ジャック・ストファカーの実験的タイポグラフィ
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ジャック・ストファカーの実験的タイポグラフィ

(タイトル画像はLetterform Archiveの記事から)

木活字印刷の実験的作品で著名な、アメリカの印刷家でアーティスト、ジャック・ストファカー(Jack Stauffacher)の作品集が、クラウドファンディング中だ。クラウドファンディングとはいってももう成立してしまっているので、おちついて予約することができる。発行は2015年のオープン以来、レタリングアートのすばらしいコレクションを各所で公開してくれているLetterform Archive


クラウドファンディングにあわせLetterform Archiveが公開していた記事で、あらためてジャック・ストファカーの経歴を知ることができたので、Wikipediaの記述をちょっと加えつつ、抜粋して紹介する。(けっこうおどろきがあった)


→14歳のころ、通販広告で小型の活版印刷キットをみて、購入。人生が決まる。

→高校時代に自宅の裏庭に小屋を建て、「グリーンウッドプレス(Greenwood Press)」印刷所を開設(!?)。20歳で書籍の印刷をはじめる(ここにある図版、うつくしい…)。

→第二次大戦中は地図作成担当として従軍。

→アヴァンギャルド映画作家だった兄の影響でモダンアートを知り、マン・レイからモダン・アート史の知識を得る(!?)。

→ピエト・モンドリアンの『造形芸術と純粋造形芸術』を読んで「動的平衡」に影響をうける。

→モホリ=ナジの影響を受ける。キャンバス上の空間の捉え方や、透過など。


→フルブライト奨学金でイタリアへ。プライベートプレス「オフィシナ・ボドニ(Officina Bodoni)」のジョヴァンニ・マーダシュタイグ(Giovanni Mardersteig)に会う。

→同時期にバーゼルへ行き、ヤン・チヒョルトアーミン・ホフマンと交流する。1962年には「チヒョルトの古典主義も注目に値するが、ルダーの観点も同様だ」と発言(ヤン・チヒョルトは古典主義に転向した後)。また、ルダーにつよい影響を受け「空白は単なるネガティブスペースではなく、ページを構成する不可欠な要素だ」とも発言している。

→カーネギーインスティチュート(現カーネギーメロン)で、タイポグラフィの助教授に。Universを何度も重ねて活版印刷した実験的タイポグラフィをはじめる。これはThe Journal of Typographic Research(のちのVisible Language)の表紙に数年間使用されている。


→大学を退職後サンフランシスコにもどり、あたらしい印刷所を開設。あらためて「グリーンウッドプレス」と命名。引退する印刷家から木活字を引き継ぐ。木活字の実験的印刷をはじめる。


書名「Only on Saturday」はストファカーが、土曜日に邪魔されずに作品作りをしていたことから。通常版と特装版がある。作品の複製画も。通常版の発送時期は現時点で2020年の6月。




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Satoru Kimura

こんにちは。読んでいただいてありがとうございます。

また、書くようにします。 (書体 Neue Haas Grotesk)
タイポグラフィや書体のことを書こうとおもってます。 フリーランスで、グラフィックデザイン周縁のあれこれをしております。 https://kimurasatoru.com