営業が下手すぎる。
こんにちは、亀山真一です。
僕の新刊『人生の切り売り』が絶賛発売中です。本編の一部連載も始まっておりますのでぜひチェックしていただいて、よろしければ実際にお手にとっていただけたらと思います。
さて、出身大学に赴いて学部の事務室や劇団や文藝部に宣伝した話はちょこちょこ書いておりました。こちらは直の連絡先や窓口が分かっていたからこその突撃です。
すれ違いがたくさん起こって大変でしたが、最終的には楽しい楽しい文化祭の思い出ができました。
しかし高校となると卒業生にはちょっと敷居が高く、現役の後輩にはさすがにもう知り合いがいません。前作『勇者と魔法と歌声と』を出版した頃はまだ公演の度に足しげく通っていたから堂々と宣伝できたけれど、2020年からの大引きこもり時代で関係が全て切れてしまった気がしていました。
「同窓会を通して高校側に宣伝しましょうか?」
事務仕事が得意な演劇部の後輩が気の利いた質問をかけてくれたのは、ちょうど大学文藝部と連絡が取れずにあたふたしていた頃でした。嬉々として「よろしく!」と丸投げしたところ、2月に入って連絡が来ました。
「教師陣が忙しすぎてなかなか納本のスケジュール調整ができません(話自体が難航しているわけではありません)が、同窓会のメルマガに宣伝文が載せられそうです。どうしますか?」
……何それ、超すごい!
ちなみに僕は同窓会費も払えないダメな卒業生なので同窓会のメルマガなんて受け取った記憶がないんですが、お構いなしに宣伝文を考えます。
「メルマガのメイン読者の年齢層が高めになることを考えると電子書籍はあまりウケないと思うので、基本は紙の本2冊の宣伝がいいと思いますよ」
優秀な後輩のアドバイスを聞きながら、ああでもないこうでもないと推敲いたしました。
メインはもちろん新刊である『人生の切り売り』で、他著書紹介が『勇者と魔法と歌声と』の1冊だけでは淋しいからと電子書籍の『マーメイドブラッド』も持ってきて、美鶴さんの方は名前だけで個別の作品名は上げないことにしました。恋愛系ライトノベルがズラズラ並んでも困りますからね。
それはそれでひとまず片が付いたんですが、ちょうど時を同じくして『人生の切り売り』の出版元である幻冬舎ルネッサンスと『勇者と魔法と歌声と』の出版元である文芸社から立て続けに電話がかかってきました。
幻冬舎ルネッサンスからは『人生の切り売り』を電子書籍化しませんか、次の原稿はありませんかという営業です。
これ以上お金を払うつもりはありませんが、最低限読んでコメントをもらえるのはありがたいし「『人生の切り売り』が売れたら次回は幻冬舎本体で商業出版を狙いましょう」なんて皮算用してくれた企画の方がいらっしゃるので前向きに検討したいところです……が、この電話自体が一度で受けることができずに折り返しに折り返しで間が悪いと感じた上、代表窓口ではなく担当さんの宛先が分かるようにメールしてくれるとおっしゃったはずなのにまだそのメールが届きません。こういうところで一度すれ違うと途端に面倒くさくなってしまうたちなので、ぜひとも上手く営業してほしいものです。
……逆にメルマガの話とほぼ同時に電子書籍化の営業が掛かってきたことに巡り合わせを感じてちょっと考えちゃうんだから、僕はたぶんお客としてはちょろい方だと思うんですよね。
文芸社の方は出版契約が切れる来年に向けて、契約更新とセットになった諸々の営業です。
ちょうど3年前にも同じことがあって、その時は電子書籍化に魅力を感じて申し込んだのですが、今回は断る方向で考えています。そんなわけで皆さん1年以内に拙作を買っていただけると幸いです。勝手にスピンオフも書いているので、買う前に雰囲気を味わいたい方はそちらをチェックしてください。
見送る理由としては「そんなお金があったら『人生の切り売り』の電子書籍化の方に使うかな」と考えたからです。ただ、文芸社での電子書籍化を参考にしたいので、もうちょっと詳しく知りたいという態でメールを送ることにしました。こちらは先にお案内のお手紙が届いて名刺が入っていましたから、担当さんに直です。
ついでに「新刊を出したなら相乗効果で売れると思いますしやっぱり契約延長を考えませんか」という営業文句に対し「この5年間でこれだけ名前を売ってきましたからあと1年で売れるだけ売ってください」と活動報告も載せてみました。まあ、文芸社は完全に自費出版の会社なので営業したところで商業出版につながるわけではありませんけどね。
●2018年秋、note開設。もともと過去の習作、脚本、落選作の供養に使っていましたが今はほぼブログです。
●同時期、張り子のトラの穴に脚本掲載開始。こちらを通して学生演劇部からたびたび上演申請があるため、なるべく観劇にいって挨拶しつつ他の作品も宣伝しています。
●2020年夏、ラジドラボックスにて『暇なので悪魔を召喚してみた』が配信。こちら東京FMで収録見学をさせてもらいました。
●2020年秋、文学フリマをきっかけに電子書籍『マーメイドブラッド』を配信。
●2021年秋、ライトノベル作家「結月美鶴」として活動開始。現時点でミーティアノベルスから電子書籍が4冊とネット連載を1作品、原稿料をいただけるような短編を2本書いています。
●2023年秋、幻冬舎ルネッサンスより『人生の切り売り』を刊行。前年の幻冬舎ルネッサンス新人賞に応募したら落選ながらも出版しないかとお声がけいただきました。
……個別タイトルやURLを省いてもなかなかの量ですね。
現在は結月名義になるミーティア5作目の相談をしつつ、亀山のnote用のリライトをしているところです。特にリライトが楽しすぎて止まりません。まずいです。
そんなわけで、相乗効果を期待するならまず宣伝をしなさいと慌ててnoteを書いております。皆様、亀山真一を今後ともよろしくお願いいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?