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バンドマンの就活①
3月1日をもって、21卒の就活が始まった。
始めに述べておくが、私は専ら音楽で飯を食っていきたいと考えている。
バンドマンになりたい、さもなければ何にもなりたくはない。
私は己のベースと共にこの世界を渡り歩きたい。
好きなことをしてたい。
あわよくばモテたい。
私をフった女の子を振り向かせたい。
そんな純粋な気持ちをもって日々生活をしてる。
しかし、世間は残酷である。
あんなに将来の夢を大事にしろだの、
大きな夢を持てだの、
言っていた大人は手のひらを返してこう言う。
「現実を見ろ。」
現実。
働かざるもの食うべからず。
遊び人も気づけばスーツの中へ。
自己分析とかいう紙切れ一枚にまとめられた自分。
真っ黒の髪、真っ黒のスーツ。
好印象のための張りぼて笑顔。
周りはすっかり就活モードだ。
はっきり言おう。
「嫌だ!!!!就活なんかしたくない!」
なぜ、
大企業に入ること、
公務員になること、
スポーツ選手になること、
これらは、大いに応援されるのに、
「音楽で食いたい」というと白い目で見られるのか。
何も支援がないのか。
それゆえのロックンロールなのだろうか。
とはいえ、文句ばっか言ってもしょうがない。
正直今でも十分楽しいから問題はない。
突き抜けていけばいいだけである。
しかし私もまだ齢20歳過ぎの若者だ。
ありとあらゆる不安が付いて回る。
生活は?将来は?ほんとに就活しなくて大丈夫?
これもまた現実である。
こんな時、
そっと私を救ってくれた言葉がある。
①「内定だけ取るだけとってみれば?選択肢はある方がいいよ」
(By 同大学別キャンパスの美人軽音楽部部長。ギタリスト。)
なるほど。
いかにも賢明だ。
心に余裕を持たせることは大事だ。
②「どうせ君、就活も会社で生活するのも無理だよ。でも、経験として就活するのはいいんじゃない?」(By 先生)
なるほど。
たしかに「就活嫌だ嫌だ」を連呼しているだけじゃ何も変わらない。
その上ダサい。
一通りやってみて、
それから「やっぱクソだわぁ、やめたれこんな事!」
と、やってみるのが筋かもしれぬ。
将来雑誌で語れるかもしれぬ。
私はバンド組んで以降、
「これが俺の『就活』だ」
と、言ってきた。
「就活」とい就活。
グダグダと経緯を書いたが、
要は、しばらくの間両方してみることにした。
そして私はずっと伸ばしてきた長髪をばっさりカットした。
続く。
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