見出し画像

強い組織には「属人的な強さ」と「仕組み化・型化」が共存している

こんにちは。
noteではご無沙汰しております千葉です。

最後にnoteを書いたのは2021年のGW。それ以降全く記事を更新しておらずnoteは大変ご無沙汰なわけなのですが久々にしっかりアウトプットしたくなったのでGWタイミングでPCに向かって記事を書いております(この2年間よくnoteをもう書かないんですか?と聞かれていたのですがnoteを更新してなかった理由はシンプルにサボっていたからですw書きたい!書きたい!と思っていたのですが手が動かない。そんな経験みなさんもありませんか?ないですか…。ズボラな私だけですね…すいませんw)。

さて、本題

属人化は「悪」?

最近もこんな私のような人間でも色んな方々とお話をさせて頂くことが多く大変ありがたく充実した日々を過ごさせて頂いております。そんな中でとある方との雑談中にこんなことを聞かれました。

「最近悩んでいることがあります。属人化は全て悪なのでしょうか?最近どこで話を聞いても仕組み化・型化ばかりが取り上げられています。一方で実際の現場においては仕組み化・型化できない属人的な強さが活きて成果がでているケースも多々あります。実際どうなんでしょう?」」

昨今の仕組み化・型化の重要性は理解しつつも所謂「個の力」が軽んじられる雰囲気(この部分に関しては人それぞれ感じ方があると思います。今回の方は仕組み化・型化ブーム全盛の今の雰囲気をそう感じたということだと解釈してください)になんとなく釈然としない…モヤモヤする…。そんな面持ちでした。

属人化の定義が曖昧

この方に限らず「属人化」「仕組み化・型化」の話をするとこういった二項対立のような構図になりがちです。一方で「属人化」という言葉の利用者が増えるにつれて包含する意味が広く曖昧になっていることが多く無用な二項対立を招いているんだよなぁといつも感じています。個人的に属人化というのは

「属人化」
┗特定の人物しかできない業務が再現性のない状態で放置されている状態

と定義しています。「(意図的・無意識関わらず)特定の人物が特定の業務をナワバリ化して他の人に譲らない状態」とも言えますね。ネットで属人化を検索しても似たような言葉がたくさん出てくるので概ね間違いはないのかと思います。一方で世間的に「属人化」を話していると「強い個の力(スキル・ナレッジ)」も属人化に含んで話していることが多くこの部分がややこしい二項対立を招いているのだと感じます。属人化と「強い個の力」=「属人的な強さ」は別物と捉えると違う視点がでてくるようになってきます。

「属人的な強さ」こそ「強い仕組み化・強い型化」の源泉

16年以上ToBビジネスと12年以上SaaSビジネスに関わり様々な組織を見てきた中で強い組織の共通点として言えるのは「属人的な強さ」と「仕組み化・型化」が二項対立ではなく共存して下記のようにPDCAサイクルが回っていることです。

【PDCAサイクルイメージ】
1、ある人が「属人的な強さ」で成果を出す

2、その成果をだした「属人的な強さ」の成功要因や失敗要因を抽出&言語化し仕組み化・型化する

3、仕組み・型を磨き込み

4、1とは別のまた新しい人が「属人的な強さ」で成果をだす

5、2へ戻ってPDCAサイクルが回る

※「属人的な強さ」をもっている人が必ずしも仕組み化・型化を担う必要はありません。「属人的な強さ」をもっている人の思考・行動を抽象化して再現性高い内容で言語化できればいいので必ずしも当事者が担う必要がなく仕組み化・型化が得意な人にお任せするのでもOKです(むしろそっちの方が上手くいくパターンは多いです)。

この流れを見て頂いた方の中には「こうやってできた強い仕組み・型が世の中には一杯出回っているから属人的な強さがなくてもその仕組み・型を流用すればいいんじゃない?」と思う方もいらっしゃると思いますがこれに関しては明確にNoです。なぜなら仕組み・型は時代や事業状況に合わせて常に磨き込みをしないとドンドン廃れていってしまい効果を発揮しなくなるもの。磨き込みをする一人一人の「属人的な強さ」を無視することはできません。

「属人的な強さ」「仕組み化・型化」どちらか一方に逃げない。

ここまで読んで頂いた方の中には「属人的な強さが重要なら仕組み化・型化はどうでもいいの?」という疑問が出てきた方もいらっしゃるかと思いますがそれに関しても明確にNoです。「属人的な強さ」も「仕組み化・型化」も組織の中における変数ですので両方の変数を最大化させることが非常に重要です。例えば、組織としてGoodとBadを事例でだすと下記のようなイメージ。

【Good】
「今回は仕組みや型以外の属人的な強さで飛びぬけた成果でたな。これチームで協力して仕組み化・型化して誰でもできるようにしよう(属人化せず、ナレッジはオープンに)」

「成果がでないのは仕組み・型以前に個人としての工夫やテクニックがたりないからだな個人で工夫した結果を仕組み化・型化に反映させられるようにナレッジ収集や試行錯誤してみよう(個としての研鑽も怠らないので仕組み・型の磨き込みが安定継続できる)」


【Bad】
「属人的な強さで飛びぬければいいんだよね?仕組み化・型化?めんどうだから自分流でやろう。自分だけ成果でればいいし、教えて成績抜かれたり今の仕事とられても面倒だ(属人化が始まりナワバリ化)」

「成果がでないのは仕組み・型が悪いからです。属人的な力に頼らない仕組み・型の改善を優先すべきです(個としての研鑽はしないので仕組み・型の改善が進まなくなり、仕組み・型が廃れる)」

どちらか一方に逃げるのではなく両方の変数を最大化させることが非常に重要です。

※こういった話をすると両方強化していくのは難しいというお話をよくご相談頂きますが下記1or2のようにやれば比較的やりやすくできます。フォーカスしやすい体制にするのが肝。

1、「属人的な強さ」「仕組み化・型化」を追求するチームを分ける

2、「属人的な強さ」「仕組み化・型化」を強化するシーズンを分ける(今年は属人的な強さにフォーカス、来年は仕組み化・型化にフォーカス。上期・下期でも可)

掛け算で組織力を最大化する。

今まで話した話はシンプルに下記の公式で表すことができます。

属人的な強さ)×(仕組み化・型化)=組織の強さ

どんなに属人的な強さを持っている猛者が多くても、仕組み化・型化できなければ積は低くなる。どんなに素晴らしい仕組み・型があっても属人的な強さを持っている人が少ないと積は低くなる。という感じですね。皆様もご自身の業務や組織で「属人的な強さ」と「仕組み化・型化」をどのように共存させていくかを是非考えてみてください。


毎度のごとく個人的に思ったことを徒然なるままに記載させて頂きました。
こんな偉そうに書いていますが千葉自身もこの「属人的な強さ」「仕組み化・型化」の強化やバランスに腐心しておりますし迷いながら日々を歩んでいる若輩者です(もうそろそろ「不惑」の40歳を迎えるというのに仕事もプライベートも悩んでばかりです。ちなみに今は妻の誕生日プレゼントに何を買うか悩んでいますw)

とはいえこんな記事でも何かしら皆様の一助になれば幸いです。

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

◆Twitterやってます◆
https://twitter.com/bachiel_yuetu



役にたった!面白かった!などポジティブに評価して頂けたのならポチッとサポートをして頂けると嬉しいです♪