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【カターレ富山】大ピンチをしのいで守りで勝った ホーム AC長野パルセイロ 戦 2024 J3リーグ第23節

岩手に勝って2連勝。
中断前、最後の試合を3連勝で終えたい。
相手は1か月前、大逆転勝ちしている長野。
ということは、長野にとっては1か月前に大逆転負けを喫しているわけで、そのリベンジに燃えているだろう。


1 スタメン

スタメンは前節と同じ。
サブでは荒井に代わり松岡が入った。

フォーメーションはいつもどおりの4−2−3−1。並びはゴールキーパーが田川。ディフェンスラインは4バック右から西矢、鍋田、神山、安光。ボランチは末木と河井、2列目は右に椎名、中に髙橋馨希、左に吉平、1トップに碓井。サブは、GK齋藤、MF脇本、松岡、坪川、井上、布施谷、FW松本。
長野は、4人スタメンを入替え。富山キラーの山中をスタメンに、元富山の碓井と加藤はメンバー外。

2 今日もペースをつかみPKで先制

4分、富山が左サイドからの攻撃で、DF安光がクロス気味にシュート。
7分、富山の右サイドバック西矢の前線へのパスにMF髙橋馨希が抜け出し、中へクロス。これはファーに走り込んだMF吉平にわずかに合わず。
9分、長野は左サイドからのクロスにFW浮田が頭で合わせるが、富山のGK田川が片手でセーブし、守り切る。

序盤は一度ピンチがあったが、基本的に富山が優勢に進める。

そして14分、富山のFW碓井が左サイドでボールを奪い、中へクロス。
受けようとしたMF髙橋馨希がスルーしようとしたところ、滑り込んでいた長野のDF杉井の腕に当たり、これがPKに。
杉井は滑り込んでいた支え手の部分に当たったもので、長野にとっては不運、富山にとってはラッキーな場面だった。
これを吉平が決める。吉平の独特な動きは読まれていて蹴る方向も読まれていたが、決めた。
これで1点先制。

続いて18分、富山のMF髙橋馨希が前線のこぼれ球をセンターライン付近からロングシュート。相手GKが前に出ていたところをついたもので、シュートはゴールの上に外れたが狙いは良かった。
23分、富山のMF椎名のボール奪取からFW碓井がシュートするも相手DFの足に当たり防がれる。
25分、富山はピッチの真ん中でMF椎名が左から走り込むMF吉平にパスし、それをダイレクトシュートするがわずかにゴールの上に外れる。

ここで飲水タイムに。
試合は依然として富山ペースで進んでいる。

32分、長野のMF近藤が右サイドを突破し、ペナルティエリアの中までボールを持ち込み、コーナーキックを獲得。
これはデザインしたプレーで中に繋ぎ、MF古賀がシュートするが富山のディフェンスがブロック。
39分、長野が左サイドでフリーキックを獲得し、ここからチャンスを作るも、富山のGK田川がクロスをキャッチ。
40分、長野は右サイドをMF近藤が突破し、中のFW浮田にクロス、ここで富山のDF神山が浮田に体をぶつけ浮田が倒れたが、これはファウルを取られず助かった。
43分、真ん中からMF椎名が左サイドの吉平につなぎ、前線に運んで打った吉平のシュートは相手GKがパンチングで防ぐ。

その後も富山ペースで長野陣内でボールを運び、45+1分、セットプレーのこぼれ球をMF河井がミドルシュート。これはゴールの上に外れる。

前半はほぼ富山ペースで1−0でリードし、終了。
欲をいえば、もっとシュートを打てそうなチャンスもあったので、追加点も奪いたかった。

3 大ピンチを防いだ守護神

後半開始にあたり、長野はDF池ヶ谷に代えてMF西村、MF山中に代えてMF忽那。
4バックから3バックにシステムを変えてきた。

後半開始から長野が攻勢になり、51分、長野は左サイドMF田中のクロスにFW浮田が頭で合わせ、上に外れる。
53分、富山は右サイドからDF西矢、MF椎名とつなぎ、中へクロス。FW碓井がシュートを狙うが相手に防がれる。
その直後の54分に、長野が攻撃に出ようとしたところ、MF椎名が長野の選手を引っ張って倒し、イエローカード。
55分、長野は右サイドから左サイドにパスをつなぎ、MF田中のシュートは枠に飛んだが富山のGK田川がファインセーブ。

後半の選手交代で一気に流れが長野に行った。

57分、再び左サイドから持ち込んだ長野のMF田中のシュートは、富山のディフェンスがブロック。
59分、富山はMF椎名に代わりMF松岡、MF吉平に代えてMF布施谷。ポジションはそのまま入れ替わった。
この直後は、布施谷の活躍で一旦流れを取り戻すかと思った。

しかし、64分、長野のボール回しの後、左サイドからクロスが入り、それに飛び込もうとしたMF三田を富山のDF神山が倒してしまい、PKに。
富山にとっては同点にされてしまうピンチ。蹴るのはFW浮田。
浮田はPKを左に蹴ると、これを富山のGK田川が防ぎ、こぼれ球もそのままキャッチ。
絶体絶命のピンチを防いだ。

