進路相談をしました。
こんにちは、亀山真一です。家庭教師記録のPart12なんですが、進路について三者面談を行いました。
受験本番が近づいているのに勉強が手に付かないお兄ちゃんに「ぶっちゃけ受験勉強のことどう思ってるの?」と聞いてみました。
なかなか言葉が出てこないお兄ちゃんを見て、
「今、面倒くさいって心の声が聞こえました」
と、お母様。うん、気持ちは分かるけど本人にしゃべらせてあげて。
「試験当日って何月何日?」
「教科は何科目?」
逐一お母様を見上げてしまうお兄ちゃん。うん、気持ちは分かるけどね。(いまだに保護者同伴で病院に通う28歳独身は、次の予約を入れる際に自分より母のスケジュールを気にします。たぶんあんな顔してお伺いを立てているに違いない)
まずは受験する自分、高校に行く自分をイメージできるようになりましょう。目標が見えないと頑張れないからね。
しかし不登校のお兄ちゃんはそもそも学校というものにあまり魅力を感じていない様子。
「もし高校で勉強するよりもやりたいことがあるなら、それはすごくいいことだし進路相談の内容も路線変更するけど……。特にこれというのがない場合、高校という選択肢はとりあえず間違いないもので、実際のところ世の中学生がこぞって高校に行くのはそれが一番安心だからなんだよ」
高校に行っても行かなくても、高校生という身分を手に入れればしばらくは安泰ですからね……というぶっちゃけトーク。
僕は勉強が好きだったからいい高校に行ってそこそこいい大学にも行ったけど、体調の問題もあって大学で二留してます。我が家の出世頭は学力の問題で商業高校を選んだ弟です。学歴が全てだとは思いません。だから、
「何がしたい?」
という質問は何度も問いかけました。極端な話「一生引きこもりたい」が目標なら、不労所得が手に入るよう学校では教えてくれないお金の勉強を始めたっていいんですよ。株にする? 不動産にする? みたいな。
やりたいことがある人間は強いです。学校の勉強ができなくても「自分はこれを頑張るから」と言えるんです。
「まあ、それを見つけるのが大変だから、みんな時間的猶予を手に入れるために高校行ったり大学行ったりするんですよね」
と、やっぱり受験に戻ってくる。
「とりあえず『勉強しなさい』に対して『いやだ、これをやる』と堂々と反論できないうちは、一番間違いのない選択肢である受験勉強をやってみてほしい……というのが大人の本音なんだけど、どうだろう?」
約一時間の面談の結果、お兄ちゃんはひとまず受験を目標とすることに同意してくれました。
「じゃあ、これから2ヶ月どうしようって話ですね」
週一回1時間の僕の授業にはついてきてくれるけど、さすがにそろそろ自習をしてほしい。お兄ちゃん、数学なら頑張れると言いました。
「じゃあ一週間自分でやる分を決めて、自分で丸付けもして、分からなかった問題を僕が解説する形にしましょう」
むしろこれが本来の家庭教師スタイルに近いでしょう。
理科は前回の授業で「本当は実験が一番面白いし記憶に残るんですよね」と、僕が言ったことを受けて勉強系の動画を探してみるそうです。うん。QuizKnockさんも市岡元気先生もいろんな実験をやっているので、少なくとも取っ掛かりにはなると思います。あとは歴史漫画読んでみるとかもいいと思いますよ。
「緊急事態宣言が出て出勤日数が減ったので、しばらく一コマ増やしてもいいですよ」
勢いで言ってしまった。
さすがに授業準備が大変なので、追加の一コマは「この一週間で何を学んだか報告すること」としました。これまでのスピーチの授業が活きてきますし、学んだことを復唱すると復習にもなるのでアリかな、と。
これは一晩かそこらで考えた僕の持論ですが、充実した人生とは「報告したいこと」があることだと思います。楽しいことにしろ辛いことにしろ、誰かに伝えたい。更に言えばその「誰か」がいるって素晴らしいことだと思いませんか。
平日の真昼間に実家でオンライン家庭教師をやってる28歳も進路は真っ白ですけどね。いまだ経済的に自立していないのにやりたいことばかり頑張ることが許されているのは、僕が身体障害者だからなんだろうな……とふと思います。誰か僕にも進路指導してください。
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