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自分を好きになろうとすればするほど、好きになれない時に必要なこと

こんにちは。

心理カウンセラー・メンタルコーチのSayaです。

ご無沙汰しております。
私は元気にしておりましたが、みなさんはいかがでしょうか?
(私の近況は、記事の一番下に書かせていただきました)



今日は思うところがあり、noteを書いています。

「自分を好きになりたい」と思ったことはありますか?

私には、そういう時期が長く続きました。

とにかく、自分が嫌いなのが辛すぎるので、自分を好きになりたい。
だから仕事に、勉強に、美容に、ダイエットに、おしゃれに、趣味に、恋愛に、友達作りにと、頑張っていました。(延々と頑張り続ける日々…)

でも、好きになれない。(むしろさらに嫌いになっていく…)

今振り返って考えれば、そりゃそうだよな…と思います。

「自分を好きになる」のは、下記でお伝えすることを積み重ねた結果にしかすぎないからです。好きになることを目的に頑張っても、実を結ばないんです…

以前の記事にも書いたかもしれませんが、人生が好転していく4つの段階というものがあります。

その段階とは 「自己洞察→自己受容→自己決定→自己信頼」 です。

①自己洞察
自分をジャッジせずに観察して理解していくプロセスです。
自分をただただ、観察してあげる。「そうなんだね、その時、わたしはそう感じたんだね」と気づいていく。
(この自己洞察は本当はもっと深いのですが、これだけで1つの記事になってしまうためここでは簡潔な説明にとどめておきます。。)

②自己受容
自己洞察をしていく過程で、自己受容ができるようになります。自己受容は、いわゆる自己肯定のこと。 自分に対する愛着を抱き、「どんな自分でも、これが自分だから」と思える段階です。

③自己決定
本物の自己決定ができるようになると、褒められたい、世間に認められたい、他者に負けたくない、という動機ではなく、純粋に自分が喜ぶことを選べるようになっていきます。

また、他者の問題を受け取らない決定を下すことができるので、人間関係に振り回されないようになり、仮にその渦中にいたとしても気にならなくなります。

④自己信頼
この段階では、「わたしには力がある」という感覚を得られるようになります。
ここでいう「力」とは、権力や武力、知識や技術という意味での力ではありません。
「この先何があっても、私ならきっとの乗り越えられるだろう」といった、泉から湧き出る水のような、そこはかとない信頼感です。


この段階の①自己洞察が「自分を好きになりたい」人にとってめちゃくちゃ大切なんです。

今日は、正しく自己洞察をすることが、なぜ自分を好きになることにつながるのか、たとえ話を交えてお伝えしたいと思います。

こういうシチュエーションをイメージしてみてください。

「あなたが、5歳くらいの子どもと手を繋いで、家の近所を歩いているとします。すると、その子どもが派手にこけて、膝をすりむきました。そして、その場に座り込み、痛い痛いと大声で泣き始めました。」

実際、リアルにそんな場面になったらきっと多くの人は、
まずは子どもの目線までしゃがんで、「びっくりしたね」「痛かったね」「どこケガした?」「どこが痛い?」と言って一生懸命コミュニケーションをとろうとするのではないでしょうか。

しかし、これが自分の心の中で起こっているとするとどうでしょうか?
自分の中の小さな自分がこけて、痛がって、泣いています。

そんなとき、自己洞察ができていない人が、自分に対してどんな対応をするかというと・・・

「なんでそんなところでこけるの?」
「痛くないから今すぐ立て!」
「泣くな!痛がるな!」「今すぐ立って歩け!」と叱咤している・・・そんな対応をしていることが多いんです。


どうでしょうか?あなたにはこういうことはありますか?
私にはめちゃくちゃ心当たりがあります。


ちょっと、考えてみてください。
あなたがもし子どもで、「実際痛いから泣いている」のに、それを「泣くな、痛くない」と全否定する人のことを、好きになれますか?
そんな人、信頼できますか?

だから自分を好きになれない、信頼できないんだ、
というイメージ、できますでしょうか?


自分に対してそういう対応をしてしまう時に必要なことは「自分を好きになろうとすること」ではなく、自己洞察です。

自分の目線に立って、自分の状態を観察してあげること。
理解しようとしてあげること。


無理やり元気づけるでもなく、説教やアドバイスをするでもなく、ただ純粋に自分を理解しようとしてくれる、自分の状態を知ろうとしてくれる人のことを、人はだんだん信頼し始めます。
そして、自分の本心を打ち明けようという気持ちになる。

本心を打ち明けることでさらに信頼関係が深まるという、好循環が生まれます。

そういった自己洞察を続けるうちに、いつのまにか自己受容ができ、いつのまにか自己決定ができ、自己信頼ができるようになる。


この説明で
自己洞察をすることの必要性を、おわかりいただけましたでしょうか?


