「びじゅチューン!」愛すべき歌詞係たち【12】 魂の二人組、唯一無二の小粋な演出
Eテレの番組「びじゅチューン!」、その画面の隅で人知れず仕事をしている歌詞係にスポットライトを当てる企画、第12弾です。
今回はタイトルにもある通り、唯一無二のちょっと粋な演出を任された二人組をご紹介しましょう。
この方々です!ジャーン。
「ツタンカーmail」の歌詞係
誰?!
エジプト関係者だということは分かるのですが・・・
DVD BOOKによると、この二人は「カー像」
ちょっと調べてみましょう。
古代エジプト人による、人間の霊魂の捉え方。
五つからなる霊魂の成分?の一つが「カー」、精神を表すそうですよ。
生命力、精気といった感じで、死後人の身体から抜けていくものを表すようです。
(私は詳しいことが分からないので誤りがあったらご指摘お願いします)
ツタンカーメン王のマスクがモチーフなだけあって、死後の世界観と深い関係のある歌詞係が登場しました。
さて、このカー像二人組、いったいどんな演出をしているのでしょう・・・
まずは動画で確認していただきましょう。
お時間のある方はどうぞ。
動画、20秒過ぎあたりにご注目ください。(そこまで暇ではござらん!という方は、すぐさま下の解説をご覧ください)
何かお気づきになりましたか?
「かわいくもない絵文字」の歌詞カードの次です・・・・
・・・・
・・・・・
そろそろ解説しましょう。
「かわいくもない絵文字」の後、歌は「ツタンカーメン」と続くのですが、歌詞カードは・・・あれ?
そう、この部分だけ、「ツタンカーメン」という歌詞カードを出す代わりに、アニメーションの中に登場する本のタイトル「ツタンカーメン」が、他の本と違って目立つ黄色で表示され、本棚から引き出される形で歌詞を表示するようになっています。
この時、歌詞係はカードを持っていません。
「ツタンカーメン」という本の背表紙が、ちょうど歌詞係の間に表示され、歌詞カードとして機能しているのです。
こんなふうに、歌詞カードでなくアニメーションの流れがそのまま歌詞の表示として使われるのは、「びじゅチューン!」の中で唯一です(私調べ)。
曲のリズムもちょっとブレイク気味に、「ツタンカーメン」という言葉を強調し、歌詞も「あれっ」と思わせる、けれどさりげない演出での表示。
なかなか小粋ではありませんか。
この時「ツタンカーメン」以外の本のタイトルも見て、「ああぁっ」と思う方は結構な「びじゅチューン!」ファンだと私は診断します。
ちなみに「ツタンカーメン」の本の右隣にある本のタイトルは「カーもバーもね」
先ほどの「カー」の登場です。
「バー」もカーと同様、人間の魂の成分の一つ、個性のようなものを表しているようです。またカーとともに、人間の身体から抜けてしまうもので、カーとバーは一対のようです。
アニメーションに登場する本のタイトルが、歌詞カードであり、さらには歌詞係までもさりげなく紹介していましたね。
今回は、そんな「びじゅチューン!」で唯一無二の粋な演出を任された歌詞係、「カー像」二人組をご紹介しました。
私は「ツタンカーmail」の「大切なお妃を残して死んじゃった 王様の愛を勝手に受け継ぐ決意の表れ」の所が好きです。
ちなみに、ツタンカーメンの絵文字を愛用するさゆりちゃんの彼氏、伊藤君
スマホでなく、ガラケーでポチポチとメールを打っている辺り、こだわりを感じさせる男です。
そんな伊藤君、どうもファッションが苦手らしく、努力しているようです。
報われたかどうかは、微妙なところです。
さゆりちゃんは、彼氏の絵文字に不満ながらも彼の世界を理解しようと、図書館で「ツタンカーメン」の本を借りる健気な女の子。
もう、この二人ったら。ふふふ・・・
お読みいただきありがとうございます。楽しんでいただけたなら嬉しいです😆サポート、本と猫に使えたらいいなぁ、と思っています。もしよければよろしくお願いします❗️