見出し画像

時間外労働が成果を出すのである。寝る間も惜しんで働くのである。

などと政治家が言ったら炎上もの、マスコミからは袋叩き、世間からはバッシングでしょう。知名度がなくて良かったと思う、今日この頃です。

ちなみに、私はキャリア相談もしていますが、キャリアコンサルタントの面接でこんな発言をしようものなら、即落ちです。


でも、このタイトルが本当に意味することがわかる人は、実は少なくないんじゃないか、こういう世の中だから言えないだけなのではないか、とも思っています。

Xで頭角をあらわす人は寝ても覚めてもXのことを考えているといいます。インスタしかり、YouTubeしかり、そしておそらくnoteもしかりです。

私が仕事で成果を出した時は、業務時間外もずっと、どうやったら成果を出せるのか、を考えていました。息子は、電話営業のアルバイトをした時、どうやったらその商材が電話と言う媒体で売れるのか、ということを家でも考えていて、全国でも上位の成績を取っていました。


何かを一生懸命やる、寝る間も惜しんでやる、という経験は、結果問わず、かけがえのないものです。そして、端から見ていても美しいです。オリンピックで世界一を目指す選手は、たとえメダルを取れなかったとしても、その姿で人の心に感動を与えます。

オリンピック選手が、練習時間外に、そのことを考えていないわけがありません。そういうレベルの人は、寝ても覚めてもずっとそのことを考えているはずです。オリンピックで勝つために、心と体のケアを怠った過去はあったようですが、今はそれもだいぶ改善されたようです。


本当はこういう風に働けると良いのです。

日本の政府は、オーバーワークは徹底的に許さない方向性です。ブラック企業への取り締まりも年々強化され、ひどい企業はその社名をさらします。日本のキャリア指導は、企業を選ぶときは、残業時間の少ない、有給休暇も多い、ホワイトな企業を選ぶよう指導しています。

これは先のオリンピックの例と同じで、過去の反省に立ってやっていることなので、ある意味正解です。人の心と体の健康が第一であり、その大前提を守る、と言う点では、とても評価できることです。

でも、それだけでは、人は心から満足しないのです。労働時間が少ない方が良いと言うのは、労働は嫌々やるものである、と言う前提になっています。仕事が楽しくないから残業はなるべく少ないほうがいい、となります。そういう前提に立っていたら、当たり前ですが、仕事は楽しくなくなります。

キャリア相談のとき、仕事はなるべく時間少なくして、残業少ない企業を選びましょうね、という方向性にいくと、クライアントの魂が喜んでいないことが伝わってきます。その時に、現実と魂の喜びの落としどころをいかに見つけるか。

日本はもっともっと働くことの楽しさを、教えるべきだと思います。


企業の人材募集記事では、待遇の良さを打ち出すことで人を集めようとします。その時点で、何を書いていようと、仕事は楽しくないものであると言う前提が出てしまいます。そして待遇の良さだけで来た人は、当然喜びを持って仕事をしません。引き寄せられちゃってます。

それより、この仕事をやったらどんな喜びがあるか、どんな自己成長ができるのか、を打ち出して、それに魅力を感じてきた人の方が、意欲高く取り組みます。それは、ブラックと言う概念自体がなくなる世界です。

この人手不足の時代に、それは理想論だよと言うのなら、必ず理想で終わります。自分で、仕事が楽しくない世界に住み続けるという決断をしています。逆に、仕事が楽しい世界に行くと決心して行動している人は、そういう理想を実現しています。

どちらも、同じ人手不足の時代のお話です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?