では、自己洞察ってどうしたらいいの?と思いますよね。
自己洞察が最も簡単にできる方法は、こちらの記事でお伝えしていますのでぜひ読んでみてください。この記事でお伝えしているノートの書き出しのワークは、様々な人(私以外のカウンセラーやコーチも)がお勧めしています。
なぜかというと、「効果があるから」なんですね。

ただ、「書く」といってもきちんとしたセオリーがあり、なぜそれをやるのかの理由もありますので、まずはセオリー通りにやってみられることをお勧めしています。


ここで、2つ、お伝えしたいことが。

1つ目は
このノートのワークをやってくださったクライアントさんの9割くらいの方は、最初は「書くのが辛い」と言われること。

私もそうでしたので、よくわかります。
なぜなら、圧倒的な自分の中のネガティブと対面することになるからです。

今まで、自分との信頼関係をつくることをないがしろにしてきた(というか、やり方がわからなかった)。
信頼関係をつくれていないのに、圧倒的な負の感情に対面しなくてはならない。

ここで再度、イメージしてみてください。

ノートのワークをしているとき、小さな自分がすぐ隣に座っています。
でもその子は、(大人の)自分のことを一切信頼していないので、ぶすっと無表情の状態だったり、ずっとしくしく泣いています。
話しかけても応答してくれません。

そんな状態の子が隣にいると、困りますよね。。
しかもそれが自分自身なのですから、辛いのは当たり前なんです。

ではどうしたらいいのか?

答えは、「そのままでいい」です。

辛い気持ちをすぐに解消しようとせず、辛いときを、自分と一緒に過ごしてあげてください。ワークの時間は、5分程度です。

その5分を、自分との大切な時間を過ごす機会だと思って、辛がっているご自身と、ただただ一緒にいてあげてください。
無理やり元気づけるでもなく、説教するでもなく、「そっか、辛いんだな」と見守ってあげてください。

そうやって一緒に過ごしたあなたのことを、やがてあなた自身が信頼し始めます。

2つ目は
「このワークはどのくらいの頻度ですればいいんでしょうか?」「え、これ何度もするんですか?1回きりのワークだと思っていました」とご質問を頂くことが多いのです。

「できれば毎日してください」「自己受容できたという感覚が得られるまで続けてください」というのが答えです。

毎日「今日はどうだった?何を感じて、どう思った?いま何を考えてるの?」と聞きに来てくれる人と、
週に1回来る人とでは、毎日来てくれる人のほうが信頼できると思いませんか?

これを接触回数の法則と言いますが、他者との関係のみではなく、自分自身との関係にも当てはまるんですね。


以上が、自分を好きになろうとすればするほど、好きになれない時に必要なこと。です。


でも、この記事の最初のほうで書いたことと矛盾するようですが、
好きになろうとして頑張ること自体が悪いわけではないんです。
なぜならその過程で知らず知らずのうちに、自己洞察ができていることがあるから。

例えばダイエットを頑張っている途中で、くじけそうになったとします。
「あ、わたし今くじけそうになってる…辛いんだな。よくよく考えれば、この数か月間本当によく頑張ったよな。」という風に、自分がたどった軌跡に気づいたり、自分がなぜこんな気持ちになっているのか、深堀してみたり。

ダイエットの結果自体よりも、この「気づいていく」自己洞察の過程がとっても大切なんです。

もしあなたにも目標があるなら、自己洞察をするチャンスです!ぜひ意識してやってみてくださいね。


そして究極的には…
本当の意味で自分を好きになったとき、もう「自分が好き」という感覚はありません。

当たり前のように自分に愛着を感じられているので、好きとか嫌いとか、そんな概念はどうでもよくなっているんです。


「好きか嫌いか」あえて聞かれたら好きと答えるけれど、なんかちょっと違うんだよなあ…だって、良くも悪くも自分は自分でしかないでしょ?

自分のことが好きとか嫌いとか考えている暇があったら、自分の特性を最大限使い倒して、もっともっと世の中を良くしたい!

そんな感覚です。


ここにたどり着くまでに、私自身も様々な人(先生、コーチ、カウンセラー)や、プログラム(内観療法やグループカウンセリング、大学で学んだ臨床心理学など…)から教えていただいたことを自分自身に実践し、自分のものにしてきました。他者が教えてくれたことを、自分の中でもぐもぐ咀嚼したから得られたということ。

だから私自身も、口酸っぱく何度も何度も、「これが大切だよ」と
手を変え品を変え、お伝えしていきたいと思っています。

今日の記事はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます^^




--ここからは余談、私の近況です--

心理学の中でも、私の得意とするところは
愛着障害に対するアプローチです。
他者との関係や、人生全般における行動や思考の無意識のパターン(恋愛や仕事など、物事への取り組み方に対するパターン)は、そのほとんどが「愛着」と関係しています。

生きづらさや負のパターンに悩んでいる方に対して、交流分析や認知行動療法などの理論をもとにカウンセリングを行ったり、
健全な自己肯定感をつくるためのワークや考え方をお伝えしたりしています。

また現在は、キャリアコーチングを学んでいます。
これを学んでいる理由は、私自身が外資系企業で働いていたことから、キャリアアップのための転職や働き方についてご相談を受けることが多く、その過程で、仕事と幸せな人生がきってもきれないことを再認識したからです。

一般的な心理学だけではなく様々な切り口で、「なんだ、自分がこういう状況に陥っていたのはそんな仕組みだったのか」と自分自身の理解を深め、「これならできそう!」と軽やかに精神的自立を果たせる人を増やしたいと思っています。

保有資格:認定心理士、准学校心理士、心理カウンセリングスペシャリスト
ただいま勉強中:内観面接士、公認心理師、臨床心理士、国家資格キャリアコンサルタント、キャリアコンサルティング技能士






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