笑顔と花束をください

ブランド品がいいとか
リッチなディナーが食べたいとか
サプライズのプレゼントがうれしいとか
そういうことを恋人に望んだことはない人種だが

お金を使うことによってパートナーの欲求を満たしてきた
または、それが男の役目だと思っている人は

私の考えをいい子ぶりっこと笑う

「どうせ安物だったら文句言うくせに」
「プレゼントは気持ちだから何でもうれしいもんだろ」
「面倒くさい女だね」

実際にかけられてきた言葉たち。
私の話をしているのに、今まで経験した女を私にあてはめてこないで。

男は甲斐性だといわれるが、それだけでいいわけではないでしょう。
私を鼻で笑ったあなたたちは、パートナーに今まで貢いできたことを肯定したかっただけでしょう。

別にいいんだ
サプライズとかしなくていい…
センスなんてある男性の方が少ないんだから無理しないで

お菓子とかをお土産にと家に買って帰ってきてくれてありがとう
でもね、私胃が小さくて食後に入らないからすぐに食べられないんだ
それに対して不貞腐れたり怒ったりしないでね
ちょっとしたプレゼントへの喜びがだんだんトラウマに変わっていくから

あなたが起こしたアクションに満足に返せなくても愛が足りないとか言わないで
「君のことを思って」というのは、あなたが私の立場に立って考えてくれた「あなたの考え」だから
百発百中ではないんだよ
リアクションが義務になるなら全部いらないよ

何気ないプレゼントは何が嬉しいかと聞かれたら
私は花と答えている
それは豪勢な花束というよりは
花屋の店頭の片隅にある、廃棄寸前でお手頃価格になった小さな花束がうれしい
最後の最後、花のきれいな姿を飾って救える気がするし、私も花に癒される

私は花をもらうことが好きだと伝えるのだけれど
未だに花をプレゼントされたことはない

「この花、たまたま見つけたから買ってきちゃった！」
そう笑顔で帰って来られたらもう最高に幸せだなと思う
そんな男性いない？そうかそうか…来世男になって実現させるね

ちなみに、私は相場というものをあまり知らない（興味がない）ので
十万くらいの結婚指輪を安物と言って謙遜していた男性に（指輪に十万とか高…）と思いながら
「値段関係なくうれしいものですよ」
とフォローしたら
「そんなこと言って、女は絶対高くないと文句をいうじゃん」
とこれまた半笑いで馬鹿にされた

「あなたのまわりの女性はそうだっただけでしょ」

という言葉が出かかって飲み込んだ
高価なものを単純に喜べない面倒くさい女だと説教されちゃう