと思います。でも、話半分できいといたらいいし、まず、質問者さんが疲れないでご機嫌でいることが、一番の社会貢献だってわたしは思います。機嫌いいとね、まわりも、幸せになるから!
ひとり広報、何からはじめたらいい?
はい、では次の質問です。
「こんにちは、入谷さん、いつもお声に癒やされてるし、ブログも大好きです!わたしは6月に転職してベンチャー企業の広報担当になったのですが、広報担当という役割の人は会社でははじめてで、わたしも全然違う畑から来たものなので何からはじめたらいいのかよくわかりません。とりあえず社長からは、情報発信数を目標にしてと言われてるんですが、どうしたらいいんだろうかとワタワタしています…」
ということでご質問いただきました!ありがとうございます。ようこそ、PRの世界へ!6月に転職したばかりということで、てんやわんやの日々かと思います。実は、世の中にひとり広報担当ってめちゃめちゃ多いんです。いや、めちゃめちゃって、数数えたことないですけど多いような気がします。なんか必要だからあてがわれたっぽいけど、どうしていったらいいのかわからないし正解もない、っていう状況下にある広報担当の方は多いかなと思います。
で、たぶん、広報の概論は書籍にめっちゃたくさん出てると思うのでそこは本を読んでいただくことにして、ここでは入谷佐知の現場視点で自己流の回答していきたいと思います。
その人の選ぶ言葉を自分のなかに落とす
ということで、まず何からはじめたらいいのか、ということなのですが、質問者さんの状況で考えると、ほんとうにはじめのはじめの一歩は、その組織のことを知ることです。
てっとりばやいのは、ひたすら代表電話にでまくることと、代表メールや問い合わせフォームに来る問い合わせに自ら手上げて片っ端から答えていくことです。あとはなるべく社内のいろんなSlackのチャンネルやチャットワークの窓にいれてもらって、どんなやりとりがなされているのか見ていって、疑問点出たら空気よまずに質問していきましょう。そうしていくと、だいたいその会社さんでどういうしごとの流れが置きているのかとか、誰がどういう情報を掴んでいるのかとかが見えてくると思います。
あとは、その会社の人と、たくさん話していろいろ聞いてみてください。単純に仲良くなるというのも必要ですし、それ以上に、その人の話を聞いて、その人の選ぶ言葉を自分のなかに落としていってみてください。自分の価値観でものごとを考えずに、まずその人の世界のなかにとっぷりつかって話を聞いてほしいなと思ってます。
さらに一緒に働いてる人のTwitterやFacebookでの情報発信内容をガン見するといいかなと。ガン見ってわかります?ガンガン見るのガン見ですね。特にCEOとCOOのSNSはガン見します。くまなく読んでください。使っている言葉とか、世界観とか、これはOKでこれはNGみたいな価値観の基準を、じぶんのなかにインストールしていきます。SNSって別にその人そのものってわけじゃないけど、そのひとの分身ではあるし、そのひとがどう社会に見られたいかの表出なので、CEOとCOOの伝え方を、広報担当はインストールしといて損ないと思います。
あとこれは無理なくでいいんですけど、わたしが2013年にDxPに入った当初は内部資料ぜんっぶ読み込みました。過去の新聞記事も、内部用資料も、アンケート結果とかも全部読み込んで頭にいれてましたね。今どきのベンチャー企業さんでしたら、ファイルのストレージサービスでかなりの情報が共有されていると思うので、自分に関係なさそうなフォルダも全部見ちゃってください。たくさん発見があると思います。
「情報発信数」は目標数値にしないほうがいい
もうひとつは、こういうのを知りながら目標設定をやっていくことなんですが、質問者さんの書いてくださった「情報発信数」は、目標数値にしないほうがいいとわたしは思います。情報発信数、という単語を最近聞くんですが、あんまり何を指しているのかわからないワードだし、やってもやっても、終わりが無いと思うんですよね。
まずは、何を目指すのかのゴールをきっちり決めたほうがいいと思います。
採用なら採用数。ECサイトでの売上向上なら、売上向上に、焦点をきっちり絞りましょう。「ECサイトの売上向上はマーケティング部門の役割で、採用は人事の役割だから広報部門は認知度向上をやってくんです、だから情報発信数が目標値です」とか言われちゃうかもしれないけど、いやいやいやいや、同じ会社じゃないですか。同じ会社だから、マーケ部門の目標が広報部門の目標になったって問題ないですし、予算も限られてますからECサイト全然使わなさそうな人の認知を上げてもどうしようもありません。ゴールに照らして、どういった人たちの認知度の向上を目指すのか、きっちりしぼっていきましょう。そして、何をどのように発信するのか決めていきましょう。
さっきの代表電話かたっぱしからとりまくるとかやっていると、自然と目標数値も見えてくると思います。
ということで、質問者さんが6月に入社したばかりということなので、ほんとにはじめの一歩だけをお話してみましたがいかがだったでしょうか。もしリクエストあれば、ひとり広報のためのネクストステップもお話しますので興味ある方はぜひコメント欄に書いてみてくださいね。
新生児を抱えた2011年3月。
ということで、本日の配信も以上になります!ここまで聞いてくださってありがとうございました。
ご質問やコメントとても嬉しいです。匿名の質問ですが、サラハがちょっと使いづらかったので質問箱に変えました。URLはVociyのプロフィール欄にあるのでぜひそちらから質問投げてみてください。また、Twitterでシェアや感想を寄せてもらえるのはすごく励みになるのでよかったらぜひ書いてみてください。
最後に余談なんですが、わたしの娘は2011年の3月生まれで、生まれてすぐ震災があって、わたしは新生児抱えてSNSやテレビを見ていて、どこみても情報が錯綜していて、停電して、水道も止まって、ドラッグストアいってもおむつもミルクもひとつもなくて、というなかで母乳出すのに必死になってたという記憶があるんですけど、たまに見かけるいつものツイートとか、いつもの配信に心救われてたんですよね。だから、やっぱり、いつもの配信がしたいなと思って、いつものVoicyさせていただきました。
またいつか、これを聞いているあなたに会えますように。
会って、お互い生きてるねえ、って言って笑いあえますように。
本日は、どんなふうに生きてゆきますか?
今日もよい一日を、お過ごしください!
-----------------------
Written by TUKA.K
※入谷佐知がVoicyで2018年6月19日に配信した「ひとり広報の最初の一歩!!」の書き起こしです。TUKA.Kさんが書いてくださいました。サブタイトルや太字は、TUKA.Kさんによるものです。
-----------------------