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本当の「ありのまま」「自分らしさ」とは?

こんにちは。

心理カウンセラー・メンタルコーチのSayaです。

今日は、家族問題を抱えておられる方にとっての
「ありのまま」や「自分らしさ」についてわかりやすくお伝えしたいと思います。

ここでいう家族問題とは、パートナーとの関係性で悩んでいる方や、
ひきこもりのお子さんがいるご家庭などです。

ただ、自分自身の「自分らしさ」について疑問に思っておられるかたにもご参考になるかもしれません。



私は日々クライアントさんと向き合う中で、
「ありのまま」って危険な言葉だな…と思っています。

その人のあるべき姿ではないにも関わらず、「これがありのままだから…」
として許容することがあるからです。


時々、こういうご相談があります。

『私のパートナーは仕事で重責を担っているためストレスが溜まっており、帰宅するとたいてい不機嫌です。夕食中もムスっとしていて、気に入らないことがあると声を荒げたり、箸を乱暴に置くなどします。私や娘は、パートナーの機嫌を損ねないように気を使う日々…。たまりかねて「家族と一緒のときにピリピリしすぎるのはやめて」と注意すると、「これが自分なんだ。いつも仕事で大変なんだから仕方ないでしょ?疲れているときくらい、家族の前で自分らしくいさせてくれないの?」と言います。パートナーのありのままの姿を受け入れられない私が悪いんでしょうか?』

というものです。
みなさんはどう思われますか?

おそらくほとんどの方がお察しのとおり、
このパートナーの態度は程度によってはハラスメントなのですが、この記事の主題は「ありのまま」や「自分らしさ」ですので、ここではハラスメントとしては扱いません。

ここで扱うテーマは、「これが自分なんだ。いつも仕事で大変なんだから仕方ないでしょ?疲れているときくらい、家族の前で自分らしくいさせてくれないの?」という言い分についてです。

既にこちらの「自分を大切にする」と「自分勝手」の違いの記事を読んでくださった方にはお分かりだと思うのですが、
(こちらの記事、私の記事の中で一番読まれているんです。それだけ多くの方が疑問に思われているということなのでしょうか。)

他者のリソース(時間、感情、お金などの資源や権利)を侵害しつづけて得るものは「自分らしさ」でも「ありのまま」でもなく「自分勝手」なんです…。

自分勝手。こう表現すると、身も蓋もないように思われるかもしれません。

ただここで大切なのはもちろん、「自分勝手」で一刀両断して終わらせることではないので
このケースで、いくつかできると思われることを下記していきたいと思います。

①対話
上記の例では「パートナーは仕事で重責を担っているためストレスが溜まっている」とありますが、もしかするとそれだけではないかもしれません。

家計を一人で支えることをプレッシャーに感じているのかもしれないし、何かほかのストレスがある場合もあります。
たいてい、パートナーが抱えていることについて心の底ではわかっていて、見て見ぬふりをしていることも、実は多いのです…

本当に仕事だけがストレスならば、たとえ収入が落ちたとしても仕事を変えたり、ポジションを変えてもらうことによって状況が劇的に改善する場合もありますが、いずれにしても前回の記事でお伝えした自己洞察のように、
相手の目線に立って、一緒に感じてあげることが必要となります。

お相手と、素直な気持ちで対話をしつづけましょう。

対話したからすぐに解決するということではなく、パートナーとの信頼関係を築いたその先に、「解決」という結果が待っていると考えるのがよいと思います。

②自分の「あり方」を整える
「え、自分ですか?相手ではなくて??」と、思いますよね。

そうなんです。あなたが「相手に問題がある」と考えていて、相手を変えようとしても、抵抗や亀裂を生むだけのことが多く、実を結びません。

「いやいや、↑で対話が大切って言ってたじゃん」と思われるかもしれませんが、対話とは、相手を変えようとすることでも、説得することでもありません。その人の状態を理解しようとすること、また、自分の素直な気持ちを伝えることです。

「自分の素直な気持ちを伝える、って、説得とどう違うのかわからない」と思われるかもしれません。

説得のゴールは、相手を説き伏せることです。簡単に言えば、「わかったよ、そうするよ」と(半ば無理やりに)相手に言わせることなんですね。

「自分の素直な気持ちを伝える」のゴールは、「私はこうしたいの、と伝える」ことであって、それ以上でも以下でもありません。
伝えたうえで、相手がどうするかは相手の自由ということです。

かなり話がそれましたが…
こういった(素直な気持ちを伝える)ことも含めて、自分のあり方を整えるんです。

「いやいやそんな…」と思われるかもしれませんが、あり方というのは伝染します。
「子どもは親の背中を見て育つ」と言いますね。

親が「本を読みなさい!」と言葉では言っていても、親自身がスマホでゲームをしている場合、子どももゲームをするようになるし、

何も言わなくても親が読書家の場合、子どもも本を読むようになります。その行為を「そうするものだ」と自然に受け入れるようになるからです。

パートナーも同じです。自分のあり方が整うと、相手も整う。
もしうまくいかない場合は、何かがずれているのかもしれないと仮説を立て、試行錯誤していくことをお勧めします。

自分の理想のあり方を見つけるためにお勧めの記事はこちら


できるだけわかりやすく書いたつもりですが、
いかがでしたでしょうか?

本日はここまでとさせていただきます。
次回の記事では、もう一つの間違った「ありのまま」の事例を出して、何に注意したらよいのか書いていきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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