あなたに会うために生きたと信じたい
その夢のなかでは、僕はまだ12歳くらいの少年で、永遠に終わらない夏休みの昼下がりを過ごしていました。夜も朝もこないその世界で、僕はたった一人の住人だったのです。
何の前触れなく、あなたはそこに居ました。淡い空色のワンピースと麦わら帽子、強い日差しでも侵されない白い肌の、少し年上のお姉さん。ひとしきりその姿に引き込まれたあと、名前も聞かずに僕は、あなたの手を引いてぎこちなく世界を案内をしました。(世界といっても、僕の生まれ育った町しか存在しません)それから僕たち二人は、終わる