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映画感想文「コンフィデンスマンJP」長澤まさみを堪能。元気になれること請け合いの作品

長澤まさみが好きだ。

八頭身に長い手足、綺麗に口角の上がった曇りのない笑顔。

「モテキ」では天真爛漫な色気を振り撒き、「Motherマザー」では男にだらしない育児放棄の母親、「マスカレード・ナイト」ではしっかり者のホテルマンでキムタクの相手役もこなす。

はたまた「キングダム」では山の民のリーダーを抜群の運動神経で華麗に演じ、クールに敵をなぎ倒す。その演技の幅広さには目を見張るものがある。

しかし、それだけなら他にもいる。

彼女の魅力は、なんといってもイノセントな少女性だ。どんな汚れ役をやっても清潔感を失わず凛としてる。そして誰も踏み込めない領域の存在を感じさせる、芯の強さ。

3年前の7月。共演していた俳優が亡くなって数日後のこと、映画のプロモーションでテレビに生出演する彼女に遭遇した。

触れるのも難しい話題にも関わらず司会者に水を向けられると、「まだ自分の中で消化しきれてない」と伏し目がちに吐露しながらも、「この作品の彼はとても輝いていて。ぜひ沢山の方に目に焼き付けてもらいたい」と顔をあげ、きっぱり言ってのける姿の神々しさに、目を見張った。

あれ以上、あの場に相応しい対応はなかったと思う。

ちなみに、私のいちばんのお気に入りは「海街diary」の4姉妹の奔放な次女役。そして2番目がこの「コンフィデンスマン」シリーズのダー子役だ。

天才詐欺師を演じる彼女は世間の常識には従わないが自分の価値観に忠実に生きる。その真面目さが眩しい。3作目の本作も、太陽のような明るさに照らされて、観れば元気になること請け合いだ。

そして、この作品で思わぬ拾い物、瀬戸康史。突き抜けた感じが凄い。今後作品をチェックしようと心に決めた。これだから映画は面白い。

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