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ついに完結……とは、いかず

 こんにちは、本日は恋愛系ライトノベル作家の美鶴さんです。
 連載中の『スカウトしたはずのイケメン御曹司からプロポーズされました』手元の原稿がラストまでたどり着き、物書き学校の先生からもOKをいただきました。

https://ncode.syosetu.com/n2860im/

 しかし、意外なことを言われました。

「思いのほかラストがあっさりしてたので、エピローグ書きません?」
「……はい?」
「一年後くらいの新婚生活で甘々な感じと、脚本家として活躍してる感じで」

 いや、最終章そんな感じだったじゃないですか。結婚式を前にヒーローはデレデレだったし、脚本家の出たがりが生み出した初監督作品の話もしています。

「プロットにもっと(具体例)とか書いてませんでした?」
「案出し中の先生とのトークではありましたけど、プロットには書いてませんし……急に脚本の仕事が来たら都合良すぎて醒めませんか?」
「賞とか取ったらあれですけどヒロインが自立してる感じはほしいし、ライトノベルだとはっきりハッピーエンドがいいので」

 やっぱりライトノベルの需要というやつがよく分かりません。

「でも結月さんなら書けるでしょう。もうチェックいらないんで、書けたらアップしてください。投稿も7章くらいまで終わってますからね」

 まあ書けるとは思いますよ。脚本の締切に追われてるヒロインと、それ見てイチャイチャしたいのを我慢し……我慢できなくなっちゃうヒーローとか描けばいいんでしょう。書ける気しかしませんよ!
 ただ、すっかり完成した気でいてしかも予約投稿で勝手にバンバン更新されているため、既に自分の手を放れちゃった感があるんですよね。急に言われてもと。

「それより結月さん、次の作品どうします?」
「あー、ネタとかそういうレベルじゃないんですけど、そろそろ男性視点を書きたくて仕方ないので長編書くなら視点切り替えを入れたいです」
「男性視点ですか!? それだと(この講義では)異世界転生一択になりますけど」
「いや、女性主人公の恋愛小説でいいから視点切り替えを入れたいという意味で」
「ああ! それなら、むしろ長編は男性視点もあった方がいいくらいです」
「ですよね」

 分かった上で、本作は初めての長編を視点切り替えに頼らず書ききることを目標にしていたのです。

「視点切り替えするなら今まで以上にしっかりプロット組まないとですね。素人さんにありがちなのは女性視点がずっと続いて、ちょこっと男性視点が挟まってまた女性視点が続くみたいな」

 ……それ、きっと女性が喜ぶ恋愛系ライトノベルをメインに書く作家さんの話ですよね。こちとら裏で美人に振り回される男の子が一番楽しい青春作家をやってるんですよ。
 ライトノベル2作目に登場するワカサユタカみたいなものです。

 むしろ男性視点が楽しくて主人公が乗っ取られないかの方が心配なのですが、ちゃんとプロットを作れば大丈夫でしょうか。

「ちなみに結月さん、西洋ヒストリカルとか興味ありません?」
「……何ですか?」
「1900年頃のヨーロッパが舞台の、今流行ってるんですけど結月さんなら書くの早いから流行りが終わる前に電子書籍化までたどり着けると思うんですよね」
「あー、でも私ファンタジーで散々苦労した時に、今後は現代日本を舞台にしようと固く心に誓ってるんですよね」
「ファンタジー書いてたんですか?」
「大学の卒業制作がファンタジーでした」

 そして物書き学校に入る前に亀山名義の自費出版で書籍化しました。Amazon見たらめっちゃお安くなっていたのでこの機会にどうぞ。

 あ、自分にとってファンタジーといえば海外の児童文学であることを先生に説明し損ねました。
 子供の頃に飽きるほど読みましたが、西洋の宗教観とか歴史とか文化的背景とか知らずに読むと意外と難しいんだなって大人になって思います。日本の小学生はアーサー王伝説とか知りませんからね。

「調べ物とか大変なんですけど、結月さんの幅を広げるにはいいと思いますよ」
「……調べ物って、既に豪邸が描けなくて喘いでいるじゃないですか」

 というわけで、連載のエピローグを書き終えたら西洋ヒストリカルの作品をいくつか読んでみようと思います。
 皆様、オススメ等ありましたら是非コメント欄へお願いします。

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