浮田は今もリーグ得点王だが、前回の対戦時に決定的なチャンスを富山のDF鍋田のスライディングで止められ、今度は田川にPKを止められた。
ここのところゴールがなく、絶好のチャンスだっただけに本人にとっては残念だっただろう。
逆に富山にとっては、勢いに乗せてしまうところを阻止した見事なプレーだった。

67分、富山はMF河井に代わりMF坪川、FW碓井に代えてMF松本。
その後、プレーが続いたが動きがなく、飲水タイムへ。
それにしても田川のPKストップは大きい。
流れを引き渡さなかった。
75分、長野はMF田中に代わりDF砂森、MF三田に代わりMFパクスビン。

77分、富山は中盤でボール奪取し、MF松岡のパスからFW松本がシュートするも外れ、コーナーキックに。
以降は富山の方がボール奪取できるようになってきた。
81分、富山はMF末木が足を痛め、MF井上と交代。これで髙橋馨希がボランチに下がり、MF井上がトップ下に。

83分、富山は中盤右サイドからのフリーキック。ファーに蹴ったボールは折り返し、最終的にはDF安光が足で狙う。
84分、長野はMF古賀に代えてFW木原。

85分、富山はMF松岡が右サイドで倒されてフリーキック。
87分、富山は長野ゴール前でのボール奪取からFW松本が狙い、相手GKが体でセーブ。

ここまで松本のポストプレーが冴えている。

89分、長野はコーナーキックを獲得し、これがFW浮田の頭に合うが、たたき落とせずゴールの上に。
アディショナルタイムは5分。
富山はここで長野の攻撃を跳ね返すと、前線へのパスにFW松本がパスとプレーからうまくMF井上に繋ぐ。さらに布施谷へとパスし、ペナルティエリアまで持ち込むと、ここで相手に倒されてPKを得る。

90+2分、このPKはここまでまだ無得点の松岡が蹴ることに。
PKが決まると松岡は感極まり、顔を押さえて涙する。
ここ2試合メンバーからも外れ、期するものがあったのだろう。
最初に坪川が駆け寄り、その後すぐに全員が集まった。
涙する松岡に最後まで坪川が声をかけ続けていたのが印象的だった。

試合はほどなく終了の笛がなり、2−0で富山が勝利した。

4 PKストップにファインセーブで貢献度No. 1

この試合も前半は有利に運んでいて、後半の相手の選手交代からピンチに陥った。
ここは反省点だが、それでも相手に得点を与えなかったのは評価できる。
3連勝で前半を終えることができたのは大きい。
特にこの試合はGK田川の活躍が顕著で、PKストップだけでなく、2回ファインセーブがあった。
毎試合、ファインセーブのある田川だが、なかなか脚光が当たることはない。
だが、今日はゴールがPKによる2本ということで、田川がヒーローに。
それは全く妥当で、あのプレーがなければゴールを許していたので、何ら異論はない。
中断後もそのプレーをまた見せてほしい。

5 ハイライト

試合のスタッツ

6 今節終了時の順位

首位大宮は勝利で首位をキープ。
2位今治も5連勝で2位をキープ。
富山は勝ったが、沼津も金沢も勝ち、5位以上は全て勝った。
また、好調の北九州が7位まで上がってきている。

7 出場メンバーについて一言

MVP
GK 1 田川 知樹
PKストップに加え、ファインセーブを連発して勝利に大きく貢献

SVP(さば的視点MVP)
MF 33 髙橋 馨希
先制のPKを呼び込むプレー。試合を通して良いプレーを見せていた。
MF 28 布施谷 翔
途中交代で流れを変え、2点目となるPKを呼び込んだ。
FW 11 松本 孝平
この試合も好調で、流れを呼び寄せた。

スタメン
GK 1 田川 知樹
同上
DF 23 西矢 慎平
オーバーラップとクロスでチャンスを作る
DF 4 神山 京右
PKを与えたり、あわやPKというシーンもあり、前の試合ほどのパフォーマンスではなかった
DF 26 鍋田 純志
依然として、出場中は無失点。
DF 25 安光 将作
積極的にシュートを打った
MF 16 末木 裕也
中盤でバランスを取った
MF 24 河井 陽介
前半の勢いを生み出した
MF 22 椎名伸志
前半の優勢を作り出した
MF 33 髙橋 馨希
同上
MF 27 吉平 翼
先制のPKを決める
FW 9 碓井 聖生
先制のPKにつながるパスを出した

サブメンバー
MF 8 松岡 大智
PKで今季初得点、勢いに乗ってほしい
MF 17 坪川 潤之
途中交代で守備を引き締めた
MF 19 井上 直輝
末木の負傷で途中交代、布瀬谷へのパスでPKを呼び込んだ
MF 28 布施谷 翔
同上
FW 11 松本 孝平
同上

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