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捻くれ者

 私は捻くれている。
素直な人間になりたい、とは思っているが。
何がこうさせたのか。ヌルヌルと過去を振り返り考えてみたところで非常に不毛だ。親と軋轢、馴染めない中学校、ロックへの傾倒、あらゆる外的要因と内的世界の糸は絡みに絡まってもはや解きほぐすことは不可能である。

 さて、昨夜、話題の「鬼滅の刃 無限列車篇」を映画館で見てきた。レイトショーにも関わらずほぼ満席でその影響力のすごさに改めて感嘆する。捻くれ者の私は勿論流行のもに対してもどこかハスって(斜に構えて)しまっており、このブームに乗ったのは今年の6月である。いつものことだが、もっと早くから食わず嫌いせずハマるべきだった…。

 内容についてはネタバレになるので触れないが、、、
しかし登場してくる皆が純粋無垢なアツいハートを持っていて捻くれおじさんは心をぐりぐり抉られていった。しかし一方で複雑な過去、環境、思い、そういったものも自分のなにかしらに投影され、共感し、なんとも感情が忙しい2時間であった。すでに漫画を読んでいるため、登場してくる敵に対しても感情移入してしまう次第。(この映画の中ではただの敵なんだけど、実はこの敵もとんでもなく辛い過去を持っててだなあ、あぁ!!なんてこったい!報われてくれぇ…)

 共に見た友人は、「明日から俺も煉獄さんのように卒論を頑張る!」と伊之助さながらの鼻息を出しながら涙を流していた。

「何か一つできるようになっても、またすぐ目の前に分厚い壁があるんだ」

主人公・炭次郎の言葉を反芻しながらなんとか生きていこうと思う次第。

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