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哀しみの汐サバフライ

正月に自家製しめ鯖で棒寿司を作って以来まともに鯖活をしておらず、鯖が食べたくて食べたくて堪らなくなっていたので汐サバを買ってきた。

汐サバといえば大抵グリルで焼いて食べるパターンが多いと思われる。それか竜田揚げとか、味噌煮とか…
しかし今の私はそういう気分ではなかった。
いつもとは違う調理法で、少しジャンクな気分であった。
暫し悩み、汐サバでフライを作ることにした。

まず汐サバの水分をキッチンペーパーでよく取り、骨抜きで小骨を抜く。
そのあと小麦粉、溶き卵、パン粉の順で衣を付けて熱した油でカラッと揚げる。

それだけで完成。
汐サバだから下味をつける必要すらない。
なんて簡単なんだろうか。揚げ物だから片付けが少々面倒だが、作るのは大変簡単だ。
サバ好きだし、副菜多めにして二日連続でも良いかな。そうしよう。

いざ実食だ。いただきます。
一応タルタルソースを添えて食べ始めたが結構汐サバの味がしっかりしているからだろうか、何もかけなくても良い気がしてきた。
浅い感想で残念だが衣がサクサクだしサバも美味しい。ご飯とよく合うね。

明日も美味しく食べよう、楽しみだなぁと思いながら小鯖右衛門を寝かしつける。

しかしこの後悲劇が起こるのである…!!!!

仕事から帰ってきた家族が食べた皿を洗っているが、なんと明日の分の汐サバフライがないのである。
恐る恐る、もしかして全部食べたの?と聞くとうん、と返ってきた。

フライの数を見ても1人分ではないのは明白な状況であった。

咄嗟に出た言葉は「信じられないわ」の一言であった。
こんな事なら明日の分に回そうとせず自分もしっかり食べておけばよかったと後悔した。
(先程食べた感想が浅いのもこの為である)

私は食い意地が張っている人間なので好物の鯖を食べ尽くされるのが耐えられなかったのである。 
とりあえず腹立たしい、精神衛生上宜しくないので視界にすら入れたくないと感じ小鯖の可愛い寝顔を堪能しつつ隣で好きな音楽でも聴いて気を紛らわせることにした。

暫く経つとLINEにサーバーをバックアップから復元したよ、とのメッセージと画像が。
明日の夕飯の分の鯖の塩焼きを買ってきてくれたようだ。
汐サバのフライと鯖の塩焼きでは全くの別料理なので復元されていないし面白いとも思えなかったが、とりあえず明日は夕飯を作らなくて済み、鯖が食べられるので蒸し返すのも面倒という事で黙ることにした。

何の変哲もないセブンイレブンの焼き鯖だが美味しい。
この焼き鯖に罪はないのである。
上で散々文句を垂れてはいるものの美味しい。皮もパリパリだし脂のりもよい。
なので普通に美味しくいただくことができました。

汐サバフライ、今度は哀しい気持ちにならないで美味しく食べたいなぁ(別に食べてる間は哀しくなんてなかったけどね)
次に作るときにはパンに挟んだり色々アレンジしてみようと思います!
ごちそうさばでした🐟