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だいたい5分程度でわかるジロデイタリア観戦レポート Stage20

Stand.fmでお喋りしたことを
こちらにもテキストでアップしてみます。
喋りでほんの少し違うものになったりもしていますが
アーカイブとして残しておきます。

こんばんにちは。
オーディオコント製作チームゲスラジの腹黒担当さちあきです。
この番組はロードレース観戦が大好きなさちあきが、レースを見たあとの暑苦しい気持ちをお伝えする番組です。

今日はジロデイタリアのステージ20。
チームっていいもんなんですね……。
なんてことをジンワリと感じさせてもらった今日のステージは、ヴェルバニアをスタートして、半分近くまではほぼ平坦からの標高2000m超えの山を二つやり過ごした後に、標高は1534mと低くなるものの山頂ゴールという厳しいレイアウト。(アルペ・モッタまでの全長164kmの行程です)
ジロは本当に厳しいレイアウトが好きなんだなぁと思うのとともに、この最後の難所を乗り越えた選手こそが勝者たりえる…!なんてことを思ったりしていました。

今日も今日とて前半はゆるやかに始まりつつも2000m級の山が始まるとレースもシュッと引き締まっていくんですよね。
途中でマリアローザグループとなるメイン集団の中でヴァーレーン・ヴィクトリアスに所属している新城幸也がドセンターで映った時には、あぁプロとして、そしてグランツールの中でも新城選手が認められているんだなぁって感慨深くなったりして。
あとで思い返してみると現在総合2位のカルーゾのためにヴァーレーンのチーム力がめっちゃ活きてくるので、最高の抜きだったなぁと感じたのでした。
なにせヴァーレーン・ヴィクトリアスは大会が始まってすぐにエースのランダが去ってしまうという大災難が起こったあげく、さらに落車による怪我でモホリッチとジーノ・マーダーがリタイアしてしまっていたんですよね。
8人で1チームな中で3人もチームメイトがいないってことは、それだけ一人にかかる仕事量が増えるってことなので、本当に大変なんだと思います。

それにしても標高が2000mにもなるとこの季節でも雪の壁なんですね。
応援に駆けつけてきている観客も冬登山の格好の方も多く、あ、もちろん名物の裸族に近い方や被り物のパジャマ姿など色々といましたが、選手たちは寒くないのかな〜って思って見ていたら、やはり寒さ対策は考えているようで、先頭集団にキッチリ入り込んでいたヴァーレーンのカルーゾが途中で厚手の上着に着替えたりしていました。

スイッチバックの続く美しいつづら折の登坂をカルーズ、アシストのビルバオ、DSMのバルデ、そのアシストのストーラーの4人が逃げ続けていくのですが、いよいよ残り6.6kmにもなると最後まで残っていたビルバオもアシストとしての力を使い果たして足が止まってしまうと、その献身を労うようにカルーズが背中をポンポンとしていったのですよ。もうね、泣けてきますよね。
そこからのカルーゾは本当にカッコ良かったです。
残り2kmから二人旅となっていたバルデとの協調も辞めて飛び出し、グングンと加速していきます。
急遽代理でエースとなったであろう重責をおいながら走り続けたことのを報いを目一杯受け取るような素晴らしい単独ゴール!!
バルデは表情を苦しそうにしながら、それでいて登ってしまう選手だけに、今日の苦しそうな顔もどちらなんだろう?と思っていましたが、本当に過酷だったのですね。

総合2位のカルーゾが単独ゴールしたことで気になるベルナルのゴールまでのタイム差は24秒となりました。
先日の失速の時にもガンガン応援してくれていたあのダニエル・マルティネスがバルデのところまで牽引してきた時には、どんだけ持ってんだ!このアシストは!!ってなりましたよ。
おかげでカルーゾのゴールのすぐ後でベルナルが2位ゴールした時は、昨日の活躍で差を縮めたイエーツとのタイム差もまた開いてしまい、これは今日のステージで総合上位は確定したなぁとため息まで出たのでした。
本当、王者っていうのはすごいですね。
明日はジロ最終日となるステージで個人タイムトライアルです。
よっぽどのことがない限り各賞も確定なのでのんびりと観戦できそうです。
それでは大団円の明日まで、チャオ。

総合:エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)
ポイント賞:ペーター・サガン(ボーラ・ハンスグローエ)
山岳賞:ジョフリー・ブシャール(アージェードゥゼール・シトロエン チーム)
新人賞:エガン・ベルナル(イネオス グレナディアーズ)

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