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広報・ファンドレイジング部門ではたらくみんなへのおすすめ本(2022/02/23更新)

こんにちは、入谷佐知です。わたしは、認定NPO法人D×P(ディーピー)という若者支援のNPOで、広報と資金調達のマネジャーの仕事をしています。

毎度推薦図書をスタッフみんなに共有するのに、それを取りまとめたドキュメントがどっかにいってしまう(おい)という状況なので、広報と資金調達の部門でともにはたらくスタッフにおすすめしたい書籍をnoteにまとめてしまおうと思います。また、おなじような仕事をしている方の参考になれたら嬉しいです。

このnoteはなるべく随時更新していきますね。

初出:2018年11月30日
更新:2020年1月5日
更新:2022年2月23日(新スタッフ入社のため更新しました!)

基本の書

わかりあえないことから コミュニケーション能力とはなにか
わたしは「人はそもそもわかりあえない」という前提からスタートしている広報部長です…。その前提が、仕事をするうちに要所要所で感じられるんじゃないかなと思います。わかりあえないからこそ、DxPの広報は、一方的に大声で多数の人に伝えるんじゃなく、「ひとり」の話を聞き、対話して、コミュニケーションする広報であってほしいなと思います。


10万人に愛されるブランドを作る!
すらすら読めます。ブランディング基本の書。つたえるって一方的に知らしめることではない…のです。


伝わる・揺さぶる!文章を書く
ライティングの基本の書です。書くことを日頃の業務にしていない人も、メール一本、チャット一本は書いていくことになるかなと思います。(思えば今の時代は本当にライティングをすることが増えました。)最初の本としておすすめです。

ドリルを売るなら穴を売れ
マーケティングの基本の書です。「顧客はドリルを買うけど、ドリルがほしいんじゃなくて、穴がほしいんだよね」という有名な名言はここから生まれています。そもそも「なにかを売る」ってどういうことなのか?の基本がわかります。

自分のアタマで考えよう---知識にだまされない思考の技術
「考える」ということは、「悩む」ということとは違います。仕事をするうえで「考える」ということは何にあたるのか、どういう手順で「考える」をしていったらいいのかがシンプルにわかる本です。


マーケット感覚を身につけよう---「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 
上記の「自分のアタマで考えよう」ができていたとしても、それでも実際に「売れるかどうか」「採用広報が成功するか」「寄付がいただけるか」は別物なんだな!と思う場面が多いと思います。そのときにはこの本


そもそもNPOってなんなんですか、みたいなところ。


「給与出るの?」「出るわ!」怪しまれ続けるNPO法人を徹底解説
本じゃないんですけどこれまずは読んでみてほしいです!さすが佐藤大吾さん×社領エミさん。似たような趣旨ですがもっと読み込みたいひとはおなじく佐藤大吾さんが書かれた「NPOの教科書」もおすすめです。

社会を変えたい人のためのソーシャルビジネス入門
NPOがどういうふうにつくられていくのか、具体的には世の中にどんなふうにマネタイズしてるNPOがあるのかわかりやすい本です。

※web記事「社会起業のレシピ」でも読むことができます。マネタイズモデル編はこちらから。
社会起業のレシピ マネタイズモデル編
全体像 https://florence.or.jp/news/2016/08/post10652/
b2b/BOP/準市場利用型モデル https://florence.or.jp/news/2016/08/post10796/
寄付モデル https://florence.or.jp/news/2016/09/post10936/
行政委託モデル https://florence.or.jp/news/2016/09/post11289/
受益者労働モデル https://florence.or.jp/news/2016/09/post11179/

コミュニティ・オーガナイジング
この本に書かれていることがNPOや市民の力の本質だと思っています。D×Pスタッフ全員の課題本かなと思っているくらいいい本です。ぜひこの考え方で、D×Pで働いていってもらえたらと思っています。


寄付を集めるってどういうことですかああああ…!

「社会を変える」お金の使い方
寄付ってどういうことなんだっけ?から。

寄付をしてみよう、と思ったら読む本
最近出版された本ですが、これもとてもわかりやすいです。寄付ってそもそもどういうことなんだっけ?がわかりやすいです。

効果的な利他主義宣言
賛否両論ある本ですが、わたしはこの視点からNPOをながめてみるのもとても大切だと思っているので、おすすめです。寄付する側が、自分の寄付する1万円をもっとも効果的にしたいと思ったときにどんな視点で寄付すればいいのかがロジカルに書かれている本です。


マーケティングの視点

「欲しい」の本質ー人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方

ドリル本はだいたいわかったよという人に。寄付じゃないんですがこの本もとてもおすすめです。私が日々ファンドレイジングでなにを軸にして考えているか、購買したいと思うツボみたいなポイントがすごくわかりやすい本です。

Hooked ハマるしかけ
この本もとてもよい本です。行動し、使われ続けるサービスをつくるためのポイントとして、「その行動をしたい理由」「実行能力(それを行動するための条件)」「きっかけ」の3つがあり、それぞれのしかけが丁寧に説明されている本です。


もっと書けるようになりたい!

文章は「書く前」に8割決まる
もっと文章を書くことを勉強したいなら最初の導入としてこちらを。


Webライティング実践講座 ニュースリリースから商品説明まで

Webライティングをもう少し詳しく知りたい場合に。DxPではプレスリリースを出したり、取り組みの説明をSNSやメールニュースで表したりと、書く場面が多いですがそれぞれのwebライティングで気をつけるポイントがさらっとわかります。


デザインってやったことないです

「ノンデザイナーズ・デザインブック」
その名の通り、「デザイナーじゃない人」のための、デザインの原則について学べる本です。すごくシンプルなんだけど、「余白とる」とか「同じ階層のものをそろえる」だけで一気に人に伝わります。

一生使える 見やすい資料のデザイン入門
ノンデザイナーにはこちらもおすすめです。デザイナーじゃない人なのであれば、デザインの原理原則だけでじゅうぶんわかりやすい資料やイベントアイキャッチはつくれます。


広報でコミュニケーション?ってどういうことですか!

PRとは「パブリック・リレーション」の略です。広報は、広告とは違って、コミュニケーションなんだよ、ということをわたしは何度も言います。でもそれってぶっちゃけよくわからないよね汗。この2冊を読むと、PRがなんなのか、コミュニケーションってどういうことなのかがわかるかなと思います。興味を持てたら、佐藤尚之さんの『明日のプランニング』『明日のコミュニケーション』もぜひ読んでみてください。

当事者のことを語るときに

病と障害と、傍らにあった本。
NPOで働くからといって、当事者である必要はないと思います。強いミッションがなくてもいい。だけど、フラットに、当事者ひとりひとりの視点で世の中を見つめ直すことは何度も何度もしてほしいなと思います。その広告クリエイティブや、文章の一文は、多様な視点で眺められていますか?この3冊は、広報・ファンドレイジングを担当するスタッフを、立ち返らせてくれる本だと思っています。

これって、法律的に大丈夫でしょうか…!!

NPOの法律相談
広報やファンドレイジング業務で、法務面(労務面、税務面)の視点をもてると、やばいトラブルの回避につながります。もちろん社内で法務スタッフや弁護士チェックも通しますが「大丈夫かな?」というフラグすら立たないと、そのままローンチ・公開ということにもなりかねません。わたしも全方位的に勉強中なので一緒に勉強しましょう!

日本の社会保障がどうなっているのかの基礎知識がなくてやばいなって思ってます・・・😢

教養としての社会保障
日本の社会保障ってSNS上だと各論で叩かれやすいんですが、できていることもめちゃめちゃ多いんです。社会保障とはそもそもなんなのか、そして、日本に敷かれたセーフティネットの外観がわかる良書です。

日本のセーフティーネット格差
より興味が持てたら2冊目はぜひこの本にチャレンジしてみてほしいです。日本のセーフティネットでできていること・抜けている穴がどこなのかという視点がロジカルに書かれている本で良書です。「教養としての〜」を書いた人はまさに国側にいた方ですが、こちらの本はより中立的だと思います。

NPOとして政治に対して発信していく

次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方
D×Pで仕事をするなかで出会った当事者の声を、政治や国に届けていかなければならない場面がたくさん出てくると思います。でもそもそも、日本の政治ってどうなのか。世界の政治はどうなのか。何を理想状態と考えたらいいのか。この本を読んで自分の「意見」を持つきっかけにしてほしいです。

未来をはじめる
高校生向けの授業を書籍化した本なので、さらっと読めますがとても大切なことが書かれています。人と一緒にいるために政治があり、どういうルールなら一緒にいられるかを考える必要があります。「10代の孤立」に取り組むとき、だれかから寄付で支えてもらいたいと思ったとき、この本に書かれていることに立ち返ることが多いのではと思います。


未来をはじめましょう。


仕事や現実にいかしてなんぼなので、本の中に書いてあることのたった1項目でもいいから自分の行動につながるように、探してみてください!


2022/02/23更新 入谷佐知


おまけ

今、みんなの仕事に使えるかなあ?どうかな?と思って読んでる本はこれです(平行読みの量がひどい)おすすめできるかはわからない。おすすめできそうならまた言います。



この記事が参加している募集

推薦図書

サポートも嬉しいのですが、孤立しやすい若者(13-25歳)にむけて、セーフティネットと機会を届けている認定NPO法人D×P(ディーピー)に寄付していただけたら嬉しいです!寄付はこちらから↓ https://www.dreampossibility.com/supporter/